診察室では、突然、健康状態を悪くした患者さんにたびたび遭遇し、びっくりすることがあります。ご本人は体に良かれと思って食べていた物が、実はまったく﹁逆効果﹂の時があるからです。最近、病院にやってきたAさんも、そんな患者さんの一人でした。血糖の状態をはかる検査値がいきなり倍近くに跳ね上がっていて……。今回は、患者さんが意外と誤解している﹁体にいい食べ物﹂の正しい見方、取り方についてお伝えします。 血糖値の突然の悪化2型糖尿病の70代のAさんは今月に入り、診断指標の一つ、ヘモグロビンA1cの値が11.9%と、2カ月前の値︵6.5%前後︶と比べて倍近くに跳ね上がりました。ヘモグロビンA1cは、過去1、2カ月の平均的な血糖の状態を表しています。Aさんは心臓の大きな手術をしていて、傷口をきれいに治すには血糖値をコントロールする必要があったのですが、少しうみがたまっていました。 私:何か特別なことでも
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