﹁やっとジャズができる!﹂ 朝ドラ﹃ブギウギ﹄で草彅剛演じる羽鳥善一は嬉しそうに言った。 羽鳥は服部良一がモデル。笠置シヅ子をモデルとするヒロイン・福来スズ子と出会ったことで和製ジャズを開拓していくこととなる。 羽鳥がスズ子に最初に与えた曲が﹁ラッパと娘﹂。 彼女とのマンツーマンレッスンでは﹁まあ、好きに歌ってごらん。福来くんが好きなように歌うのが一番いいんだ﹂と笑顔で語りつつも﹁違う﹂﹁違う﹂と何度も何度も歌わせる。 ﹁何だか聴いていてあまり楽しくないぞ? ジャズは楽しくなくちゃ!﹂ ﹁福来くんは今歌っていて楽しかったかい? ワクワクした?﹂ 飄々としたまま厳しさを体現する様はまさに﹁笑顔の鬼﹂。 草彅剛でしか出せない空気だ。 やがてスズ子は羽鳥の要求に応え、見事にスウィングした﹁ラッパと娘﹂を披露するのだ。 趣里はもちろん、指揮をする草彅剛も全身で楽しさを表現する圧巻のライブパフォーマ