滋賀県立大(彦根市)を卒業した女性と父親が「西暦表記の卒業証書はキリスト教の暦を強制するもので、信教の自由を保障した憲法に違反する」として、大学などを相手取り、元号で再交付するよう求める訴訟を19日、東京地裁に起こした。 訴状によると親子は仏教と神道を信仰。3月に卒業した際、発行日と生年月日を西暦で書いた卒業証書を渡され、父親が元号表記で再交付するよう大学に頼んだが、断られた。 滋賀県立大は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。
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大学入試改革をめぐる中央教育審議会の議論が揺れている。知識偏重の入試から、意欲や適性などを多面的に評価する入試へ-。答申の素案には抜本改革の方向性が示されたが、センター試験の後継となる「達成度テスト・発展レベル(仮称)」のあり方も含めて、大学や高校からは困惑の声が聞こえる。現在の小学6年生から対象になる予定の新入試はどう変わるのか。中教審の答申の行方に関心が高まっている。 ■多面的な評価に 8月22日に開かれた中教審の高大接続特別部会。安西祐一郎部会長は議論の取りまとめに向け、6月に出した答申素案を基に、大学入試改革の私案を示した。 私案では、高校生の基礎学力を測る「達成度テスト・基礎レベル(仮称)」について、入試にも活用できるよう難易度を幅広く設定することを提案した。 センター試験に代わる「達成度テスト・発展レベル」は、知識の活用力を測るため、教科の枠にとらわれない「合科目型」「総合型」
大学関係者の間で「2018年問題」という言葉が語られている。近年横ばい状態にあった18歳人口が、この年あたりから再び大きく減り始めることから、「倒産する大学が相次ぐ」との懸念が広がっているのだ。 昨年生まれの子供が大学受験を迎える2031年の18歳人口は約104万人で、現在より15万人ほど少ない。折しも、大手予備校「代々木ゼミナール」の校舎の7割強が閉鎖されることも明らかになった。大学の大淘汰(とうた)時代がいよいよ現実味を帯びてきた印象だ。 教育界が18歳人口減少の危機に瀕(ひん)して久しい。すでに半数近い私立大学が入学定員割れしている。少子化が進むのに大学数が増えたのだから当然の帰結である。 これまでも各大学は生き残りをかけ、志願者が増えそうな校名への変更や学部新設、多様な入試制度の導入など、あの手この手で受験生集めをしてきた。だが、小手先の対応はいつまでも通用しない。年間出生数は急坂
4年制私立大で今春の入学者が定員割れしたのは、ほぼ2校に1校の46%だったことが7日、日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かった。昨春より6ポイント増で、高校を卒業する18歳人口が約5万人減少したことが主な要因。事業団は「今後も新入生の確保が厳しい状態が続く」とする。 全国にある587校のうち578校が回答し、定員割れは33校増の265校。一方、定員を上回る学生が入学した大学は31校減の313校だった。定員全体に占める入学者の割合を示す入学定員充足率は、2ポイント下がり104%となった。 入学定員の規模別にみると、800人未満(419校)の充足率が100%を切ったのに対し、800人以上(159校)は100%を超えており、小規模の大学ほど学生の確保に苦しんでいる姿がうかがえる。 学部別では、医学と歯学で充足率が上昇したほかはいずれも減少。事業団は「資格が取得できるなど就職に結びつきやすい分
流通科学大(神戸市西区)の学生が講師となり、県立姫路商業高校(姫路市井ノ口)の「起業ファイナンス講座」で行った授業が、経済産業省の「社会人基礎力を育成する授業30選」に選ばれ、表彰された。県内から唯一の選出で、受賞した学生らは「自分たちのやってきたことが認められてうれしい。地域のために力を尽くしたい」と話した。 授業は、姫路商業の3年生向けで、流科大の学生が昨年6月から半年かけ、市場調査や商品デザインなどを、実習形式で教えた。実際に姫路市の老舗の菓子店「杵屋」とコラボレーションし、大学生が指導して、高校の生徒たちが、材料の選択やパッケージ作りをして、地元産の材料だけでロールケーキを作り上げた。このロールケーキは、日本最古の産業道路とされる朝来市と姫路市を結んだ馬車道「銀の馬車道」にちなみ「銀の馬車道めぐろーる」と命名。市内の百貨店で実習販売、連日予定数を完売する人気になった。現在も限定で発
横浜市立大医学部で、模擬診察をする実技試験の前夜、学生が試験会場に忍び込んで試験問題を携帯電話で撮影、予想問題として受験者にメールで送るカンニング行為があり、学生計6人が停学処分となっていたことが18日、大学への取材で分かった。 大学によると「OSCE(客観的臨床能力試験)」と呼ばれる模擬診察などの実技試験。4年生2人の指示を受けた3年生2人が2月28日午後9時ごろ、「忘れ物をした」と警備員にうそをついて試験会場に入り、壁に貼られていた問題4問を携帯電話で撮影、メールで送信した。 別の4年生2人が問題をメールに書き起こし、受験する4年生95人全員に予想問題として送信した。 試験当日の3月1日、匿名の告発メールが教授に届き大学が調査。指示した4年生2人と撮影した3年生2人を停学3カ月、メールを送った4年生2人を停学1カ月とした。予想問題として送る前に相談した4年生11人も戒告とした。
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