l1f2のブックマーク (2)
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1.パシューと音を立てて、通信室の扉が気化した。つかつかつかと、急ぎ足の藤堂が靴音も高く入ってくる。扉は、今度はぶんと唸りを上げ、一瞬にして元の固体に戻った。﹁呼んだか?﹂﹁あ、艦長、お待ちしておりました﹂山田がマイクロ反重力装置︵MRGS︶内蔵の宇宙椅子から立ち上がった。藤堂を先導して、直径二メートルほどもある球状の三次元モニターの前に立つ。﹁こ、こちらをご覧下さい﹂そこには、現在地から一千万キロメートル圏内の立体宇宙図が浮かび上がっていた。縮尺は一千万分の一。中央の白い光点は現在地。右手前下方にある青い光点が地球。そして左奥上方、ちょうど現在地を中心とした地球の対角に、ポツンとオレンジ色の光点が一つ、示されていた。﹁どういうことだ?﹂﹁ブンダー卿が﹃山手ライン﹄を突破しました﹂藤堂は、ポカンと口を開けて山田を見た。﹁バ……カな……ありえない﹂しかしレーダーは、紛れもなく卿の戦艦が、地球
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はじめにもうそろそろ11月になるけれども、受験勉強もこれからがいよいよ佳境というところだろう。そしてそれは、美大の受験生にとっても同じはずだ。美大の受験生にとっては、これからの数ヶ月間の過ごし方が本当にだいじになってくる。 ただし絵というのは︵特に受験に必要な﹁受験絵﹂は︶、普通の勉強と違って、きっかけさえ掴めれば一夜にして上手くなる。一皮むければ、一気に合格圏内に突入できる。だから、だいじなのは﹁そのきっかけを掴むこと﹂だ。それは鉄棒の逆上がりのようなもので、ある日突然できるようになる。普通の勉強のように、コツコツとした積み重ねが必ずしもだいじというわけではない。だいじなのは脱皮することなのだ。一皮むけること。そのきっかけを掴むことである。もちろん、それを掴むためには、日々のコツコツとした積み重ねも当然必要なのだけれど、それ以外にも、ちょっとした発想の転換や視野の広げ方で、突然それができ
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