空気とアラブに関するlaislanopiraのブックマーク (5)
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[2011年6月29日号掲載] ひどいなりに、昔は良かった。これが中東各国に潜むアメリカのスパイたちの正直な思いではないか。独裁者たちが健在だった時代には、怪しい奴を捕まえて彼らの国の警察に引き渡せば、いくらでも手荒な方法で尋問してくれた。独裁は悪だが、独裁者とは取引できた。 ノスタルジアではない。実際に良かったのだ。今年に入って中東各地で起きた民主化運動がもたらす混乱に、多くの対テロ諜報員や専門家は危機感を抱いている。一方でアラブ世界により大きな自由と平等、安定が生まれる兆しは見えない。 ﹁民主化だと喜ぶのはばかげている﹂と、数十年を対テロ活動にささげてきたある諜報員は言う。彼らの仕事はやりにくくなっただけだ。﹁何が入っているかも知らないで魔法の箱を開けてしまったようなもの。最悪の事態になりかねない﹂...本文続く ──ここから先は6月22日発売の﹃ニューズウィーク日本版﹄ 2011年6
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︻ワシントン時事︼国際通貨基金︵IMF︶のストロスカーン専務理事は4日、ワシントン市内のジョージ・ワシントン大学で講演し、世界経済の現状について﹁大きな不確実性が広がっている﹂との認識を明らかにした。具体的なリスクとしては東日本大震災の影響、欧州の信用不安問題、中東の政情不安の3点を指摘し、世界経済に対する影響を注視していくと強調した。 同専務理事は﹁世界経済の回復は進行しているが、依然として脆弱︵ぜいじゃく︶で、︵回復ペースに︶ばらつきがある﹂との従来通りの景気認識を示した上で、﹁︵予測できない事態を指す︶﹃黒い白鳥﹄が数多く、世界経済という湖を泳いでいる﹂と表現した。日本の震災に関しては人的被害への対応とインフラ再建が最優先の政策課題だと述べる一方、日本経済への影響については﹁原発事故の進展状況に懸かっている﹂と慎重に分析していく姿勢を示した。 ﹇時事通信社﹈
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米英仏を中心とする多国籍軍によるリビア空爆で、北アフリカ・アラブ情勢が緊迫している。シリアやイエメンでも大規模デモが勃発し、多くの専門家が﹁大丈夫だろう﹂と指摘してきたサウジアラビアでも動乱が広がる可能性もある。 このアラブ諸国で起きている反政府運動の広がりは、歴史的に見ると、どのように位置づけられるのだろうか。現在、カイロを拠点にアラブ諸国の情勢分析を進めている、東京大学先端科学技術研究センターの池内恵准教授に話を聞いた。 ︵聞き手は大竹剛=日経ビジネスロンドン支局︶ ―― 3月29日、リビア問題の打開を目指した外相級会合がロンドンで開かれ、カダフィ政権に対する軍事作戦を継続し、反政府勢力による民主化を支援することを決議した。チュニジアから始まったアラブ諸国の反政府運動の拡大は、歴史的にはどのように位置づけられるのだろうか。 池内 ロンドン会議に関して、アルアラビーヤやアルジャジーラのア
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リビアからの石油の供給が怪しくなっているので、サウジアラビアが増産し、世界の原油の需給バランスを取るだろうという議論があります。 これは昔は正しかったです。 でも今となっては、それもどうだかわかりません。 僕がそう考える理由を述べます。 まずサウジアラビアがスウィング・プロデューサーとなって世界の原油市況を安定させて欲しいというのは長年に渡ってのアメリカの強い希望でした。 なおスウィング・プロデューサーというのは原油が余っているときは生産を絞り込み、逆に市況がタイトになっているときは増産して相場を冷やす役目を果たす生産者のことを指します。 僕が今回、サウジは必ずしもアメリカの希望通り動くとは限らないと考える第一の理由はエジプト革命でムバラクが失脚した際に、アブドラ国王とアメリカ政府の間に大きな意見の対立があり、﹁梯子を外した﹂アメリカに対してアブドラ国王が激怒したという経緯があるからです。
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経営トップが独白、エジプト危機報道でも欧米メディアとは異なる視点が光るアルジャジーラをなぜアメリカは排除するのか この記事を書いている瞬間にも、パソコンのモニターには、私が社長を務める衛星テレビ局、アルジャジーラの危機を伝えるテロップが流れている。カイロ支局が襲撃を受け、オフィスは閉鎖され、備品は押収されてしまった──。 中東カタールを本拠地とするアルジャジーラは、世界中のどの局よりも多くの記者とカメラをエジプトに投入しており、市民からの情報提供も多い。なのに、エジプトの反政府デモに関する我が社の報道を阻むハードルは増える一方だ。2月4日に記者3人が逮捕され、翌朝にはウェブサイトの一つがハッキングされた。エジプト国営のテレビ衛星運用会社ナイルサットは、先週からアルジャジーラの放送電波の送信を停止している。 それでも記者たちは、デモ隊を暴力で抑えこもうとする政府側の攻撃に果敢に立ち向かい、
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