それで、思い出したことがあった。これも、どこかに書いた話ではあるけど。 井上ひさしの﹁本の枕草子﹂に、﹁世界に一冊しかない本﹂というエッセイがある。井上は、10年間の間、広辞苑にメモを書き続け、その結果、その広辞苑が世界に一冊しかないものになったということである。たとえば、広辞苑の﹁きず﹂という項に、井上ひさしは以下のように書き込んでいるという‥ たとえば、︵注‥ 広辞苑の︶ 531ページの﹁きず﹂という項目を見てみよう。世の中に氾濫する広辞苑には、 きず ︹傷・疵・瑕︺ 1.切ったり売ったりして膚や肉の損ずること。またその箇所。けが。2.︵以下略︶ としか記載がないが、わたし︵注‥ 井上ひさし︶のは違う、さらに次の如き説明が付記されているのだ。 瑕 ︵宝石の場合にこの字を用いる︶ 疵 ︵物の表面にあって︶︵以下略︶ ﹁世界に一冊しかない本﹂︵井上ひさし︶上の note にも書いたように
![2018年7月27日 / メモの取り方:世界に一冊しかない広辞苑|mshkh_note](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/74a5dfda92523dec8c03005502337e6ed4013342/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F2845026%2Fprofile_6c52ef93f46121c7cd2da5d1836da122.jpg%3Ffit%3Dbounds%26format%3Djpeg%26quality%3D85%26width%3D330)