元気だった男の子が、小学2年生のとき、急に物忘れが多くなり、半年もたたずに歩くことも話すこともできなくなってしまいました。 赤ちゃんのときに感染したはしかが原因で、﹁亜急性硬化性全脳炎︵SSPE︶﹂という難病を発症したためでした。頻度は高くはないものの、はしかにかかった数年後に発症し、寝たきりになったり、命を落としたりすることもある病気です。 ﹁はしかの怖さを知ってほしい﹂と、SSPEの患者と家族が取材に応じてくれました︵2024年3月更新︶。 ︵首都圏局/ディレクター 竹前麻里子︶ 当時、軽いかぜをひいた海人さんを母・洋子さんが市内の病院に連れて行ったところ、待合室の遠くのほうの席で﹁はしかにかかった﹂という声が聞こえてきました。 洋子さんは﹁海人にうつらないといいな﹂と感じましたが、その数日後、海人さんに高熱や発疹などの症状が出て、病院ではしかと診断されました。 はしかは、手洗いやマス
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