ブックマーク / drsushi.hatenablog.com (4)
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書きかけの項目がいくつか残っているのですが、どうもそれどころではなくなってきて、新型コロナ関連の情報収拾で頭がいっぱいになってきつつあります。最前線で対応しておられる医療従事者の方々には、頭が下がる思いです。 私は、災害医療や感染症の専門家ではありませし、政治や経済についても疎い方なので、この国の方針や対策について、思うところはあっても、軽々には論じられません。 しかし、妊娠や出産、胎児や新生児に関する情報を、少しでも専門家の目を通してお伝えすることは、大事な役割かと思いますので、目についた情報や得られた情報について、公開していきたいと思います。 最近、0歳児に新型コロナウイルス感染が見つかった報告が、国内と海外でありました。これについて見ていきたいと思います。 1. 国内の報告4月1日に、山梨県の0歳の女児が心肺停止状態で山梨大学医学部附属病院に搬送され、検査したところ、新型コロナウイ
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新型コロナウイルス関連で、いろいろな情報が飛び交い、すべての国民が不安な日々を過ごしていることと思います。しかし、その不安の多くの部分が、不正確な情報の拡散に起因しているように思われてなりません。先日も、JBpressというメディアが、とんでもない誤報を撒き散らし、問題になりました。これは、こういう記事をつくる人材が、しっかりと科学論文を読めないまま、ちょっと拾ってきたものを大きく記事にしてしまうことが原因です。 jbpress.ismedia.jp 同様の事例として、妊婦さんにとってちょっと怖いニュースが出ていることを、当院への問いあわせを通して知りました。時事メディカルというところが配信した以下の記事です。 medical.jiji.comしかし、この記事には明らかな問題があります。これについて解説していきたいと思います。 何しろこの記事、表題が怖すぎます。現在妊娠している人にとって、
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前回からの続きです。 検査の実施に反対する意見に関して、私が感じている違和感、論点がずれていると思う点について、解説していきます。 ・胎児の染色体異常が見つかった結果、ほとんどの妊婦が中絶を選択する現状がある。これが広がることは命の尊厳を損なうことにつながる。 これは、NIPTコンソーシアムの調査結果に基づいてよく言われる話です。NIPTを受けて陽性と判定されたのちに羊水検査を受けて染色体異常が確定した方の約9割が人工妊娠中絶を選択したという話に基づくわけですが、以下の疑問が出てきます。 1. NIPT以外の検査で何らかの胎児の異常が発見された際の妊婦の選択はどうなっているのか?確定検査で染色体異常が見つかった時には、どういう選択がなされているのか?確定検査に到達しないで中絶を選択してしまう率はどのくらいあるのか? → 現在、産科医療現場で起きているおかしな現象について記しておきましょう。
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昨日から連続して記事をあげていますが、いろいろな情報も入ってきていて、NIPTの件が頭の中のほとんどを占め、落胆で潰れそうになりつつ、診療を頑張っています。 もう一度新指針に目を通してみました。それにしても長々といろいろ決め事があるものですね。正直、出生前の検査には様々なものがあって、妊婦さんの診療の現場ではいろいろと日常的に行われているのに、この検査のみを厳しく規制することは、本当に妊婦さんたちにとって良いことなのでしょうか。妊婦さんたちはそうは感じていないから、いわゆる﹁無認可施設﹂に流れているのではないでしょうか。 このブログでも、他の検査に関する記事を書いています。もう一度確認していただけるとありがたいと思います。 NIPTよりも超音波検査を規制した方が良いのではないか? - FMC東京 院長室 例えば超音波検査で胎児の無脳症が見つかった場合を考えてみましょう。私たち医師はどうすれ
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