ある天体から見ると、その天体の周りをまるで衛星のように回って見える小惑星があります。これは実際には衛星ではなく、見かけ上は衛星のように見えるというだけの存在なため、これを﹁準衛星﹂と呼びます。地球の準衛星は10個以上見つかっていますが、ほとんどの準衛星にはまだ名前がつけられていません。 天体の公式名称を決定している﹁国際天文学連合︵IAU︶﹂は2024年5月31日付の発表で、ニューヨーク市の公共ラジオ局﹁WNYC﹂の番組﹁Radiolab﹂とのコラボレーション企画として、まだ名称がつけられていない地球の準衛星の1つである164207番小惑星﹁2004 GU9﹂の命名キャンペーンを2024年6月1日から行うと発表しました。このキャンペーンは一般公募と一般投票を経て行われるものであり、一般の人々が天体に命名できる数少ない機会となります。採用された名称は2025年1月中旬に公表される予定です。