陸上自衛隊と米海兵隊による大規模な共同訓練﹁レゾリュート・ドラゴン﹂は4年目だ。日本に上陸してくる敵部隊や敵の航空機、艦艇を日米で協力して撃退する訓練で、初年度と2年目は北海道や本州を舞台に行われたが、昨年と今年は九州・沖縄へ移り、台湾有事を念頭に置いた訓練であることが明確になった。 昨年は陸上自衛隊のオスプレイが石垣空港に着陸、また米駆逐艦が石垣港に入港し、市民らの抗議に発展した。今年は石垣に加えて宮古、与那国にまで訓練が広がり、昨年発足したばかりの﹁第12海兵沿岸連隊﹂︵キャンプ・ハンセン︶も参加する。 自衛隊の訓練や日米共同訓練は、絵空事ではない。実際に起こり得る事態を想定して軍事力を行使する﹁模擬戦争﹂が訓練なのだ。例えば、陸上自衛隊と米海兵隊との間のより古い共同訓練﹁アイアン・フィスト﹂は自衛隊の部隊が米カリフォルニア州へ出向いていたが、昨年から日本に移り、それも九州・沖縄で実施