水色のトレイの中に並べられたのは、おすしなどでよく使われるバラン、魚肉ソーセージの包装フィルム、歯ブラシか何かの柄など。 「全部、クジラの盲腸から出てきたんですよ。これだけのプラスチックのごみが海に流入し、クジラの体内に入っているというわけです」 国立科学博物館の動物研究部脊椎動物研究グループで研究主幹を務める田島木綿子さん(50)が、静かな声で教えてくれた。田島さんの仕事はクジラやイルカなど海棲の哺乳類、いわゆる「海獣」の研究で、とくに砂浜などに打ち上げられた死骸を解剖し、その死因を分析している。浜にイルカやクジラが打ち上げられることをストランディング(座礁)という。ニュース映像などで見たことがある人も多いだろう。海獣のストランディングは国内だけでも年間300件ある。 ひとたびストランディングが報告されると、田島さんは研究者仲間と現場に向かい、そこで解剖して死因を探し、標本採取をする。海
イエメン南部アデンで、漁に出るファレス・アブドルハキームさんの船の映像の一場面(2021年6月5日撮影)。(c)STRINGER, HANDOUT / AFPTV / FARIS ABDULHAKIM / AFP 【6月18日 AFP】内戦が続く中東イエメンの漁師、ファレス・アブドルハキーム(Fares Abdulhakeem)さんらは、その日も海に出て魚を取っていた。いつもと変わらぬ一日だった──クジラの腹からお宝を見つけるまでは。 【動画】見つかった龍涎香の映像やアブドルハキームさんのインタビューも アブドルハキームさんら35人の漁師は2月、南部の都市アデン(Aden)の沖合約26キロの海上で漂流しているマッコウクジラの死骸を見つけた。 死骸を岸まで運び、腹を開くと、中から「浮かぶ金塊」と呼ばれる龍涎香(りゅうぜんこう、アンバーグリス)を発見した。龍涎香は、マッコウクジラの腸内に生成す
(CNN) 米マサチューセッツ州ケープコッドで11日、ダイバーの男性がザトウクジラの口に飲み込まれたものの、吐き出されて助かる出来事があった。男性は危うくクジラの餌になるところだった。 マイケル・パッカードさんはこの日、同州プロビンスタウン沖でロブスター漁のためのダイビングをしていた時、不意にクジラに襲われた。 パッカードさんはCNN提携局WBZに対し、「13.7メートルほど潜ったところで突然、大きな衝撃を感じて、すべてが真っ暗になった」と説明。最初はサメに噛(か)まれたのかと思ったと振り返る。 その後、周囲を触ってみたところサメの歯はなく、痛みもないことに気付いた。それで「ここはクジラの口の中だ。クジラは私を飲み込もうとしている」と分かったという。 パッカードさんは「OK、これで最後だ。私は死ぬんだ」と覚悟して、子どもや妻のことを思い浮かべた。「脱出の道はなかった」 だが、クジラの顎(あ
2月下旬、タイ南部の海辺を散歩していたシリポーン・ニアムリンさんが「龍涎香(りゅうぜんこう)」を発見した。その珍しさと驚きの価値から、ネット上で大きな注目が集まっている。 見慣れぬ大きなかたまりを見つけ、近づいてみたシリポーンさんは、魚のような芳香に気づいた。なんとなく興味を引かれ、そのまま家に持ち帰ることにした。ご近所さんに聞いてみると、その物体は「龍涎香」ではないかと指摘された。 関連記事:【目指せ不思議スポット】海から引き揚げられたUFOの残骸!? 「龍涎香」は、マッコウクジラがイカやタコなどを飲み込んだ際に、クチバシなどの硬質部分が消化されず体内にとどまり、長い時間をかけて結石化したものとされる。芳醇な香りがするため香料の原料として人気が高いが、捕鯨禁止もあり入手は困難になっている。 「龍涎香は『アンバー』とも呼ばれ、非常に希少価値のある香料の原料です。動物性で、香水を作る過程で使
2月下旬、タイ南部の海辺を散歩していたシリポーン・ニアムリンさんが「龍涎香(りゅうぜんこう)」を発見した。その珍しさと驚きの価値から、ネット上で大きな注目が集まっている。 見慣れぬ大きなかたまりを見つけ、近づいてみたシリポーンさんは、魚のような芳香に気づいた。なんとなく興味を引かれ、そのまま家に持ち帰ることにした。ご近所さんに聞いてみると、その物体は「龍涎香」ではないかと指摘された。 「龍涎香」は、マッコウクジラがイカやタコなどを飲み込んだ際に、クチバシなどの硬質部分が消化されず体内にとどまり、長い時間をかけて結石化したものとされる。芳醇な香りがするため香料の原料として人気が高いが、捕鯨禁止もあり入手は困難になっている。 「龍涎香は『アンバー』とも呼ばれ、非常に希少価値のある香料の原料です。動物性で、香水を作る過程で使うと、香りが長もちしたり、全体に調和のとれた匂いになります。クジラの口か
オランダ・ロッテルダム近郊の地下鉄駅で、車止めを突き抜け、クジラの尾の彫刻の上に止まった電車(2020年11月2日撮影)。(c)Robin Utrecht / ANP / AFP 【11月3日 AFP】オランダ・ロッテルダム(Rotterdam)近郊で2日、地下鉄の電車が車止めを突き破って脱線したものの、クジラの尾の彫刻の上に乗り上げ、下の水面に落ちずに惨事を逃れる出来事があった。 事故はロッテルダム近郊のスパイケニッセ(Spijkenisse)で午前0時過ぎに発生。先頭車両は2つある巨大なクジラの尾の彫刻のうちの一つに乗り上げ、水面から10メートル上に突き出た形で停止し、唯一乗車していた運転士にけがはなかった。 地元ラインモント(Rijnmond)地域の安全当局関係者はAFPに対し、「クジラの尾のおかげで運転士が本当に救われた。信じられないことだ」と語った。同関係者はこの彫刻が「クジラの
デンマーク領フェロー諸島のトースハウンで、追い込み漁に臨む漁師たち(2019年5月29日撮影、資料写真)。(c)Andrija ILIC / AFP 【7月19日 AFP】デンマークの自治領フェロー諸島(Faroe Islands)で、伝統のクジラの追い込み漁が始まり、約300頭のクジラが捕獲された。今年は新型コロナウイルスの流行と環境保護団体からの反発を受け、実施が危ぶまれていた。 1000年超も前に始まった「グリンダドロップ(グリンド)」と呼ばれる漁は、北大西洋に浮かぶ同諸島の文化の中核であり、鯨肉は主食にもなっている。 だが活動家らは長年、この慣習を非難してきた。スドゥロイ(Suduroy)島の南端に位置する村の沖合で15日、ヒレナガゴンドウ約250頭とタイセイヨウカマイルカ数頭が殺されると、反捕鯨活動で知られる海洋環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd)」からは再
by Christopher Michel ザトウクジラは日々大量の魚を捕食していますが、ザトウクジラが泳ぐスピードは人間がジョギングをする程度の速さで、素早い魚が逃げるスピードには到底及びません。そんなザトウクジラが小魚の群れを一飲みにできるのには、魚の虚を突く巧妙な捕食テクニックが関係していることが分かりました。 Predator-informed looming stimulus experiments reveal how large filter feeding whales capture highly maneuverable forage fish | PNAS https://www.pnas.org/content/early/2019/12/17/1911099116 Study finds whales use stealth to feed on fish htt
by shadowfaxone 北半球から南半球まで世界中の海域に生息するザトウクジラは、地域ごとに個体群を形成してまとまって行動することで知られています。南大西洋西部のザトウクジラ個体群は、かつて絶滅の危機に瀕していましたが、近年では研究者も驚くほどの回復を見せていることが明らかとなりました。 Assessing the recovery of an Antarctic predator from historical exploitation | Royal Society Open Science https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.190368 Humpback Whales Are Doing Surprisingly Well After a Close Brush With Extinction https:
<海洋探査船ノーチラス号は、カリフォルニア沖の海底火山の探査活動中に、水深3240メートルの海底でクジラの死骸に遭遇した......> 米国の海洋探査船ノーチラス号は、2019年10月16日、米カリフォルニア沖の海底火山「ダビッドソン海山」での探査活動中に、水深3240メートルの海底でクジラの死骸に遭遇した。 クジラが死後、海底に沈んで、魚類の餌となり、海底で生息する環状動物や甲殻類、微生物などのすみかとなる「ホエールフォール(鯨骨生物群集)」である。このクジラは体長4メートルから5メートルで、顎骨のひげからヒゲクジラ亜目とみられ、脂肪や内臓の一部が残っていたことから死後約4ヶ月と推定されている。 WHALEFALL! The Nautilus team just discovered a whale skeleton on the seafloor covered in bone-eat
変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。 前の記事:HARIBOのアウトレットショップはグミ好きのユートピアだった > 個人サイト 海底クラブ クジラ肉を巡る思い出は悲喜こもごも これは、美味しかった方のクジラ 印象に残っているクジラ食い体験が二つある。 一つは、皮下脂肪つきのクジラの皮を鯨油で揚げた『コロ』と呼ばれるもので、和歌山を旅行した時に道の駅で買った。 持ち帰ったそれを自室で茹で始めたら、たちまち部屋中に古くなった揚げ油を濃縮させたような臭いが立ち込めた。臭いは、下茹での湯を捨てても、調味料で濃い目に味をつけても消えず、第一印象をほぼ維持した状態で食卓に到達した。 結局二切れほど食べてギブアップした。茹でられて1.5倍ほどに膨張した『コロ』の山が恨めしそうにこちらを見ているようで胸が痛んだ。 もう一つは
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カナダのセントローレンス湾で、頭と口に漁具が絡みついているところを発見されたタイセイヨウセミクジラ。これが、溺死や餓死につながることもある。救助隊が見守る中、このクジラは3時間後に自力で脱出に成功した。(PHOTOGRAPH BY NICK HAWKINS) 2019年6月20日、カナダ、ノバスコシア州シェテイキャンプ沖の海上で、「パンクチュエーション」という名前が付けられたタイセイヨウセミクジラ(Eubalaena glacialis)が死んでいるのが発見された。死骸は船で近くの砂浜まで引かれて行き、そこで解体された。 タイセイヨウセミクジラは、1900年代初めに乱獲により絶滅寸前に追い込まれ、1937年に商業捕鯨が禁止された。その後生息数は安定したものの、回復には至っていない。死亡数は年に数頭だが、ほとんどが船に衝突したり漁具に絡まって命を落としている。2000年代初めには500頭だっ
飯島モトハ @mochiunagi 昔、イギリス人に「日本人はアレを食べるんでしょう?」って聞かれてクジラって言わせたかったんだろうけど、趣旨を理解せず、馬のこと?と言ったら「馬も食べるの!?馬は友達でしょ!!」ああ、そうかもしれないけど食べられる友達だよ、と言ったらギャン泣きされてしまった。 2019-07-23 09:16:20 飯島モトハ @mochiunagi イギリスとも馬肉とも私とも全く無関係の展示ですが見てください。 "NEW EMOTION" 川田龍 多田恋一朗 安井鷹之介 六本木ヒルズ A/Dギャラリーにて 28日(日)まで開催中。12時〜20時、会期中無休。 pic.twitter.com/PtcxOa7Rmg 2019-07-23 19:27:41
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