34テラバイトのデータと格闘して「全国ハザードマップ」を公開した理由 5月下旬に公開を開始したNHKの「全国ハザードマップ」。川の氾濫による洪水リスクを中心に掲載し、多くの方に活用頂いています。 ⇒「NHK全国ハザードマップ」の紹介記事はこちら 一方で、「市町村が出しているハザードマップがあれば十分だ」「リスクを網羅していない不完全なマップの公開は良くない」「NHKではなく国が取り組むべき仕事ではないか」といった意見も頂きました。 今回なぜ、このような取り組みを行ったのか。どうやってデータを収集して地図を作ったのか。詳しく説明します。 なぜ「デジタルデータ」を集めたのか? 私たちはこれまで「ハザードマップを見て下さい」という呼びかけを、テレビやラジオのニュースや番組、ネット記事、SNSなどで繰り返してきました。 なぜなら、自分の暮らす場所のリスクを知ることが、災害から命を守るスタートだから
6日放送の日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜・後1時55分)では、熊本県で25人が死亡するなどの被害が出た九州南部の豪雨災害について冒頭で取り上げた。 この日の番組には元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(51)が生出演。「危険な場所に住まない、住まわせない」、「ダムに頼らない治水の検証」の2点を提言した。 まず、「大阪では1時間雨量80ミリが、一生に一度経験するかどうかの雨という前提で治水計画が作られている」と知事時代の経験から話した橋下氏。「でも、今は一生に一度とか、50年に一度の雨が頻繁に起きていて、治水計画の前提がもう狂っていると思うんです。人間が自然をコントロールするという前提はもう変えていかないと」と続けた。 「今、被害にあわれている方には政治がお金を使って全力で復旧していくのは当たり前の話なんですが、今後、令和以降の時代を考えた際は一歩進めて、危険が生じたから逃げるでな
河南省省都・鄭州市は、中国の他の省都と同様の大都市です。全体的に30~40階建てかそれ以上の高層建築が立ち並び、新しく区画整理したエリアは未来都市のような景観となっていて、都市内を幅広の幹線道路と地下鉄数路線が走っています。その街の雰囲気や便利さは、他の都市と同じで金太郎飴のようでもあります。路上でも地下鉄車内でも人々は歩きスマホ上等ですし、ましてや今アフターコロナの中国ではスマホアプリの移動記録が健康証明を兼ねていて、ますますスマートフォンは欠かせなくなっています。 その鄭州やその周辺の都市で記録的豪雨が降りました。新郷という都市が、鄭州以上に大変な状態だったとか。当時の中国のTwitterのような短文投稿サービス「微博(Weibo)」を見ると、道路の水深が2mを越えているというつぶやきも確認できます。 河南省の省都・鄭州市を襲った豪雨によって、多くの車が水没した ©️時事通信社 現地住
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【8月24日 AFP】中国では毎年大規模な洪水が発生しており、政府は国内各地に設置した巨大ダムのネットワークを対応策としてアピールしてきた。しかし今年もまた記録的な大洪水に見舞われ、数百人が死亡した他、家屋数千棟が浸水した。 今回影響を受けた人は数百万人に上っている。数十万人が避難し、道路は水没、観光地も閉鎖され、巨額の経済損失が出ている。 なぜ中国は毎年深刻な洪水被害を受けるのか、5つの疑問点をまとめた。 ■ダムは機能しているのか? 中国では以前から、水流を制御したり迂回(うかい)させたりするために、ダムやせき、堤防、貯水池に依存してきた。 中国応急管理部によると、6月から8月初旬にかけて、アジア最長河川の長江(Yangtze River)のダムや貯水池で約300億立方メートルの水がせき止められ、上海を含む下流域への被害を軽減している。 だが巨大インフラをもってしても、すべての洪水は食い
千曲川流域は、過去から幾度も大きな洪水の被害を受けてきました。 その被害は甚大なものであり、その悲惨さを忘れることなく後世に語り継ぐために、各地域に「洪水痕跡水位標」が建てられています。 代表的なものとして、長野市津野の妙笑寺境内の洪水水位標、長野市赤沼の「善光寺平洪水水位標」などは、よく知られています。 長野市豊野町では、昭和57年、58年の連続した水害を契機に、「寛保の大洪水」の時に達した標高336mを「千曲川洪水位」として、JAながの豊野町支所の駐車場など、町内各地に標示しています。 水害常襲地だった須坂市相之島の相之島公民館にはキティ台風の湛水位を中心にした水位標、上高井郡小布施町押羽には立ヶ花の歴代洪水位を基準にした水位標が建っています。 千曲川における大水害の歴史を後世に伝える拠点として活用いただくと共に、水防意識の向上のため、是非一度足を運んでいただき、洪水時の水位を体感して
洪水に見舞われた米カリフォルニア州デスバレー国立公園。同公園提供(2022年8月5日公開)。(c)AFP PHOTO / HANDOUT / National Park Service 【8月6日 AFP】乾燥地帯で知られる米カリフォルニア州デスバレー国立公園(Death Valley National Park)で5日、「前例のない大雨」で大規模な洪水が発生し、園内で観光客約500人と職員500人が足止めされている。米国立公園局(US National Park Service)が明らかにした。 約60台の車が土砂などにはまり動きが取れなくなっているが、負傷者は確認されていない。 洪水の影響で舗装された道路の一部が陥没した他、大型のごみ収集容器が駐車中の車を直撃し、玉突き事故が発生。オフィスやホテルも浸水した。 国立公園局は、被害状況の確認が終わるまで公園までのすべての道路を封鎖するとし
東南極氷床が最後に崩壊した時期は、これまで考えられていたよりはるかに最近であり、今から数百年後にも同じことが再び起こる可能性があることが最新の研究で明らかになった。(PHOTOGRAPH BY GEORGE STEINMETZ, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 地球上にある氷の8割を占める東南極氷床は、従来の予想より温暖化の影響を受けやすいかもしれない。 これまで、地球最大の氷床である東南極氷床が最後に後退したのは約300万年前だと考えられていた。しかし、7月22日付けで学術誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、この地域で採取された鉱物を分析したところ、40万年前にも大部分が崩壊していたことが示唆された。何よりも意外だったのは、長く続いたものの比較的穏やかだった間氷期に、劇的な変化が起きたと推定されたことだ。 その時期の大気中の二酸化炭素濃度はさほど高くなく、300
雨の中、浸水被害を受けた家具などを運び込む住民ら=16日午前10時45分ごろ、佐賀県武雄市朝日町中野(撮影・糸山信) 九州各地を襲った季節外れの記録的な大雨。浸水被害に見舞われた佐賀県武雄市や福岡県久留米市では、小康状態となった16日も住民の避難が続いた。大雨は17日以降も続くとみられる。被災した家屋の片付けも進まず、住民たちは疲労と不安が入り交じった表情で天を仰いだ。 【図解】内水氾濫とは 六角川の氾濫で浸水が拡大した佐賀県。国土交通省によると、推定約5800ヘクタールが浸水し、災害派遣要請を受けた陸上自衛隊が救助活動に当たった。16日で解消したが、武雄市の家屋被害は2019年8月の大雨を上回っており、住民生活に甚大な影響を及ぼしている。 「これまでだったら15日の晴天で避難は終了だったのに…」。武雄市文化会館に身を寄せる池上泰子さん(82)は、雨脚が時折強まる外を眺めてつぶやいた。 避
川辺川ダムの教訓 熊本県をはじめ、日本各地で多数の方が水害に見舞われている。亡くなられた方には心よりお悔やみ申し上げたい。 この水害で思い出されるのは、川辺川ダムの建設中止だ。2009年8月30日に衆議院議員選挙があり、民主党が大勝、政権交代が成った。民主党の公約の中に「コンクリートから人へ」というものがあり、そのシンボルだったのが「東の八ッ場ダム、西の川辺川ダムの中止」だった。 その当時、マスコミは民主党への政権交代という熱気の中で、八ッ場ダム・川辺川ダムの建設中止に異を唱える向きはなく、大賛成の大合唱だった。テレビのコメンテータとして出演している人までも賛成一色だった。 筆者は、実は2001~2003年まで国交省の課長を務めている。その間、公共事業の適切な執行について、先進国で長期調査をした。そのときの結論は、ほぼすべての先進国で、公共事業は基本的にコストベネフィット分析に依拠しており
13日14:30追加 動画は新潟県津南町の信濃川の状況です。田畑が冠水しています。まだ水量が減少に転じていません。小千谷、長岡から40~60 km上流です。 追加ここまで 13日10:55追加 昨晩の千曲川の氾濫があり、今ほどその下流の津南町で信濃川が氾濫しました。次はその下流になります。千曲川は新潟県で信濃川に名前を変えているだけのことを忘れてはいけません。小千谷市の信濃川がすでに氾濫危険水位を超えましたので、小千谷市から下流の平野部において氾濫が起こるのは時間の問題かもしれません。信濃川とその周辺の支流域の方は高台へ避難することをお勧めします。同じようなことは、この50年間に何回も発生しています。特に支流域は氾濫を繰り返しています。 さらに、阿賀町にて阿賀野川が氾濫しています。下流の流域も避難を早めてください。各地で河川氾濫が確認されています。信濃川、阿賀野川、阿武隈川、北上川、大きな
台風19号による浸水で7人が亡くなった福島県いわき市。水が自宅に押し寄せて溺死した関根治さん(86)は、妻百合子さん(86)の目の前で泥水に沈んでいった。百合子さんも首の高さまで水につかったといい、「現実とは思えない」と、突然訪れた恐怖と悲しみに言葉を失った。 関根さん夫妻は、決壊した夏井川から約300メートルの距離にある平屋建て住宅で2人暮らしをしていた。12日夜は寝室で布団を並べて寝たが、13日未明に百合子さんがトイレに行くために起きると、布団の下がぐっしょりとぬれているのに気が付いた。浸水が始まっていた。 治さんは約5年前から腰の病気で足が不自由になり、この1年は何かにつかまって立つのがやっと。治さんは窓際まで移動し、窓から外に叫んで近所に助けを求めた。百合子さんが自分の部屋で、貴重品を部屋の高い所に移していると、水位は一気に上昇した。 「体冷えるから、早くこっちに来て」。百合子さん
パキスタン中部パンジャブ州デラガジカーンで、支援物資の配給を待つ避難民(2022年8月29日撮影)。(c)Shahid Saeed MIRZA / AFP 【8月30日 AFP】パキスタンで6月から続くモンスーン(雨期)の洪水で、同国の国家防災管理局(NDMA)は29日、死者が1136人に上ったと発表した。シェリー・レーマン(Sherry Rehman)気候変動相は、国土の3分の1が水没しており、「想像を絶する規模の危機」が生じていると述べた。 NDMAによると、北部の山岳地帯では河川の増水により道路や橋が流され、数百の村が孤立しているため、死者数は増加する可能性がある。今年の洪水では人口の7分の1に当たる3300万人以上が被災しており、2000人以上が死亡する過去最悪の被害が出た2010年に匹敵する規模となっている。 レーマン氏はAFPに対し「辺り一面が一つの大きな海になっている。水をく
球磨川が氾濫し、浸水した人吉市街地=熊本県人吉市で2020年7月4日午前11時47分、本社ヘリから田鍋公也撮影 未明の街や集落を濁流が襲った――。九州南部を襲った4日の記録的豪雨で熊本県南部を流れる1級河川・球磨川が氾濫し、流域の同県人吉市や球磨地方など広い範囲で浸水被害が出た。「あっという間に水が迫ってきた」。住民らは声を震わせた。あふれ出た泥水はたちまち川沿いの町並みをのみ込み、同県球磨村で浸水した特別養護老人ホームから14人が心肺停止状態で見つかるなど被害が広がった。同県芦北町や津奈木町など山間部では土砂災害が相次ぎ、安否が分からない人たちの捜索が続いた。【山口桂子、白川徹、栗栖由喜、高橋広之】
球磨川が氾濫し、多くの民家などが被害を受けた熊本県人吉市=4日午後1時4分(本社ヘリから、撮影・帖地洸平) 熊本県に降った記録的大雨によって、球磨川で決壊や氾濫が確認された計12カ所は、いずれも洪水の危険性が高い「重要水防箇所」とみられることが5日、国土交通省九州地方整備局への取材で分かった。決壊した区域は、堤防の漏水などに注意が必要と指摘されていた。 【地図】氾濫・決壊した球磨川 九地整によると、5日正午現在、球磨川の国管理区間では決壊が1カ所、氾濫が11カ所確認され、うち半数が上流部だった。12カ所の内訳は、水害の危険性が極めて高い「Aランク」が1カ所、堤防の高さは想定水位を上回っているものの十分な余裕がない「Bランク」が6カ所、堤防に壊れた跡などがみられる「要注意」が5カ所だった。 熊本県人吉市中神町で約20メートルにわたり決壊した堤防は、蛇行していた川の形を整備した箇所だが、地質の
梅雨時期の豪雨災害が毎年のように全国各地で発生しています。昨年の「令和2年7月豪雨」では、熊本県の球磨川流域で50名もの尊い命が奪われ、6000棟を超える家屋が被災しました。 堤防をはるかに超える濁流が川と集落を一体にして激しく流れ込み、多くの家屋を流失させたのです。被災者の多くがその破壊力は過去の洪水のものと別次元だと証言、「まるで津波のようだった」といいます。 NHKサイエンスZERO取材班は専門家とともに、こうした濁流を“津波洪水”と名付け、その脅威を徹底検証しました。これは決して一部の地域だけの話ではなく、平野や都市部など全国各地で起こりうること。新しくなったハザードマップの重要性も含め、今後、さらに進むと考えられる豪雨激甚化時代の新たなリスクと対策を考えます。 “津波洪水”の破壊力:球磨川からの報告 昨年の「令和2年7月豪雨」では、被害の大きかった熊本県南部でこれまでの観測記録を
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