無期転換前に雇い止めにされたことについて思いを語る原告のリュク・ロースフェルトさん=長崎県長与町で2023年9月12日午前10時43分、樋口岳大撮影 有期労働契約が通算5年を超えて無期雇用に転換できる権利を得る直前に不当に雇い止めにされたとして、長崎大学助教だったベルギー人男性が地位確認などを求めた訴訟の控訴審は15日、福岡高裁(久留島群一裁判長)で和解が成立した。大学側が対応について遺憾の意を表し、解決金2850万円を支払う。男性は10月から無期雇用の助教として大学に勤務する。雇い止めを巡る同種訴訟は各地で相次いでいるが、原告代理人によると、原告が無期雇用で職場復帰するのは珍しい。 1審・長崎地裁が1月、大学側の対応は「合理性を欠く」として、男性に無期雇用の権利があることを認める判決を言い渡し、大学側が控訴していた。