日経 xTECH(クロステック)で「35万人月、みずほ銀行システム統合の謎」というシリーズ記事が公開されている。 tech.nikkeibp.co.jp 出典は「日経コンピュータ」誌の2019年9月5日号で、32ページにわたる特集を全19本の記事で構成している。 みずほシステム統合の謎、参加ベンダー「約1000社」の衝撃 | 日経 xTECH(クロステック) 有料会員向けの記事ということもあるんだろうけれど、上記のような一部記事だけが微妙なかんじでバズっていて、その記事を読むと、まあこういう感想になる。 みずほシステム統合の謎、参加ベンダー「約1000社」の衝撃 | 日経 xTECH(クロステック) 今年って昭和何年だっけ? “基盤とアプリ開発のベンダーが異なることで特有の難しさも生じた。富士通はIBMの基盤上で動作するCOBOLプログラムを開発しなければならなかった”2019/09/10
こゆるぎ岬 @o_thiassos さいきん訳あって50~60代のシステムエンジニアやプログラマーを沢山面接しているんだけど、IT最初の世代の終末医療という感じで、非常にキビしい。技術者は技術だけでは引退まで生きては行けない。つまり「そういう人」たちが今、職を失い、職にありつけない。あと5年10年を生き残れない。キツい。 2019-12-04 19:50:41 こゆるぎ岬 @o_thiassos 高齢ITエンジニア浪人の経歴書を見ていると、約10年前くらいに大手メーカーやその下請をリストラされて、そこで使っていた限定的なスキルが通用するのがITしかなく、なんとか短~中期的な案件を渡り歩いて凌いでこれたけど、そろそろ本当に何も通用しなくなったって感じがある。 2019-12-04 22:34:46 こゆるぎ岬 @o_thiassos 「使えないオッサン」に、事実として、社会は容赦がない。また
タイトル詐欺である。今回も反省せずに続きといきたい。 前回も示したが、ざっくりとした銀行の基幹系システムは「勘定系」「情報系」「チャネル系」の三つの構成になっているという図が上である。ざっくりとしたものなので、実際にはもっと複雑(特にメガバンクでは)だし、これがあるのにアレがない、とかいったものはある。細かいところを気にしすぎると禿げるぞ。 今回は、銀行の基幹系がなぜ古臭いのかという話をしたい。古臭いと言ってもいろいろあって、特にエンジニア界隈からは「メインフレームを使ってる」とか「COBOLみたいなカビの生えた古代言語を使ってる」とか、とにかくイケてないシステムの代表例のように言われることが多い。対して、預金者の側からはネットとの親和性だとかサービス面の不満からくるイケてないという話が多いと思うのだが、これはどちらかというとシステムの話ではなくて、サービス設計とかその背景になるビジネスモ
ハイクラス求人TOPIT記事一覧Javaなら「この書き方がベスト」と信じて書ける - きしだなおきに聞く、Javaのこれまでとこれから Javaなら「この書き方がベスト」と信じて書ける - きしだなおきに聞く、Javaのこれまでとこれから Javaは1995年に誕生し、数多くのコミュニティや企業の影響を色濃く受けてきました。では、黎明期から現代に至るまで、Javaはどのように進化し、生態系を変化させてきたのでしょうか。Javaのスペシャリストとして知られる、きしだなおきさんに聞きました。 1995年に誕生した、オブジェクト指向プログラミング言語・Java。この言語の歴史は、数多くのコミュニティや企業の影響を色濃く受けてきました。 例えば、OracleによるSun Microsystemsの買収後、Javaのリリースサイクルは大きく変化しました。また日本においては、JavaカンファレンスやS
今年8月に発生したみずほ銀行のシステムトラブル。実は19年前にもこれに似たケースが起こっていたことを【前編】『「みずほ銀行」のシステム障害はなぜ防げなかったのか…エンジニアを見下す「悪しき体質」』で報じた。多発する「システム障害」の爆弾を抱えた同行は今後どうなっていくのか…? 隠れていた「古の言語」 全体像の見えない「バベルの塔」と化したみずほのシステム。その成り立ちとは、どのようなものなのか。 過去に2度、みずほは大きなシステム障害を起こしている。1度目は前編でも触れた、'02年の3行統合に伴う混乱だ。 統合時、みずほは旧3行が使っていた複数の異なるシステムを生き残らせたまま、「ゲートウェイ・システム」と呼ばれる中継プログラムでそれらを繋ぎ合わせるという方針を打ち出した。 だが、この建て付けそのものに難があった。当時の事情を知るみずほ行員が言う。 「勧銀は富士通製のメインフレーム(大型コ
www.wealthsimple.com この文章は、1969年にトロントの高校を出たばかりの、特に人生の目標もなかったトーマスの話から始まる。彼の父親は大工だったが、あいにく彼は不器用ときた。そこで母親が彼に新奇なものを勧めた。「コンピュータプログラミング……とかどう?」 トーマスはカナダの大きな銀行に入行し、1978年にプログラマーとしてのキャリアをスタートした。彼は常にパズルを解いているようでプログラミングが好きだった。彼はコードを書いては「パンチカード・オペレータ」に渡した。日に二度カードを銀行の巨大な「メインフレーム」コンピュータに食わせるが、そのコードが正しく動いているか分かるには数時間かかった。ヘマをやらかしたら、トーマスはエラー文を凝視して、COBOL のコードを書き直してやりなおしだ。 数年のうちにトーマスは COBOL が得意になり、かけがえのない何千行ものコードを書い
アメリカ・ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事が、2020年4月4日の記者会見で「プログラミング言語COBOLのスキルを備えたボランティアが必要です」と訴えました。その背景には、新型コロナウイルスの影響で失業保険の請求が急増しているため、COBOLで記述された古いシステムの改修や維持管理を行える人材が必要になったという事情があります。 COBOL-coding volunteers sought as creaking mainframes slow New Jersey's coronavirus response • The Register https://www.theregister.co.uk/2020/04/05/new_jersey_seeks_cobol_volunteers/ COVID-19 Response: New Jersey Urgently Needs
先日こういうツイートが流れてきた。 Q:なぜ金融系では未だにCOBOLが使われるんですか? A:お手元にExcelがありましたら任意のセルに「=4.8-4.7-0.1」って入れてみてください。— 遊撃部長F/S&RWAs (@fstora) 2024年6月6日 Q:なぜ金融系では未だにCOBOLが使われるんですか? A:お手元にExcelがありましたら任意のセルに「=4.8-4.7-0.1」って入れてみてください。 普段我々がゴリゴリ馬車馬のように使っているソフトウェアでよく利用されている浮動小数点型、すなわちfloatやdoubleなどは特定の算術に弱いことが知られている。というかもうこの手の話題はあまりに拡散されてしまったので、なぜかネット民はみんな知っている基礎教養、三毛別羆事件とかデーモンコアみたいな感じになっている。 ちなみにこれはCOBOLかそうではないか、という軸が問題になっ
SI企業の強み・弱みを分析し、SIビジネスの先行きについてまとめた書籍『SI企業の進む道 業界歴40年のSEが現役世代に託すバトン』。同書から抜粋し、「誰も指摘しなかったSI企業の課題」を連載で指摘する。今回は、SIerがユーザー企業の要望に応えられない根源的な理由を探る。(技術プロダクツユニットクロスメディア編集部) 既存ITシステムの問題をユーザー企業以上に理解しているのはSIerである。ところが、その問題をユーザー企業に説明し、対策をとろうとはしない。ではなぜ、SIerのIT技術者たちは口を閉ざしているのだろうか。 その答えはこうだ。問題を説明した後に「では、どうすればいい?」と問われても答えられないからである。つまり、既存ITシステムの変革をどのように行えばいいのか分からないのだ。 情報処理推進機構(IPA)が平成29年に出したレポート「システム再構築を成功に導くユーザガイド」には
PayPayカードは4月21日、メインフレームで運用していた基幹システムのインフラをAmazon Web Services(AWS)に移行して4月に本格稼働を開始したと同日開催の「AWS Summit Tokyo」で発表した。国内クレジットカード業界では前例のない規模といい、専務執行役員 最高技術責任者(CTO)の信太宏之氏がその舞台裏を語ってくれた。 同社は、1963年設立の国内信販を源流として楽天KC、KCカードと変遷し、現在はPayPayの完全子会社として「PayPayカード」ブランドのクレジットカード事業などを手掛ける。2022年3月に1000万会員を突破し、5500万の決済ユーザーを抱えるPayPayとの連携推進など事業拡大を図り、会員数の倍増を目指している。 2015年にソフトバンクグループとなってからビジネスが大きく変わり、「『ネット屋の金融を目指す』というトップのビジョンの
20年以上前に構築した古い基幹系システムを使い続けるユーザー企業が5社に1社の割合で存在するとされるなか、「枯れた技術」の維持管理に危機が迫っている。枯れた技術としてはCOBOLが有名だが、今回取り上げるのは別の技術だ。 リレーショナルデータベース(RDB)である。とりわけ最大シェアを誇る米オラクル(Oracle)の「Oracle Database(Oracle DB)」を扱える技術者が足りないとささやかれ始めている。 クラウドシフトとAI人気が原因? 「今まで1度も取引のないユーザー企業からOracle DBに障害が発生したといきなり連絡を受け、復旧作業を頼まれるケースが増えている」。こう証言するのはDBの導入や運用保守を専門とする、日本エクセムの後藤大介CEO(最高経営責任者)だ。 こうした依頼が増えた理由について、後藤CEOは「ユーザー企業が自社システムのクラウド移行を進めた結果、社
「まだ700台も残っているのか」――。富士通と米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)の会見を聞いた筆者の感想だ。両社は2024年3月18日、グローバルパートナーシップの拡大と顧客システムのモダナイゼーション支援を発表した。その中で、富士通の島津めぐみ執行役員副社長COO (サービスデリバリー担当)(現職)が同社のメインフレーム残存数に触れたのだ。 島津副社長によれば、現在約700台のメインフレームと約9400台のUNIXサーバーが稼働しているという。富士通は2030年度末にメインフレームの製造・販売から撤退し、5年後の2035年度末で保守を終える。UNIXサーバーは2029年度下期に製造・販売を終了し、2034年度中に保守を終える予定だ。 脱メインフレームは間に合わない 果たして2035年度末までに700台あるメインフレームをすべて撤廃できるだろうか
何週間か前のこと、急にエンプラっぽくないAIベンチャーの社長さんからメッセで飲みに誘われ、秋葉原の焼き鳥屋さんでDXとやらについて聞かれて、とりあえずこのレポート読んどけと返しつつも考えちゃった訳です。Direct Xとか、よくテレビに出てるマツコの方じゃなくて「2025年の崖って実際どうなんだ?」とか何とかオッサンたちから相談される話あるじゃないですか。あれって何なんですかね?オンプレをクラウドにリフトしたらDXなのか。華麗にk8sやらコンテナ使いこなしてCIパイプライン組み立ててテスト自動化したらDXなのか、だいたいDigital Transformationなのに、どうしてDXなのか。SAP R/3とCOBOL PL/Iを捨てて、どこぞのSaaS入れてSparkぶん回してPythonとか書いたらDXなのか。おいおい、そんな話だっけ?って心配になっちゃう訳です。 内製内製って簡単に言う
自身もプログラマーというトム・ジョーデルさんが、大手銀行でIBMメインフレームのCOBOLプログラマーとして働いているという自身の母親に銀行のシステムについてインタビューしました。 Interviewing my mother, a mainframe COBOL programmer https://ezali.substack.com/p/interviewing-my-mother-a-mainframe ジョーデルさんの母親は1991年にノルデア銀行で社内研修を始めました。研修の間にさまざまなテストが行われ、そのうちの心理テストやマルチタスクテストにおいてジョーデルさんの母親はひどいスコアを取ってしまったとのこと。一方、IQテストなどその他のテストでは非常に良いスコアを獲得し、研修後にはIBMメインフレームのCOBOLプログラマーのポジションを割り当てられました。 技術的な観点から
かつて主流だったプログラム言語「COBOL(コボル)」で書かれたシステムの保守・運用に悩むユーザーは多い。システムを保守する人材が高齢化し、COBOLプログラムが稼働するメインフレームはコスト高だ。日経 xTECHが今年3月に実施した「COBOLに関する実態調査」では、ユーザー企業に所属する約3人に1人が「COBOLで開発したシステムを稼働させるハードウエアが高い」ことをCOBOLの短所に挙げている。【関連記事】COBOLに罪はない トップ自ら情報戦略をアクセンチュアが移行サービス開始COBOLプログラムを稼働させるハードウエアの保守・運用には多大なコストが発生するのが一般的だった。ところが、最新技術の活用でこの状況を改善できる可能性が出てきた。それが、仏ブルーエイジが手掛けるサービス
米IBMはx86サーバ上のLinux環境でCOBOL言語のコンパイルや実行を実現する「IBM COBOL for Linux on x86 1.1」を発表しました。 IBM COBOL for Linux on x86 1.1は、「IBM COBOLコンパイラファミリー」の最新製品として、IBM Enterprise COBOL for z/OSおよびIBM COBOL for AIXとの互換性を備えています。 また、Enterprise COBOL for z/OSと同じ最適化技術がIBM COBOL for Linux on x86 1.1に用いられ、コンパイラの基本的なバックエンドも共有されているため、高速な処理が実現できるとのこと。 TXSeriesのマルチプラットフォームに対応。Db2 for Linux/UNIX/Windowsに対応。Db2ファイルシステムはシーケンシャル、イ
ITエンジニアは今後どんなプログラミング言語を学びたいと思っているのだろうか。またもう学ぶ必要はないと感じているプログラミング言語は何か。これを探るため、日経 xTECHでは「プログラミング言語実態調査」のアンケートをWebサイト上で実施した。調査では今後スキルを磨きたいプログラミング言語を複数回答で聞いた。 スキルを磨きたい言語の第1位は「Python」だった。回答者440人中321人がPythonを選んだ。実に7割を超える回答者がPythonを学びたいという状況だ。AIブームの到来で有望視するITエンジニアが多いとみられる。 第2位は「JavaScript」(221人)だ。半数以上の回答者がJavaScriptのスキルを磨きたいと答えている。同じくWeb技術である「HTML/CSS」(156人)も第3位に入った。こうしたWeb技術を用いたシステム開発が現場で増えているのだろう。 第4位
「COBOLプログラマーの皆さん、今がチャンスです」。米ニュージャージー州のマーフィー知事が記者会見でそう訴え、同州の求人に応募するようベテラン技術者に呼び掛けた。COBOLは1959年に開発されたプログラミング言語。「絶滅しかけたコンピュータ言語」(New York Times)とさえ呼ばれる。それが今、突如として脚光を浴びるようになった発端は、やはり新型コロナウイルスだった。 ITニュースサイトのOneZeroによると、ニュージャージー州はこれまで40年以上にわたり、COBOLで構築された失業保険金給付システムを使い続けてきた。そこへ新型コロナウイルスの流行が起き、自宅待機命令の影響で失業者が激増。失業保険金の受給申請が殺到し、システムがパンク状態に陥った。ところがこの問題に対応できるエンジニアはいなかった。 COBOLは今も金融機関や政府機関、自治体などのシステムで広く使われ続けてい
カインズやワークマン、ベイシアなどから成るベイシアグループは、メインフレームの撤廃とCOBOL資産のマイグレーションを2022年5月に完遂した。約3年をかけたプロジェクトの全容を2回に分けて見ていく。 「基幹系システムが足かせになってはならない」 ベイシアグループはメインフレームベースのシステムを約20年前から徐々にクラウドサービスなどに移行してきた。しかし一部の商品マスターや発注・在庫管理などの機能を備えるベイシアグループ共通システムと、ベイシアの基幹系システムはメインフレームに残っていた。本記事ではこの2システムを便宜上、基幹系システムと呼ぶ。 この基幹系システムは富士通製メインフレーム上にプログラミング言語のCOBOLで開発したアプリケーションを稼働させたものだ。もともとベイシアグループはスーパーマーケットのベイシアからスタートし、ワークマンやカインズなど新会社を次々に立ち上げてきた
本格的なソフトウェア開発企業で働くとき、最初の頃にまずコーディング規則や慣習などのガイドラインに目を通したかと思う。基本的なガイドラインとして、gotoは原則使用禁止だとか、インデントにはスペースではなくタブを使用すべきであるとか、またはその逆などがあっただろう。ひょっとしたらcontinue禁止や、複数リターン値禁止など、ちょっと変わってるように思える慣習や、あまり直感的とは言えないルールといったものもあったかもしれない。 可読性を高めたり、メンテ性を向上させるには、どんな規約が有効だっただろうか? ドキュメント上では一見良さそうに見えたが、実際はイマイチだったものなどあるだろうか? SlashdotJ諸氏が実践してきたコーディング規約で特に有効だったのはどんなものだろうか? 逆に規約のせいで問題が起きてしまったケースなどあるだろうか? ほかにも、使える「自分ルール」などもあれば是非。
1959年に開発されたプログラミング言語「COBOL」は、自然言語に近いコマンド構文が採用されていることから、金額計算などの事務処理用に広く使われてきました。一方でCOBOLは「非効率的な言語」と指摘されることがあります。2023年8月22日にIBMが発表した「Watsonx Code Assistant for Z」では、コード生成AIモデルを使用してCOBOL言語で書かれたコードをJavaに変換することが可能です。 IBM Unveils watsonx Generative AI Capabilities to Accelerate Mainframe Application Modernization https://newsroom.ibm.com/2023-08-22-IBM-Unveils-watsonx-Generative-AI-Capabilities-to-Accel
COBOLとは1959年に事務処理用に開発されたプログラミング言語です。この変化の早いIT業界で半世紀(60年)以上も昔に開発されたCOBOLが今でも生き残っているのがスゴイことです。しかも、最近になりTwitterでトレンド入りもしているというのです。COBOLに何が起きているのでしょうか。また、COBOLとはどんな言語なのでしょうか。謎めいたCOBOL言語を使ってみましょう。 COBOLの人気急浮上の理由 最初に、今になって急にCOBOLが話題になった理由を種明かししておきます。2020年4月にアメリカ・ニュージャージー州の州知事が、COBOLについて言及したのです。新型コロナの流行によりアメリカではロックダウンが実施されました。それにより、アメリカで失業率が増加し、COBOLで実装されていた失業保険の給付申請のためのシステムがダウンしてしまったのです。それで、州知事がシステムを強化す
KDDIが、キャッシュレス決済サービス「au PAY」とポイントサービス「au Ponta ポイントプログラム」のシステム基盤を刷新し、データベースに「Oracle Database」などを導入したと、日本オラクルが3月1日に発表した。会員数の増加やキャッシュレス決済の浸透を踏まえ、可用性向上などを目指して移行したという。同時にコードをCOBOLからJavaに切り替えた。 同社は両サービスをオンプレミスで運用している。しかし会員数が増え、扱うデータ量が増えている他、新サービスの開発スピード向上が求められていることから刷新に踏み切ったという。Oracleのサービスを採用したのはJavaとの相性などが理由としている。 基盤の刷新に当たっては、データベースサービス「Oracle Database」やデータベース間の移行・同期をスムーズにする「Oracle GoldenGate」などを採用。新基盤
全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は2023年3月16日、2027年の稼働を予定する次期全銀システムの基本方針を明らかにした。現行システムの動作プラットフォームである富士通製メインフレームの製造・販売や保守の終了が決まっていることなどを踏まえ、オープン基盤に切り替える方針だ。 関連記事: 次期全銀システムは富士通メインフレームとCOBOLから脱却へ、何が変わるのか 運営元の全銀ネットは外部関係者や加盟銀行で構成するタスクフォースやワーキンググループでの議論などを基に、このほど「次期全銀システム基本方針」を策定した。銀行間送金を担う「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」は1973年の稼働で、現在は第7次全銀システムが稼働している。 次期全銀システムは内国為替や資金清算などの主要業務を担う「ミッションクリティカルエリア」と、付加的な機能・サービスを提供するための「アジャイルエリ
アメリカの大手IT企業IBMが、メインフレームコンピューター向けソフトウェアのオープンソース開発プロジェクトであるOpen Mainframe Projectと共同で、プログラミング言語COBOLのスキルを持つ人材の募集と育成を開始することを発表しました。 Explore IBM - IBM Systems https://newsroom.ibm.com/2020-04-09-IBM-and-Open-Mainframe-Project-Mobilize-to-Connect-States-with-COBOL-Skills IBM's Open Mainframe Project initiative to help train COBOL coders - Mashviral News https://mashviral.com/ibms-open-mainframe-project
英マイクロフォーカス(Micro Focus)が2022年2月に発表した調査結果によると、世界中の企業や組織で現在使われているCOBOLコードの総数は7750億〜8500億行で、これまで推定されていた規模の約3倍に相当するという。 同調査では、回答者の92%がCOBOLを戦略的な言語として捉え続けていることも明らかになった。また前年の調査では回答者の52%が、所属組織におけるCOBOLベースのアプリケーションが少なくとも今後10年間は残り続けると答えたという。 筆者はCOBOLプログラムが増殖する日本の現場を見てきた。 COBOLコードの行数はプログラム1本当たり平均1000行といわれるが、ある企業のシステムでは平均の10倍である1万行のプログラムが散見された。既存のプログラムを理解して修正するのは困難なため、改修のたびにGO TO文(飛越し文)による分岐を繰り返してコードを追加していた。
良いプログラマーになるための心得を説いた「達人プログラマー(原題:The Pragmatic Programmer)」という古典的名著をご存じだろうか。この書籍に書かれている心得の中に「毎年少なくとも1つのプログラミング言語を学習する」というものがある。 自分がいつも使っている言語とは性質が異なる言語を学ぶと、プログラムのロジックやその書き方、よくあるパターンの実装などについて深く考えるようになるという。また、言語を学ぶことは、単に文法や構文を覚えるだけでなく、その背景にある文化を学ぶことにつながる。これらにより、プログラマーの実力は大きく向上する。 日経クロステックではソフトウエア開発の現場に役立つコンテンツの充実を進めている。そこで、いくつかの言語に特化した連載を始めようと計画している。 現在、学習のニーズが最も高い言語は、何といっても「Python」だろう。日経クロステックが実施した
筆者はこれまで数多くのモダナイゼーション案件を見てきた。その経験からエッセンスを抜き出し、実際に起こりうる問題や現場の葛藤をストーリーに仕立てて、架空の「事件簿」として紹介する。今回紹介するのは、保険会社を支えるレガシーシステムのモダナイゼーションで起こった事件だ。 華々しい脱メインフレームの裏で起こった事件 「50年間、我が社の基幹業務を支えてきたメインフレームの火を落とす日がいよいよ来たな。切り替えテストを繰り返し行ってきたので問題ないはずだが、ドキドキするよ。今後は後任の君たちによるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に期待しているよ」 今回の舞台は大手保険会社だ。2030年、新年を迎えるモダナイゼーションプロジェクトルームに、新システムの稼働を花道に定年を迎えるシステム部長の高揚した声が響いた。 半年後、新任のシステム部長はこう言って頭を抱えていた。「新システムは稼働したが
世の中では、ソフトウエアの開発に多くの種類のプログラミング言語が使われている。このコラムでは前に「広く使われている言語であれば、どの言語を学んでもそれほど差はない」と説明した。 そうした数あるプログラミング言語の中で、今まさに消えつつある言語がある。COBOLだ。COBOLは1959年に事務処理用に開発され、企業のITシステムを中心に広く使われてきた。しかし最近では、COBOLに関わる仕事は保守運用が中心で、新規のシステム開発にはほぼ使われなくなってきている。 COBOLの退潮を象徴するのが、IT関連資格の定番である「基本情報技術者試験」で、2019年の秋期試験を最後にCOBOLの出題が廃止されるというニュースだ。COBOLはもはや、情報技術者が理解する必要がない言語だと見なされるようになったのだ。COBOLの代わりに採用されるのは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの言語Pythonである。 COB
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