ブックマーク / blog.livedoor.jp/yamasitayu (3)
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6月14若宮總﹃イランの地下世界﹄︵角川新書︶ 7点 カテゴリ:社会7点 イラン革命以来、イスラームの政教一致体制の国家として知られるイラン。イスラーム法による統治が行われ、さぞかし敬虔なムスリムが多いようにも思えます。 しかし、2022年にスカーフを適切に被っていなかったために﹁風紀警察﹂に拘束されたことがきっかけで女性が死亡したことをきっかけに大規模なデモが巻き起こりました。 このデモは多くの死者と逮捕者を出して鎮圧されましたが、現在のイランではスカーフなしで女性が闊歩しているといいます。この変化はどう考えればいいのでしょうか? また、バブル期に多くのイラン人が日本に働きに来ていたものの、それ以降となると、イランの人々と接触する機会も少なくなり、イラン人のイメージも持ちにくくなっているでしょう。 本書の著者の﹁若宮總﹂という名前には聞き終え覚えがないでしょうが、これはこの名前が本書
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12月21児玉真美﹃安楽死が合法の国で起こっていること﹄︵ちくま新書︶ カテゴリ:社会8点 相模原障害者施設殺傷事件、京都ALS嘱託殺人事件、そして映画﹃PLAN 75﹄など、日本でもたびたび安楽死が話題になることがあります。 安楽死については当然ながら賛成派と反対派がいますが、賛成派の1つの論拠としてあるのは﹁海外ではすでに行われている﹂ということでしょう。 著者は以前からこの安楽死問題について情報を発信してきた人物ですが、著者が情報発信を始めた2007年頃において、安楽死が合法化されていたのは、米オレゴン州、ベルギー、オランダの3か所、それとスイスが自殺幇助を認めていました。 それが、ルクセンブルク、コロンビア、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア︵一部を除く︶、スペイン、ポルトガルに広がり、米国でもさまざまな州に広がっています。 では、そういった国で実際に何が起こっているのか?
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2月14五十嵐彰、迫田さやか﹃不倫―実証分析が示す全貌﹄︵中公新書︶ 8点 カテゴリ:社会8点 お堅いイメージの強い中公新書とは思えぬテーマですが、カバーの見返しにある次の内容紹介を見れば、本書がどんな本かよく分かると思います。 配偶者以外との性交渉を指す﹁不倫﹂。毎週のように有名人がスクープされる関心事である一方、客観的な情報は乏しい。経済学者と社会学者が総合調査を敢行し、海外での研究もふまえて全体像を明らかにした。何%が経験者か、どんな人が何を求めてどんな相手とするか、どの程度の期間続いてなぜ終わるか、家族にどんな影響があるか、バッシングするのはどんな人か。イメージが先行しがちなテーマに実証的に迫る。 ただし、不倫のような世間的によくないとされていることを調べようとすると大きな問題に突き当たります。 例えば、周囲の知り合いの既婚者に﹁不倫したことある?﹂と聞いて回って、結果として不倫
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