この時期になると亡くなったあの人を思い出す、というのは誰しもあると思うが、僕にとって正月という季節は、4年前に亡くなった山田のことを思い出す季節だ。 山田祐資︵やまだ・ゆうすけ︶は大学の1つ下の後輩、2019年1月6日に難治性のがんが寛解せずに38歳でこの世を去った。常にシニカルでコミカルで酔狂を気取る彼は、彼らしいスタイルを保ったまま、自分の死生をしっかり見つめながらこの世を去っていった。 2017年4月18日 NHKEテレハートネットTV﹁がんと共に歩む力を﹂より その飄々とした姿は全くもって﹁山田らしく﹂、不自然なところは無いかのように僕の目に映っていたのだが、あれから4年経ち、一つの言葉をきっかけとして彼の胸中にまた思いを巡らせている。 ﹃“がん”になったと言うと、哀れみの目で見られる﹄ これは、別のがん患者の方がこの記事で語っていた言葉だ。 がんになっても... | 生き方 |