ブックマーク / information-station.xyz (2)
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汎神論︵pantheism︶や汎スラヴ主義︵Pan-Slavism︶、汎ゲルマン主義︵Pan-Germanism︶、汎ヨーロッパ主義︵Pan-Europeanism︶というように、 漢字の﹁汎﹂や英語の”pan–“という言葉は、 ﹁すべて﹂や﹁あまねく﹂といった意味で用いられ、 上記の単語のような政治、歴史、哲学などの文脈においては、 民族や地域の広範囲における一体性の主張や、 物事の根源的な遍在と同一性を示す概念として用いられることになります。 今回は、 こうした﹁汎﹂や”pan-“といった言葉が持つより詳しい意味と その語源について迫ってみたいと思います。 ﹁汎﹂という漢字の意味と古代ギリシア語の pan︵パーン︶ 汎︵ハン︶とは、もともとは、何か軽い物などが 水に浮かびながら風に吹かれて漂っている状態のことを指す漢字であり、 そこから、 例えば、湖のほとりに生える一本の桜の木から落ち
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ホムンクルス︵homunculus︶とは、現代においては、一般的に、古代の魔術の力や、中世ヨーロッパの錬金術の技術によって創り出される人造人間のことを意味する概念として用いられることが多い言葉ですが、 この言葉自体のもとももとの由来は、ラテン語において人間のことを意味するhomoという単語に求められることになります。 それでは、こうしたラテン語における元々の意味においては、ホムンクルスという言葉は、具体的にどのような意味を持つ言葉であったと考えられることになるのでしょうか? 今回は、そうした古代ローマの言語であるラテン語へとさかのぼる語源的な意味から、ホムンクルスという言葉が持つ本来の意味について迫っていきたいと思います。 ラテン語におけるホムンクルスの語源と、英語・ドイツ語・ラテン語などにおける指小辞︵縮小辞︶の概念 まず、冒頭でも述べたように、 ホムンクルスという言葉は、もともと、ラテ
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