長引くデフレと少子高齢化社会という逆風を受けながら、なぜ大学は潰れないのか? 現在、政府は﹁グローバル30︵国際化拠点整備事業︶﹂というプロジェクトを進行中で、外国人留学生の受け入れを30万人にまで引き上げようとしている。問題はその奨学金だ。 日本人が日本の大学などに通う場合、奨学金を借りれば卒業後は返済の義務を負う。現在、学部学生の半数以上、大学院博士課程では65%がこの奨学金制度を利用し、200万円以上もの借金を抱えて社会人デビューする。就職氷河期が続くなか、奨学金返済に困る卒業生も増加している。 一方、昨年度、国費留学生の﹁研究留学生﹂には月額15万円、教員研修留学生には15万2000円、学部留学生︵5年︶や高等専門学校留学生︵4年︶、専修学校留学生︵3年︶には月額12万3000円の奨学金が﹁支給﹂されている。 しかも国立学校に関しては学費免除、私立大学は文科省負担でその負担額