自転車をめぐる地域的な話をふたつ。 まず、﹁自転車﹂を表す俗称。全国的には﹁ちゃりんこ﹂が通っていますが、名古屋を中心とする東海地方では﹁ケッタ﹂がよく使われているといいます。説によると﹁ケッタ﹂も、﹁蹴りまくる、漕ぎまくる﹂を意味する﹁蹴ったくる﹂という方言から来ているようです。 ﹁ケッタ﹂には、派生語や類語があるとも。自転車のという機械の性質を付けて﹁ケッタマシン﹂。さらに、なぜか英語の動名詞﹁-ing﹂と思われる﹁リング﹂を付けて﹁ケッタリングマシン﹂という呼び方も存在します。 このケッタについては、インターネット上でも様々な解説があります。﹁ケッタ﹂も﹁リング﹂も﹁マシン﹂も、東海地方以外の人々にも語感は通じるため、まったく意味不明なことばというほどではありません。そのあたりが、方言として興味を人々にあたえるのでしょう。 つぎは、自転車の乗り方。﹁川崎乗り﹂と呼ばれる乗り方が、19