サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
買ってよかったもの
sto-2.que.jp
菊地秀行『妖神グルメ』が復刊してたので『孤独のグルメ』の隣に置くといいと思った。ゴローちゃんもクトゥルフ神話と全く無縁では居られないのが21世紀の素晴らしいところですよ。 【ニコニコ動画】【ゆっくり実況】ゆっくり妖夢と本当はこわいクトゥルフ神話Part1
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション4巻 学園編Ⅰ』読んだ。学園編というよりは物神編と言ったほうがいいかも知れないけれど。作者あとがき読むだに作者にもコントロールはできていなかったんだなあと思わせる、異様な主題(そして異様な書き込み)の「冥界編」が終わり、戸川安里香と松笛篁臣のもとに「変な事件」が持ち込まれる「巻き込まれ」形式のお話に。徐々に二人は狂言回し役になって、その後、三島塔子の登場で「精霊編」になって次作『夢使い』へ引き継がれる、という感じか。 わりと衒学趣味のオカルトマンガだった「冥界編」が終わった後に何が始まるかとおもいきや、いきなり女装男子の恋愛相談だからさすがだよな、と今となっては思うのこと。連載当時は「どうした、オカルト書きすぎて頭がおかしくなったのか」とか思ったが「頭がおかしくなった」のではなく「本領を発揮しだした」のだと気づくのはそれからしばらくしてからのお話で
庄司創『勇者ヴォグ・ランバ』1巻を読んだ。いかにもアフタヌーンでやってそうな理屈先行のSFマンガだなーと特に期待もせずに読み進めていくうちに、あれ?あれ?と思い始めたんだけど… 誰も彼も 苦痛無しになる だまれゾンビ! 感覚制御の軍事技術から生まれた …あ~うん、これって伊藤計劃だよな? と思っていたら案の定そうだった。いやそれ以上に、もっともっと、愚直なまでに真摯だった。 勇者ヴォグ・ランバ1巻 あとがき この漫画は故・伊藤計劃さんの一連の小説に影響を受けておりまして、一部似た設定が出てきます。本作のテーマのひとつとして伊藤作品の投げかける普遍的な問いに挑戦するにあたり、そのようにいたしましたことを皆様におことわり申し上げます。 なんとまぁ…もっと小利口なやり方もあったろうになぁ…。円城塔『屍者の帝国』もそうだけれど、我々はなんとおおきなものをうしなったものだろうかと、今更ながらに感じ入
うわ、久々にいいもん見た、と思ったのこと。 【ニコニコ動画】【ラブプラス】 寧々さんと臨海駅周辺をデートしてみた 【PV】 【ニコニコ動画】Zoot Woman – Memory 「Zoot Woman – Memory」元ネタのほうは過去⇔現在の越境、「ラブプラス」(寧々さん!)のほうは2次⇔3次の越境、と微妙に位相をずらしているのがオマージュとしても素晴らしい。 あぁそうそうこれこれ、この感じ、この「こっち側」への越境感/侵食感こそが「ラブプラス」 よなぁ、と思った。本来、絶対安全確実剃刀なはずの「こっち側」に対して、切迫し越境し侵食してくる感じ。「こっちを見ている」感じ。(もちろんそれは人間が勝手にしてる錯覚で、「よくできた錯視」みたいなもんなんだろうけど。「人間は鏡に映った自分を目にした時はじめて人間になるんだぜ?」みたいなこと言ってたの誰だっけ? ラカン?) それでいて、ゲーム
おそらく半徹夜明けのヒャッハー状態で読んだせいだけど、うめ『大東京トイボックス』の5巻が激烈に面白かった。 『東京トイボックス』、『大東京トイボックス』はゲーム開発会社を舞台にした青春群像劇。お仕事マンガであるので、でてくるのは20過ぎ30過ぎのいい歳こいた大人なんだが、ゲームっつうユメツクルゲンバノモノガタリであるので、本質的に熱苦しくて青臭く、それが良い。そういうマンガ。(まだタイトルが「東京」だったころの感想はこちら)。そういういマンガであるので、構造的に理想vs現実の対立を抱え込む。「理想 vs 現実」つうか「作劇上の理想 vs 作劇上の現実」「理想(笑) vs 現実(笑)」ではあるんだろうが、まぁそんなもん。今まで自分はこのマンガで描かれてある理想(笑)も現実(笑)も、なんか尻の座りが悪いと思ってた。どこか薄っぺらく、素直にのれない。恥ずかしくてケツが痒くなる感じ。(ここらへん、
新清士「ゲーム開発最前線『侍』はこうして作られた アクワイア制作2課の660日戦争」 [Amazon] 米光一成さんの米光ラジオ(「大東京トイボックス」のうめさんがゲスト参加した日)で知り速攻Amazonでポチった(残念ながら現在絶版らしい) 2002年にスパイクより発売されたPS2のゲーム『侍』の開発現場に密着取材したドキュメント。ここまで長期間ゲーム開発の現場に取材し、かつ赤裸々に語った書籍は他に無いんじゃなかろうか? たいへん面白く読んだ。 肝はこの『侍』のプロジェクト・マネジメントが成功ではなかったと認識されていること。(あくまでソフトウェア開発におけるプロジェクト・マネジメントでの不成功。ソフトウェア自体は20万本強を売り上げ、人気シリーズとなり、最近もPS3で『侍道3』の廉価版が発売されている。ただしマイクロソフトの「Word」ですらプロジェクトとしては失敗、プロダクツとしては
濱野智史『アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか』[Amazon] 2000年代に出現したWebコミュニティ、Webサービスを社会科学的な視点から分析してみようという本。ただし「2ちゃんねる」「mixi」「ニコニコ動画」「はてなダイアリー」「初音ミク」などの日本固有と目されるサービス群に主眼を置いているのが特徴。暗黙的に日本人論、日本社会論になってたのが面白かった。 読んでいて、以前から不思議に思っていたことに答えがでた気がする。ジャンル、カテゴライズの問題。匿名の誰かをお前は何者であるとカテゴライズする「名付けのゲーム」がなぜに起こるのか、という不思議。それはなぜに必要とされるのか。 最初にそれを意識したのは2007年も半ばのニコニコ動画のコメントの中。「ニコ厨」と「2ちゃんねら」が喧嘩してた。ニコニコも2ちゃんもひろゆきが絡んでいるんだからユーザーの母体なんて似たり
古橋秀之『ソリッドファイター[完全版]』[Amazon] 正月休みでグダグダしてるときにAmazonで売られているのを見つけて速攻ポチって正月あけてからマッハで一気読み。面白かった。 2008年の9月にイベント限定販売然る後に通販のみで販売となっていたものがようやく2009年11月にAmazonで取り扱われるようになった模様。イベントと通販を逃していいたのでもう二度と手には入らないものと思い込んでいたので読めて嬉しい。人生の負債である「出ない続刊」が減った。商品のリーチとしても自分あたりが最後尾だろうよ。熱心なファンならもうとっくに買って読んでいるだろうし。 刊行されたなかった2巻、3巻もあわせて700頁超の大ボリューム。傑作『龍盤七朝 ケルベロス』 [Amazon] を読了した直後ということもあって、たいへん満足した。俺、この人の文章読むの好きだわ、やっぱ。 刊行されたのは97年ですでに
2009年マイベスト:フィクション 今年読んだ小説/フィクションの中から2009年マイベストを選出する。 選出基準は 単純明快に面白かったもの 今年読んだことに意味があったもの 何らかの理由でこの記事を読んでくれている人に「読んだぜ!」って報告/自慢/アピールしておきたいもの ぐらいで。 渡辺浩弐『吐田君に言わせるとこの世界は』 『HIPPON SUPER!』(むしろ『ファミコン必勝本』というべきか)の読者で、かつ高校生のみぎりに『モニター上の冒険』にガッツリやられている自分がこいつを読んで面白くないわけがない。渡辺浩弐が構える虚構への/現実への態度、仕掛け方はほとんど自分の一部になっている。月日が流れてても変わっていないところは変わっていないし、変わったところは変わっているな(当たり前だが)という事実を確認する作業となった。ああ、何だお前まだそこに居たんじゃねえか的な。三つ子の魂百まで
まだ読了していないのでベスト選には加えなかったが、読み物としての衝撃度では 青砥恭『ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所』が強烈だった。どこの国のいつの話だそれは?!と問い質したくなるような気が滅入る不幸エピソード満載で、P・W・シンガー『子ども兵の戦争』を読んだときと同じような暗鬱たる気分にさせられた。俺だけこんな目に遭うのも癪なので是非オススメしておきたい。 同様に吉川徹『学歴分断社会』、阿部彩『子どもの貧困―日本の不公平を考える』も、今後この国が十数年か、あるいは数十年か、それぐらいの年月をかけてゆっくりと凋落していくのだなということが実感できて面白い。 関連記事とある今年の過去回顧(2009年マイベスト:ノンフィクション)とある今年の過去回顧(2009年マイベスト:ライトノベル)とある今年の過去回顧(2009年マイベスト:フィクション)とある今年の過去回顧(2009年の読
2009年マイベスト:ノンフィクション 今年読んだノンフィクションの中から2009年マイベストを選出する。 山本七平『比較文化論の試み』 日本人論。蝉丸Pのツイートでオススメされていたのにキックされて購入、講演を書籍化した薄い本でもあったのであっさり読了。日本人って「我々はこのような者であって、このような物の考え方をしているのです」と他者にエクスキューズしたことがないからこの先大変だよな、というお話。今現在も、まだこの言説の射程内に収まっているので、ハッとさせられることしばし。同著者の『「空気」の研究』もオススメ。そういや内田樹『日本辺境論』も面白かったな。 松岡正剛『白川静 漢字の世界観』 前々から「この国には白川静というドえらい爺さんがいてだな……」という話は聞いていたのだが、たまたま新書でその名を見かけたので買って読んでみて大驚愕。自分に引きつけて語るなら、自分が好きだと思うフィクシ
2009年マイベスト:ライトノベル 今年読んだ小説/ライトノベルの中から2009年マイベストを選出する。 17冊しか読んでない阿呆が口聞くなって話だが、統括はする。 中里十『いたいけな主人』 独立国・千葉国の国王と護衛官の恋。とにかく複雑で繊細で、読了後ひどく衝撃を受けたのだが、なぜ?なにに?という疑問は起こらず、ただ感情と印象だけが残る不思議な読後感。こんな作品が入り込む隙間があるのなら、ライトノベルという土壌はそれなりに芳醇だったり過酷だったりするんだろう。知らない/知ったことじゃないけど。 「君が僕を」も同様に鮮烈であったことよ。友人曰く「ミステリアス・パワー・ユリ」なにそれこわい。 うえお久光『紫色のクオリア』 最初は他愛ないストレンジストーリー、人間がロボットに見える少女と、その友人たる彼女の物語。ごく普通のワンアイディアストーリーに見えた。だが、それが高度に加速・強化・反復さ
ロケットの夏。 異星からの使者により、違う歴史、違う未来を選んだ世界。 ファースト・コンタクトから30余年が経つも、ある日を境に銀河との交流を断ってしまった地球。 宇宙港は閉ざされ、空を埋めつくした銀のロケットたちは今は無い。 「ロケットの夏」は、もう遠くへ過ぎてしまった。 そんな未来。 少年はひとりの少女と出会い、かつての情熱を取り戻していく。 目指すは「50マイルズオーヴァー」、自作有人ロケット大会。 目指すは「50マイルズオーヴァー」、人が星の世界へと、手を伸ばす高度。 「ひとときはオハイオの冬だった」じゃないけれど、「ロケットの夏」。 もうタイトルからして最高にずるい。 「ロケット」そして「夏」。 ブラッドベリ、とか云いだす前によくない汁を脳が分泌し始める。 じんわり。 ガード不可。 オープニング。真夜中の雪原で小さい男の子と女の子が手をつなぎ、宇宙へと駆け上っていくロケットを眺
Comments:1 はやし(哲) 08-07-09 (水) 14:07 http://www.asahi-net.or.jp/~wf9r-tngc/otouto.html でタニグチさんが紹介してますが、「本の雑誌」の連載(をまとめた本)で、この表紙を描いた経緯に触れてます。 Comment Form Name (必須) Mail address (非公開) (必須) URI Remember personal info Yes No Commentスタイル指定用の一部の HTMLタグが使用できます。 Add Your Comment Trackbacks:0 Trackback URL for this entry http://sto-2.que.jp/archives/98/trackback Listed below are links to webl
おお、松本仁一『カラシニコフ』が両方とも文庫になっとる。21世紀的に必読だな。特に伊藤計劃の『虐殺器官』とか『MGS』とか冲方丁の『シュピーゲル』シリーズとか、そのへんが好きな人は道義的義務として読んでおくべきだと思う(マジで)。つまり、我々が好きな絵空事たちは何を前提として成り立っているのか、というお話だから。 松本仁一『カラシニコフ I』 [Amazon] 松本仁一『カラシニコフ II』 [Amazon] —- あとこのへんも義務。 デーヴ・グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』 [Amazon] P.W.シンガー『戦争請負会社』 [Amazon] P.W.シンガー『子ども兵の戦争』 [Amazon] 伊勢崎賢治『武装解除 -紛争屋が見た世界』 [Amazon] Popularity: 11 %関連記事このサイトを介してよく売れた本 2008年07月分まとめ2008年06月に読ん
二十一歳で批評家としてデビューし、かつて浅田彰の後継者や阿部和重の盟友と呼ばれ栄華を誇り、しかしただちに文芸誌から忘れさられ、ネットぐらいにしか活路がなく、そこでもいまや時代遅れと見なされて新著も大して話題になっていない、この中途半端な学者くずれ と 谷川流に経済資本のすべてを、桜庭一樹に象徴資本のすべてをかっさらわれて、生き残るためにはもはや毒でもなんでも食らう気になっているやぶれかぶれのライトノベル作家 によるメタフィクション。 絶対面白くないと思って読んだら面白かった。途中、何度か爆笑。 これは面白い! 4000部は売れますよ! あんまり面白かったので、こういうのが好きそうなヤツにあらすじを言ったら信用してもらえなかった。(マーケットの1/4000。さすが、買ってはいるけど読んではいないと言っていた。さもありなん。俺も読みたくはなかった) いや、ホントだって! 東浩紀が桜坂浩の尻
ニコ動ライトノベルPV系MAD。 調べたら、むかし見た『悪魔のミカタ』のPV系MADとか、マルドゥック・スクランブルのプロモーションMOVIEがあがっていたので拾遺。 俺的には「矛盾王」タグを巡るだけでじゅうぶんだが。 (おお、かつて「セカイ系」という言葉があったことを、貴兄らは覚えておられるか?) 悪魔のミカタ MAD‐ニコニコ動画(SP1) MAD ブギーポップ「矛盾王」 四月に降る雪‐ニコニコ動画(SP1) まいむまいム -イリヤの空、UFOの夏-‐ニコニコ動画(SP1)
遠藤誉『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』 [bk1][amazon] N大兄が読んでたので興味を持って買っておいた。遠藤誉『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』 を読みはじめる。 ……こりゃすげえ。 動漫、日本が生み出してるアニメ、マンガなどのサブカルチャーがここ20年、中国で猛威をふるい、内部から食い荒らし、その力に気づいた中国当局がそれを育成すべく国策として力を入れ始めた、というお話だ。 この国のサブカルチャーの蛮種っぷりは身にしみてわかっていたつもりではいたけど、これほどとはなぁ、心底驚いた。 LSIみたいに高度に集束されたこの島国の中で、ここ50年ぐらいのあいだ独自の進化と洗練を遂げてきた文化模倣子の一番強烈なヤツが、ほとんど免疫を持たない民族(っていうか全世界の哀れな皆さん)に襲いかかるミーム・ハザードの図、というふうに読めた。 かつてコレラはヨー
第弐齋藤 土踏まず日記 : SFファン交流会2月例会、2007年のSF回顧・マンガ編 落穂拾い的『これもありましたよねこれもリスト』 SFファン交流会2月例会、2007年のSF回顧・マンガ編。 落穂拾い的『これもありましたよねこれもリスト』。 持っていこうとしたけど重すぎたのでやめましたリスト。 諸事情で年間ベストとして「あげにくい」ものを落穂拾い的にリストアップ。 選考基準は 狭義のサイエンス・フィクションだけでなく、ホラー、ファンタジー、奇譚、「奇妙な味わいの物語」を含む。 佳作。あるいは、傑作、名作の類でなくともよい。 続き物の途中でも気にしない。 「それを年間ベストにあげるのはいかがなものか?」という心の声も気にしない。 それが確かに「在った」ことを忘れなじ。 以下、順不同。 思いついた順。 吉永龍太『チノミ 1 (1) (アフタヌーンKC)』 [bk1][amazon] 小玉ユ
読書会レポート。 今回のお題は光文社古典新訳文庫版、池田真紀子訳、アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』 [bk1][amazon] アーサー・C・クラーク - Wikipedia 幼年期の終り - Wikipedia 参加者はT、I、と俺、第弐齋藤の3名。 時間は16:00開始、18:00終了の計2時間。 途中休憩なし、わりとまったりめの読書会。 光文社古典新訳文庫ででた! というのが読書会をやろうという気になった動機なので、50年前に書かれたSFがいかに古びているか(あるいは古びていないか)が焦点になった読書会だった。 50年前の巨才の作品でも、日本に暮らすボンクラどもが揚々とツッコミを入れられるくらいにはなってるんだよなぁ、という実感がある。 そこから、SFという文学ジャンルの読み方が変わってきたよね、ということを再確認するような集まりになった気がする。 ン十年前に「夢見られ
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『http://sto-2.que.jp/』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く