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【松田浩(ガンバ大阪フットボール本部 本部長)インタビュー前編】アヤックスとの提携で見据える未来。スカウト、育成、ブランディング……ガンバ大阪の発展はマルチクラブネットワークとともに 2024年3月、ガンバ大阪はAFC アヤックスと3年間の『フットボール戦略パートナーシップ』に合意したことを発表した。トップチームの強化をはじめ、育成、スカウト、事業面まで包括した提携内容は驚きと期待をもってファン・サポーターに受け入れられた。 5月下旬にはアヤックスと提携する4クラブ(CF パチューカ[メキシコ]、アトレチコ・パラナエンセ[ブラジル]、シャージャFC[UAE]、ガンバ大阪)が一堂に会し、フットボールに関する知識と経験を交換することを目的とした『1st Club Network Summit』がオランダ・アムステルダムで開催され、アヤックス以外のクラブとの連携も深まっている。 ガンバ大阪はこう
「日本が国際サッカー界に影響力を持つチャンスが訪れた」――元FIFAコンサルタント・杉原海太が語る、Jリーグ2024シーズンの“ビジネス”プレビュー 2024シーズンのJリーグが開幕した。コロナ禍による混乱も一段落し、2026年のシーズン移行を見据えた今シーズンは転換期に入ったと捉えることができる。本記事ではそうした背景をふまえつつ、ビジネス面における今シーズンの注目点を専門家の目線で紹介する。 話を伺ったのは杉原海太氏。2005年にThe FIFA Master 第5期生として修了した後、2006年から8年間勤務したアジアサッカー連盟(AFC)では、Head of Developmentとして各国リーグ・クラブ支援プログラムの立ち上げに尽力。2014年からはFIFA コンサルタントとして、協会・リーグ・クラブのガバナンス、戦略立案・業務改革を推進。現在はデータコンサルタント集団『Twen
優勝候補の最右翼としてアジアカップに出場しながらも、直接対決で競り負けたイラクに次ぐ2位でグループステージを突破した日本代表。同じく本命である韓国も格下に足下をすくわれて首位通過を逃しているが、彼らが軒並み苦戦した理由は何なのか?そのヒントである「帰化」による出場国の強化策を、アジアサッカー事情に精通するyosuke氏に解説してもらった。 4年に1度開催されるアジアフットボール界の祭典、アジアカップ。今大会は新型コロナウイルスの影響で中国からカタールへ開催地が変更。約1年前のW杯の興奮さながらに、熱戦が繰り広げられている。 我らが日本代表は欧州クラブに在籍する選手を多く招集している。国内のみならずアジア全域においても「優勝候補筆頭」との位置づけだった。お隣の韓国代表も例年にない人数の海外組を擁し、現地メディアでは「史上最強の代表チーム」と推す声も少なくなかった。 ところが、蓋を開けてみると
喫茶店バル・フットボリスタ ~店主とゲストの本音トーク~ 毎号ワンテーマを掘り下げる月刊フットボリスタ。実は編集者の知りたいことを作りながら学んでいるという面もあるんです。そこで得たことをゲストと一緒に語り合うのが、喫茶店バル・フットボリスタ。お茶でも飲みながらざっくばらんに、時にシリアスに本音トーク。 今回のテーマは「MCOが変革する移籍戦略11の論点」。今の移籍市場で起こっている大変革は、Jリーグにも直接的に波及していく。今後数年で日本人新卒選手の進路選択は大きく変わっていくことになるのかもしれない。 ※無料公開期間は終了しました。 今回のお題:フットボリスタ2023年9月号 「MCOが変革する移籍戦略11の論点」 店主 :浅野賀一(フットボリスタ編集長) ゲスト:川端暁彦 バル・フットボリスタが書籍化! 「MCO×サウジ」が巻き起こす、移籍市場の大変革 川端「どうもマスター。今回は短
『森保JAPAN戦術レポート』発売記念企画#8 2月9日発売の『森保JAPAN戦術レポート 大国撃破へのシナリオとベスト8の壁に挑んだ記録』は、大ヒット作『アナリシス・アイ』の著者・らいかーると氏がアジア最終予選からカタールW杯本大会までの日本代表全試合を徹底分析しながら、森保ジャパン進化の軌跡と日本サッカーの現在地をたどっていく一冊だ。その刊行を記念して『森保ストラテジー サッカー最強国撃破への長き物語』の著者・五百蔵容氏との特別対談を公開!第1次政権で見えた森保一監督の戦略家としての一面から、W杯で課題として浮き彫りになった対応力との向き合い方まで幅広く日本サッカーについて語ってもらった。 ※2023年3月30日追記:誤解を招く記述が一部含まれておりましたので修正いたしました。読者および関係者の方々に心よりお詫び申し上げます。そちらにともない、あらためて3日間無料公開しております。 ※
日本のラーメン文化に馴染んでいる彼が知っておくべき名古屋のラーメン店を新背番号77(浦和在籍時も7番)にあわせて7店、食事から旅行まで幅広くサッカー観戦の魅力を発信しているグランパスサポーターのしばのうえ氏に選出してもらった。 浦和レッズからキャスパー・ユンカーが期限付きで名古屋グランパスに加入した。ユンカーと言えば日本食が大好きで、特にラーメンを食べて臨んだ試合では結果を残すっていうんだから面白い。 サッカー選手がシーズン中にどれくらいの頻度でラーメンを食べていいかは私にはわからない。それでも、1点でも多くゴールを奪って愛するクラブの勝ち点を1でも多く増やしてくれるなら、そのサポーターの一人として紹介させてほしい。グランパスのホームタウンの一つである名古屋市内で味わえるおいしいラーメン屋さんを。 萬来亭 まず最初に紹介するのは名古屋市緑区にある「萬来亭」。グランパスの練習場がある三好ヶ丘
喫茶店バル・フットボリスタ ~店主とゲストの本音トーク~ 毎号ワンテーマを掘り下げる雑誌フットボリスタ。実は編集者の知りたいことを作りながら学んでいるという面もあるんです。そこで得たことをゲストと一緒に語り合うのが、喫茶店バル・フットボリスタ。お茶でも飲みながらざっくばらんに、時にシリアスに本音トーク。 今回のテーマは「カタールW杯での日本代表総括」。帰国直後の川端さんがその熱量そのままに、ドイツ、スペインに感じた「完成度が高すぎる」問題、そこから学べる日本代表の進むべき道を熱く語った。 「3バック特集」がまさかのジャストフィット!? 川端「やあマスター、久しぶり」 浅野「え、また来たの(笑)。もうカタールから帰国したんでしたっけ?」 川端「ちょうど一昨日に帰ってきたところですよ。寒暖差で脳がバグってるけど……」 浅野「日本代表の歴史的な戦いを現地で見られて良かったですね。こっちは雑誌の校
日本戦徹底解剖 12月6日、カタールW杯ラウンド16のクロアチア戦、120分間の戦いの末にPK戦で敗れ、日本代表の歩みはベスト16で終わりを迎えた。グループステージではコスタリカには敗れたものの、ドイツとスペインに逆転勝利。公式記録で言えば2勝1分1敗、得点は5で失点は4だった。未来を見据えるために、今大会から学んだことを山口遼氏が総括する。 思うに今大会ほど総括や評価が難しい大会も中々ないだろう。 過去に目をやれば、4年間を通じた準備に対する評価は決して高くはなかった。 アジア最終予選では苦戦を強いられたし、披露されるフットボールは一見すると単調で、代表人気は低迷した。一方で、大会中の戦いぶりはまさに殊勝。格上かつ優勝候補と目されていたドイツ、スペインをともに2-1の逆転勝利で破り、前大会準優勝のクロアチア代表をあと一歩のところまで追い詰めた。森保一監督を含めた日本代表の戦いぶりは、まさ
日本戦徹底解剖 PK戦の末、クロアチアに及ばずラウンド16でカタールW杯から姿を消した日本代表。4度目となった8強への挑戦はなぜ敗戦に終わったのか。2月9日に発売する『森保JAPAN戦術レポート』の著者らいかーると氏が分析する。 日本を撤退させたロングボール クロアチアがデザインされたキックオフで敵陣ペナルティエリアに侵入したかと思えば、今度はショートコーナーを披露した日本の谷口彰悟が惜しいヘディングシュートを放つ。両チームの立ち上がりは、この試合にかけてきた準備を惜しみなく出していく決意を十分に感じさせるものだった。 序盤、[3-4-3]または[5-2-3]で構える日本のプレッシングで見られたのは攻撃的な姿勢。[4-3-3]を基本布陣とするクロアチアのゴールキックに対しても、後方の同数3対3を受け入れていた。それでもボールを繋ごうとするクロアチアのビルドアップに対して、前田大然がGKドミ
11月20日から12月2日まで開催されたカタールW杯のグループステージ。日本がドイツ、スペインを撃破して首位通過を果たしたグループEを筆頭に各組で番狂わせが相次ぐ中、ピッチ上で見られた5つの戦術トレンドを48試合すべてを観たマッチレビュアーのせこ氏に考察してもらった。 先日、第一子が生まれたばかりで迎えるW杯。大会期間に強引に育児休暇をかち当てたことでEURO2020に続き、全試合視聴チャレンジに踏み切った。1日4試合といういっそう過酷なスケジュールの中、オムツ交換とミルク投与に追われながらグループステージを追いかけて感じた5つのトレンドについて考察していきたい。 ①全局面に対応できるチームの増加 一般的にW杯はEUROを始めとする大陸チャンピオンを決める大会と比べると、参加している国の実力差が大きいコンペティションとされる。よって、強いチームと弱いチームのマッチアップは増えるはずである。
日本戦徹底解剖 ドイツ相手に下馬評を覆す1-2の逆転勝利を収め、カタールW杯初戦を白星で飾った日本代表。日本中が歓喜に沸いた注目の一戦で繰り広げられた戦術的攻防を、2月9日に『森保JAPAN戦術レポート』を上梓するらいかーると氏に分析してもらった。 開始4分で見破られた日本のルール ドイツのキックオフで始まった試合のオープニングは、ロングボールによる奇襲だった。ボール保持を志すドイツからすれば意表を突いたつもりだったかもしれない。しかし、これを日本が冷静に跳ね返すと、他のW杯の試合とは異なり明確に構図が現れることになる。お互いに様子見のロングボール合戦をするつもりはなく、ボール保持で試合をコントロールしたいドイツとボール非保持で真っ向勝負を挑みたい日本の思惑が一致したゆえに、開始早々から両チームの自己紹介が始まった。 相手陣地のセンターサークル付近で[4-4-2]からプレッシングを開始する
小笠原博毅(神戸大学教授)インタビュー サッカーファンの間で弄される「サッカーに政治を持ち込むな」という警句。一方でW杯が開催されているカタールの労働環境が取り沙汰されたり、BLACK LIVES MATTERへの連帯を示す膝つきジェスチャーが試合前に行われたり、戦争を起こしたロシアの国際試合参加が禁止されたりと、社会問題がスタジアムやピッチに見え隠れしているのは紛れもない事実だ。この一見正論に聞こえるフレーズの下で単純化されている、サッカーと政治が織りなす複雑な関係について、神戸大学でカルチュラル・スタディーズを研究する小笠原博毅教授に話を聞いた。 ※『フットボリスタ第92号』より掲載。 サッカーは世界を1つにしない ──「サッカーに政治を持ち込むな」という警句があります。このフレーズに対し、どのような考えをお持ちですか。 「『政治を持ち込む』と言う時、そこには持ち込む主体が想定されてい
喫茶店バル・フットボリスタ ~店主とゲストの本音トーク~ 毎号ワンテーマを掘り下げる雑誌フットボリスタ。実は編集者の知りたいことを作りながら学んでいるという面もあるんです。そこで得たことをゲストと一緒に語り合うのが、喫茶店バル・フットボリスタ。お茶でも飲みながらざっくばらんに、時にシリアスに本音トーク。 川端さんが「結果が出る前に言っておきたい」とのことで、彼がカタールに飛ぶ前日に急遽バル開店。テーマはカタールの人権問題、そして大きな転換期を迎えた日本代表のピッチ内外での在り方だ。 バル・フットボリスタが書籍化! 「カタールの人権問題」に感じた温度差 川端「さて、マスター。年一回の恒例企画『バル・フットボリスタ』。2022年版を開催するときが来ましたね」 浅野「え、年1回になったんだ(笑)。店主の俺も初めて知ったんだけど。ちなみに、記憶の彼方だけど、前回はいちおう2022年の4月にやってい
【対談】周央サンゴ(にじさんじ)×邨田直人(サンケイスポーツ) 今年3月から5月にかけて2022シーズンのJ1リーグ全18クラブ、8月からはルヴァンカッププライムステージに進出した8チームとコラボレーションを果たしているVTuberグループ「にじさんじ」。その中でサッカーに苦手意識を持ちながらもセレッソ大阪の応援ライバーとして大抜擢された周央サンゴさんと、同クラブを取材している『サンケイスポーツ』記者・邨田直人さんがたっぷりと語り合った対談をお届け。今まで交わることのなかったジャンル同士が手を取り合う、異例の組み合わせで実感した成長を互いに振り返るとともに、邨田さんからスポーツ観戦初心者の周央さんにC大阪ホームゲームの魅力を伝えてもらった。 「ンゴの中では一番成長できたコラボ」 ――まずはお2人それぞれ自己紹介をお願いします。 周央「みなさま~(天下無双)!世怜音女学院中等部1年演劇同好会
『バルサ・コンプレックス』発売記念企画#6 4月28日に刊行した『バルサ・コンプレックス』は、著名ジャーナリストのサイモン・クーパーがバルセロナの美醜を戦術、育成、移籍から文化、社会、政治まであますところなく解き明かした、500ページ以上におよぶ超大作だ。その発売を記念してTwitterからの論客、tkq氏に書評を綴ってもらった。 「バルサ」という言葉を聞くと、サッカーファンの心に小さくないさざ波が立ちます。バルサファンならもちろんのこと、普段あまりバルサの試合を見ない人にとっても、それは当てはまります。どういう音色を立てるかは各人にとって違うにしても、その響きが特別な意味を持っている、バルサとはそういうクラブなんじゃないでしょうか。 と、なんだかヴェルタースオリジナルのCMみたいな入りになりましたが、バルサがいかにしてサッカーファンにとって特別な存在になったのか、という謎をサイモン・クー
2022シーズン、J1全18クラブとコラボレーションしているVTuberグループ「にじさんじ」。4月27日からコラボグッズも発売され、いっそう盛り上がりを見せる異色の組み合わせを応援団長として牽引しているのが、所属ライバーの舞元啓介だ。担当であるジュビロ磐田をJリーグ創設時から見守り、伝説の助っ人FWサルヴァトーレ・スキラッチのゴールもヤマハスタジアムで見届けているサッカーファンの36歳独身農家に、隠れVTuberファンでもあるサッカージャーナリストの川端暁彦が直撃。前編では、サッカーとVTuberの両ジャンルに共通する「推し文化」について熱く語ってもらった。 オーディションから願い続けた夢のコラボ ――実は僕、「にじさんじ」さんをずっと前から見ていて。舞元さんがツイスターゲームをやっている動画とかが僕は大好きで(笑)。どこか画一的だったVTuberの3Dでの表現を大きく広げてくれたな、と
12月10日、鹿島アントラーズがレネ・ヴァイラー監督の就任を発表し、監督の母国スイスでもその一報が報じられた。スイス最大のタブロイド紙『ブリック』が報じており、レネ・ヴァイラーのスイス国内での認知度の注目度の大きさを示している。 1.スイス代表監督候補に それもそのはず、ヴァイラーはスイス代表監督の最終候補に残っていた1人だったのだ。ヴァイラーの他には、現在の監督のムラト・ヤキン、最近までコソボ代表を率いていたベルナール・シャランドが最終候補に挙がっていた。そういった背景もあり、ヴァイラーの去就は注目を集めていた。 『ブリック』紙によれば、鹿島の他にMLSのクラブとも交渉をしていたようだ。また、5月にはギリシャのパナシナイコスの監督候補にも挙がっていたことが報じられており、彼自身にとって納得のいくオファーを吟味していたことが見て取れる。 2016年にニュルンベルクの監督を務めていた頃、ドイ
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