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差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説! 「白人は、白人というだけで人種差別的である」 「病気や障害を治療・予防しようとする試みは、当事者への憎悪に基づいている」 「映画の中で黒人女性キャラクターを力強いタフな人物として描くのは黒人差別(だが、弱く従属的な存在として描くと女性差別)」 ――ほんとうに? 現代世界を席捲する「社会正義」の根拠を問う全米ベストセラー『「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』(ヘレン・プラックローズ、ジェームズ・リンゼイ:著、山形浩生、森本正史:訳、早川書房)。11月16日の刊行に先立ち、山形浩生氏による「訳者解説」を全文公開します。 『「社会正義」はいつも正しい』早川書房訳者解説1 はじめに本書はHelen Pluckrose and James Li
SFマガジン8月号に掲載された、翻訳家の古沢嘉通さんによるSF翻訳業界の現在と未来をめぐるエッセイをウェブ公開いたします。 SFマガジン2022年8月号—―― 「この6年間に、若い新人SF翻訳者はほとんど登場してないのである。(中略)いちばん最近、大量の新人翻訳者がSF界に供給された例は、創元SF文庫のマリオン・ジマー・ブラッドリイ《ダーコーヴァ年代記》シリーズ。このときプロデビュー(SF翻訳デビュー)した訳者陣──古沢嘉通、内田昌之、中原尚哉、細美遙子(幹遙子)、嶋田洋一、浅井修、中村融、大森望、赤尾秀子など──は、だいたい1960年前後の生まれだから、訳書刊行時の年齢は、平均して27歳~28歳ぐらい(推定)。それから10年近くたち、ダーコーヴァ組が(と括るのもなんだか違う気がするが)ぼちぼち30代後半にさしかかってるというのに、SF翻訳ではいまだに、この世代がいちばんの若手」(『新編S
前線も後方もないサイバー戦の真実とは。『サイバー戦争 終末のシナリオ』小泉悠×小宮山功一朗 トークイベント 2022年8月発売の単行本『サイバー戦争 終末のシナリオ』(ニコール・パーロース著、江口泰子訳、岡嶋裕史監訳、早川書房)の刊行を記念し、本書に解説を書き下ろしていただいた小泉悠氏と、サイバーセキュリティと安全保障に詳しい小宮山功一朗氏によるオンライントークイベントを10月7日に開催しました。 サイバー空間に注目することで見えてくる、変わりゆく安全保障戦略と世界の行方とは。気鋭の研究者二人が1時間半にわたり語り尽くした当日のトークの内容の一部を掲載します!(文中敬称略) 『サイバー戦争 終末のシナリオ』(早川書房)『サイバー戦争 終末のシナリオ』、私はこう読んだ小泉悠(以下、小泉)私自身の専門はロシアの軍事です。ただ2000年代からロシアがサイバー戦を強化したため、ロシアの安全保障を扱
祝! ノーベル文学賞受賞! アニー・エルノー『シンプルな情熱』(堀茂樹訳)増刷&既刊単行本4作も重版中! 『嫉妬/事件』(堀茂樹・菊地よしみ訳)10月26日発売! スウェーデン・アカデミーは10月6日、「個人の記憶の根源と離反、集団的な抑制を勇気と冷静な鋭さで体現している」として、2022年のノーベル文学賞がフランスの作家アニー・エルノー氏に授与されると発表しました。エルノー氏は、自らの体験を色濃く反映した自伝的な小説オートフィクションの名手として知られ、近年、代表作『シンプルな情熱』と『事件』が映画化され、ふたたび高い注目を集めています。本noteでは、弊社から刊行中の『シンプルな情熱』(堀茂樹訳)と新刊『嫉妬/事件』(堀茂樹・菊地よしみ訳)を中心に、同氏の今までの作品を振り返ります。 著者略歴1940年、フランス北部ノルマンディー地方のリルボンヌ生まれ。五歳頃から十八歳まで、小さなカフ
毎年恒例のハヤカワ文庫の100冊フェア。いま読むべき、オールジャンルからの100作品をご紹介する同フェアの今年のテーマは「世界を知る。」。9月上旬から全国主要書店にて始まります。 新型コロナウイルス、 ロシアによるウクライナ侵略。 さまざまな出来事が起こり 世界の変化を実感する昨今。 今あなたが生きている この世界についてあらためて 考えてみませんか。 2022年のハヤカワ文庫の 100冊フェアは 「世界を知る。」をテーマに アメリカ、ヨーロッパ、日本、 アジア・アフリカ、 果ては宇宙・異世界まで さまざまな地域を描いた ミステリやSF、海外文芸の いま読むべきおすすめ作品や 新たな世界を知るきっかけ となるノンフィクションの 名著をご紹介します。 『同志少女よ、敵を撃て』カバーイラストを手掛けた雪下まゆさんがフェアイラストを担当フェア小冊子の表紙フェア帯や小冊子のイラストを担当したのは、
高千穂遙さんによる大人気シリーズ《ダーティペア》。現在配信中のシリーズ全作に安彦良和さんによるカバーイラスト・カラー口絵、モノクロの挿絵すべてを収録する形でアップデートをおこないました。 下記の主要取り扱いストアをはじめとするほとんどの電子書籍ストアで現在配信中です。 これからお求めの方はすべてのイラストが収録された最新版を入手することができます。なお、すでに購入された方の更新方法はストアによって異なりますので、購入前にそれぞれのストアのやり方をご確認の上、おこなってください。 新たに生まれ変わった《ダーティペア》シリーズをぜひお求めください! なお、今回アップデートされた《ダーティペア》《クラッシャージョウ》シリーズをはじめとする高千穂遥作品は、現在開催中の「早川書房 夏の大感謝セール」の対象となっています。セールは8/25(木)いっぱいまでですので、この機会にお求めください! セールの
早川書房のグッズレーベル〈HAYAKAWA FACTORY〉に、今夏の新商品「扇子(センス)・オブ・ワンダー」が登場! ■扇子・オブ・ワンダー 藤(ふじ)色/芥子(からし)色いつでもどこでもSFの風を! 想像力に満ちたヴィジョンに、日本の伝統的な色味を組み合わせた、革新と伝統の一本。 デザインを担当した川名潤さんによると、 「扇子を扇ぐことによって微量発生する時空の歪みの幾何学的効果をビジュアル化したものです」 とのこと。 ■Amazon HAYAKAWA FACTORYショップはこちら※発送時期については各商品ページをご確認ください。
ついに『三体X 観想之宙』が発売となりました! もうすでにお手にとっていただいている方もいらっしゃるでしょうか? 早川書房公式Twitterでは、書店さんでの店頭展開をリツイートでご紹介しています。ぜひ覗いてみてくださいね! 本日は訳者のひとりである大森望さんによる訳者あとがきを再録します! 訳者あとがき大森 望 お待たせしました。宝樹(バオシュー)『三体X 観想之宙(かんそうのそら)』の日本語版をお届けする。本書は、アジアSF最大最高のヒット作にして世界SFの歴史を変えた傑作、劉慈欣『三体』に始まる壮大な物語の(すくなくとも現時点で商業出版されている単行本としては)最後の一冊である。あの物語のつづきはもう読めないのかと《三体》ロスに陥っていたファンにとってはまさに干天の慈雨。渇きを癒やすと同時に、「あれはいったいどういうことだったんだろう」と頭の片隅に残るもやもやを(かなりの程度まで)解
第162回直木賞候補作の小川哲『嘘と正典』、文庫版が7月6日に発売です。帯に声優の斉藤壮馬さんからご推薦をいただきました! 「ぼくもこんな小説が書きたかった!」 ――斉藤壮馬(声優) pic.twitter.com/1uk7b89W5D — 早川書房公式 (@Hayakawashobo) June 27, 2022 魔術師 「私の師匠であるマックス・ウォルトンは、ロサンジェルスの小さなパブではじめて会ったときにこう言いました。『マジシャンにはやってはいけないことが三つある。お前は知っているか?』と──」 観客席を映していたカメラがステージを向く。照明が少しずつ明るくなり、暗闇がぼんやりと白く光る。ステージの中央には、タキシードを着てシルクハットをかぶった竹村理道たけむらりどうが立っている。年齢と しの割には老けているように見えるが、それでもまだ十分に男前だ。自分に注目が集まったとわかると、
独ソ戦を題材とする第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作『同志少女よ、敵を撃て』で2022年本屋大賞を受賞した逢坂冬馬氏と、第3回ハヤカワSFコンテスト出身で、日露戦争後の満州を描いた大作『地図と拳』が刊行になった小川哲氏。ともに海外・戦争を題材としてきた2氏による特別対談。SFマガジン8月号に掲載された本記事を、『噓と正典』の文庫版発売を記念して特別公開します。 ■「伊藤計劃以後」のあとで小川 僕には今の逢坂さんの心境を推し量りようがないのですが、『同志少女よ、敵を撃て』が本屋大賞もとってこれだけ話題になった以上、二作目はどんなものを出してくるのか皆が気にしていると思います。意地悪なことを言ってくる人がいたとしても、それすらも黙らせるような作品をぜひ。 逢坂 小川さんは『ゲームの王国』を書かれたとき、二作目に本作を書くことを早い段階で決められていたという噂を聞いたんです。デビュー作『ユ
新☆ハヤカワ・SF・シリーズより好評発売中の韓国SF『極めて私的な超能力』。本欄では、著者チャン・ガンミョンさんにSFマガジン2022年8月号でおこなったインタビューを再録します。(インタビュー・翻訳/吉良佳奈江) ──まず、六月刊行の『極めて私的な超能力』についてお聞かせください。チャンさんの邦訳作品は『韓国が嫌いで』(ころから)、『我らが願いは戦争』(新泉社)、『鳥は飛ぶのが楽しいか』(堀之内出版)に続いて四冊目で、今回は初めてのSF作品集です。チャンさんは社会派作家として多くの文芸作品やエッセイを書かれてきましたが、本書のようなSF作品を書こうと思ったきっかけは何でしょうか。 チャン 私は、もともとSFが大好きだったんです。大学生のときにはSFのウェブジンを運営していました。20代のときに「クローン・プロジェクト」という短篇を書いたのですが、そのころに他にもいくつかSF小説を雑誌に発
最新世代の作品のみを集めた816ぺージの超大型アンソロジー『新しい世界を生きるための14のSF』が発売。本書はもともと480ぺージ予定だったのがいろいろあって300ぺージ以上増えたのですが、さらに編者の伴名練氏から「ページ数上限の都合で入れられなかった幻のあとがき」が到着しました。文庫本換算で25ぺージにおよぶ本稿を、全文公開します。(編集部) 『新しい世界を生きるための14のSF』あとがき『日本SFの臨界点』シリーズの読者の中には、『新しい世界を生きるための14のSF』を手に取ってみて、もどかしく思った方もいるかもしれない。各作品の著者紹介が、これまでと異なり、作品の扉裏に最小限のプロフィールを置いただけのものであり、同じ著者の別作品に手を伸ばすための情報が少ないからだ。 本来は普段のように、各著者の別作品も扉裏で紹介する予定だったが、発表作品数がまだ少なく紹介に半ページ使わないであろう
最新世代の作品のみを集めた816ぺージの超大型アンソロジー『新しい世界を生きるための14のSF』が発売となりました。編者の伴名練氏による本書の序文を公開します。収録内容は以下をご覧ください。 ―――――― 序 SF作家 伴名練 今あなたが目にしているのは、未来から来たアンソロジーである。 本書は、ここ五年間に発表されたSF短篇の中から、作家・伴名練の考える傑作を選りすぐった一冊だ。ただし、基本的に「二〇二二年五月時点で、まだSFの単著を刊行していない」作家限定で選出している。それゆえ収録作家の中には、SFの短篇賞を獲ってデビューしてまだ二、三作を執筆しただけ、という者や、同人誌にのみ作品が掲載されていて今回が商業デビュー、という者さえいる。一応、別ジャンルでは既に著名な書き手もいるが、SFについては挑戦を始めたばかりという人たちなので、執筆陣全員が「売出し中の新人SF作家」ということになる
現在Kindleストアにて、早川書房の電子書籍約1500点が50%OFFとなる夏のKindle大セールが開催中です! 期間は6月21日(火)から7月13日(水)までの23日間。 今回対象となっているのは海外作品! ミステリもSFもノンフィクションも全部海外作品! これまでハードルが高かった作品に手を出す絶好のチャンスですので、まずはKindleストアでお目当ての作品を検索してみてください! 現在大ヒット中の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』や近年の海外SFの話題を席巻してきた『三体』シリーズ全作、ノーベル経済学賞受賞の心理学者による行動経済学の世界的ベストセラー『ファスト&スロー』、本屋大賞翻訳小説部門第一位を受賞し、映画化も控える『ザリガニの鳴くところ』、『七王国の玉座』から始まる大ヒット海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作シリーズまで、早川書房が誇るキラ星のような傑作海外作品約
現在Kindleストアで開催中の「夏のKindle大セール」。早川書房の電子書籍約1500点が50%OFF! 7/13(水)いっぱいまでですので、ぜひこの機会にKindleストアにアクセスしてみてください。 とはいえ、1500点もあるとお目当の作品にたどり着くのも大変。というわけで、こちらの記事ではオススメSF作品をお届けします。 *** まずは、海外SF界の話題を現在席巻しているアンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』。人類滅亡の危機に立ち向かう男が描かれる極限のエンターテインメント、ぜひこの機会にひとりでも多くの人に読んでもらいたい作品です。 グレースは、真っ白い奇妙な部屋で、たった一人で目を覚ました。ロボットアームに看護されながらずいぶん長く寝ていたようで、自分の名前も思い出せなかったが、推測するに、どうやらここは地球ではないらしい……。断片的によみがえる記憶と科学知識か
現代日本SFの全てがわかる。伴名練=編の超大型アンソロジー『新しい世界を生きるための14のSF』内容公開 英語圏のSFのみならず、中国SFや韓国SFも大きな注目を集めるようになった2022年——それでは、日本SFの現在は? 『なめらかな世界と、その敵』文庫版も大好評のSF作家、伴名練氏による2022年のアンソロジー情報を解禁します。タイトルは『新しい世界を生きるための14のSF』。最新世代の作家たちによる書籍化前の傑作たちを宇宙・AI・ポストコロナ・改変歴史など、テーマ別に14篇選出しています。さらに各作品テーマに合わせた伴名練によるSF入門コラム14本+巻末解説を併録! この1冊で現代SFの最前線に追いつける、文庫816ページの超大型企画。 『新しい世界を生きるための14のSF』 伴名練=編(ハヤカワ文庫JA) 装画:九島優/装幀:川谷デザイン衝突事故直前の車載AIが最後の審判を繰り広げ
脳に興味があるすべての人に心からおすすめできる一冊。デイヴィッド・イーグルマン『脳の地図を書き換える:神経科学の冒険』解説・紺野大地 「天才科学者がたどり着いた境地がここに。イーグルマンの本には、夢と驚きがいっぱい詰まっている」――竹内薫(サイエンス作家)推薦! デイヴィッド・イーグルマン著『脳の地図を書き換える:神経科学の冒険』(梶山あゆみ訳、早川書房)が発売しました。人が視覚や聴覚、または身体の一部を失った時に脳内ではなにが起きているのか? 脳の秘められた潜在能力を「ライブワイヤード」という概念で解き明かし、人類の未知なる可能性について探求した一冊です。発売に際して、『脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか』の著者のひとり、紺野大地さんによる巻末解説を特別公開いたします。 『脳の地図を書き換える』早川書房解説 東京大学医学部付属病院 老年病科 医師 紺野大地 良
【第53回星雲賞参考候補作】真顔でわけのわからないことを言え! 『SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略』より、小谷知也氏・樋口恭介氏を迎えた座談を全文公開 小社より昨年6月に刊行した『SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略』(宮本道人監修・編著/難波優輝・大澤博隆編著)がこの度、第53回星雲賞ノンフィクション部門の参考候補作に選出されました(http://www.sf-fan.gr.jp/awards/2022result.html)。選出を記念し、ゲストに「WIRED Sci-Fi プロトタイピング研究所」所長の小谷知也氏と、SFプロトタイピングの実践と普及に取り組むSF作家の樋口恭介氏を迎えた座談パート「現実とはフィクションである」を全文公開します。 合言葉は「真顔でわけのわからないことを言え」! リアルとフィクションを大胆に攪拌し、未
このたび、早川書房の電子書籍作品がKindle Unlimitedに参加することとなりました。 今回参加となったタイトルはユッシ・エーズラ・オールスンの人気シリーズ『特捜部Q』と、ポケミス1900番記念として刊行された『アルファベット・ハウス』の9作品。すでにKindle Unlimitedの対象となっています。 (現時点での《特捜部Q》最新作『アサドの祈り』は対象外となります) 販売ページへのリンクを以下にまとめました。 これからも早川書房の作品は随時Kindle Unlimitedに参加していく予定です。どうかご期待ください。
ゴールデン・ウィークがやってまいりました。連休を読書で過ごすのはいかがですか? 今年に入ってからどんな翻訳SF・ファンタジイが出ているかをリストにしてみました。読み逃しはないですか? 去年の翻訳SF作品リストもありますので、あわせてご活用ください。 刊行月別のリストです。 参考:[SHSFS] 新☆ハヤカワ・SF・シリーズ [SF] ハヤカワ文庫SF [FT] ハヤカワ文庫FT 無印 単行本 〈銀河英雄ローダン〉シリーズについては、ページの下のほうにリストにしています。 1月R・A・ラファティ『とうもろこし倉の幽霊』井上央 訳[SHSFS] ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ〔新版〕』(上・下)日暮 雅通 訳[SF] アンドレアス・エシュバッハ『NSA』(上・下)赤坂桃子 訳[SF] 2月V・E・シュワブ『アディ・ラルーの誰も知らない人生』(上・下)高里ひろ 訳 クリスティーナ・
脳はひとつでなく数千もある!? ビル・ゲイツも絶賛の『脳は世界をどう見ているのか: 知能の謎を解く「1000の脳」理論』(ジェフ・ホーキンス)訳者あとがき ビル・ゲイツが2021年ベスト本に選出、『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンスも序文を寄せ「外に飛び出して誰かに話したくなる」と絶賛する話題作、ジェフ・ホーキンス『脳は世界をどう見ているのか: 知能の謎を解く「1000の脳」理論』が発売しました。ついに明らかになった、「細胞の塊にすぎないはずの脳に知能が宿る」メカニズムとは? 訳者の大田直子さんが、本書の読みどころを語ります。 『脳は世界をどう見ているのか』訳者あとがき 本書は2021年に刊行されたジェフ・ホーキンスのA Thousand Brains: A New Theory of Intelligence の全訳である。原書は2021年のフィナンシャル・タイムズ紙のベストブック
『吸血鬼ハンターたちの読書会』の柳下毅一郎氏による解説を公開! 吸血鬼ハンターたちはどんな実録犯罪本を読んだのか? グレイディ・ヘンドリクス『吸血鬼ハンターたちの読書会』は、4月20日発売の吸血鬼ホラー・エンターテインメントです。本書冒頭の「西洋社会の偉大な本」を読む読書会でいろいろなことがあった主人公パトリシアたち(いろいろなことの参考:こちらの記事)は、連続殺人鬼や凶悪な殺人事件をあつかった犯罪ノンフィクションの本の読書会を始めます。「人生に新たな視点を与えてくれる」から。そうするうちに、恐怖のできごとに巻き込まれていきます……。 そういうわけで、本書『吸血鬼ハンターたちの読書会』には、80年代から90年代初頭にかけての有名な殺人事件をあつかった本、ベストセラーになった犯罪ノンフィクションがたくさんが登場します。ですが、日本には紹介されていない作品やなじみのない事件も多かったので、巻末
神林長平氏の人気シリーズ《戦闘妖精・雪風》。13年ぶりの第4作『アグレッサーズ』刊行にさきがけ、冬木糸一氏による「《戦闘妖精・雪風》シリーズガイド」(SFマガジン2022年6月号より)を先行掲載いたします。ぜひ本欄で既刊3作を復習して、最新作をお楽しみください。 はじめに《戦闘妖精・雪風》シリーズの新刊『アグレッサーズ』が刊行される。本シリーズは、神林長平のデビュー初期の一九八四年に第一部『戦闘妖精・雪風』が刊行(二〇〇二年に改訂版『戦闘妖精・雪風〈改〉』刊行)。九九年に第二部『グッドラック』が、〇九年に『アンブロークン アロー』と、十数年ごとに巻を重ねてきた。作品には常に神林長平のその時々のテーマ、思索が盛り込まれ、十数年ごとの著者の最前線、その集大成を体験することができる、著者の代表作にしてライフワークといえるシリーズだ。未読の方がいれば、今からでも付き合っていただきたい。 基盤となる
なぜ私たちは合理的思考を見失ってしまいがちなのか? 好評発売中の新刊『啓蒙思想2.0〔新版〕 政治・経済・生活を正気に戻すために』(ジョセフ・ヒース、栗原百代訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より、「正気」を取り戻すためのヒントを紹介します。 ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0〔新版〕』 どうやって正気を取り戻すかを考えるとき、合理的思考の根本的な特徴をおさらいしておくことは役に立つ。時間がかかる。注意力が求められる。言葉に基づいている。意識的。非常に明示的。またワーキングメモリに依存しているせいで活動が妨げられやすい。したがって、推論の中間段階をメモ書きするといった外部化から恩恵を受ける。 どうしてこの思考様式がすっかり環境に支配されてしまっているのかはわかりやすい。スピードという単純な問題だ。理性の遅さについて考えてみよう。ある考えや主張はかなり簡単なものでも、説明するのに優に10分か
「折りたたみ北京」の著者・郝景芳が描き出した美しき火星SF『流浪蒼穹』。本欄では、作家であり中国SF紹介者・翻訳者として活躍する立原透耶氏の解説を再録します。 本作を読み、「こんな小説が読みたかった」と感嘆した立原氏。その理由とは――? 解説 作家・翻訳家 立原透耶 こんな小説が読みたかった、読み終えて最初に感嘆とともに漏れた言葉がそれである。 物語は全部で三つのパートに分かれている。火星出身の少女ロレインを中心とした群像劇にも似た展開である。ロレインは五年にわたる地球への留学を終えて火星に戻ってくる。しかしそのことによって彼女は地球と火星、どちらにおける人のあり方にも疑問を抱くようになってしまう。何が幸福なのか、何が真実なのか。苦悩するロレインに対し、火星で成長した兄は変化してしまっていた。火星を指導する祖父、謎の事故死を遂げた両親、留学仲間、火星に残った友人たち、信頼できる大人のレイニ
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