[要約] 農薬のリード化合物の候補となる天然の生理活性成分を探索するため、168種の植物を対象にアレロパシー活性(他の植物の生長を抑える働き)を評価し、高い活性をもつ上位20種を明らかにしました。 [背景と目的] 市販されている除草剤は常に抵抗性雑草の発生リスクが存在することから、新たな農薬のリード化合物の開発は重要な研究テーマです。そこで、合成物よりも環境への負荷が低いと期待される天然の生理活性成分を対象として農薬のリード化合物の候補物質を探索するため、アレロパシー活性の高い植物種をスクリーニングしました。室内検定においてアレロパシー活性の高い種は、野外において他の植物の生長を抑える化合物を含有している可能性が高いと考えられます。 [成果の内容] 高いアレロパシー活性をもつ植物種を探索するため、収集した計168種の植物を対象にアレロパシー活性をスクリーニングしました。活性の指標としては、