ブックマーク / project.nikkeibp.co.jp (2)
-
本物のジョブ型社会ではキャリアアップは難しい 前回、日本型の﹁無限定な働き方﹂とは、﹁易しい仕事から始めて、慣れたらだんだん難しくする﹂というものであることを説明しました。その結果、知らない間に習熟を重ね、給与も職位も上がっていくことになります。まさに無限階段が作られているわけです。 一方、欧米のジョブ型労働は、ジョブとジョブの間の敷居が高く、企業主導で無限階段を容易には作れません。キャリアアップの方法は、原則として ①やる気のある人がジョブとジョブの間の敷居をガッツで乗り越える ②一部のエリートが自分たちのために用意されたテニュアコースを超スピードで駆け上る の2つだけ。その他多くの一般人は、生涯に渡って職務内容も給与もあまり変わりません。 その結果、日本と欧米︵とりわけ欧州︶では、労働観が大きく変わってしまいます。日本では﹁誰でも階段を上って当たり前﹂という考え方が、働く人にも使用者に
-
日本型雇用の代名詞である﹁新卒一括採用と終身雇用﹂はなぜ普及したのか。途中解雇が難しいのはなぜなのか。人事の一般常識を覆す真実を明らかにする。ヒントは﹁ヨコヨコタテヨコ﹂だ。 ﹁ジョブ型はジョブディスクリプションでタスクが細かく決められている﹂などというのは神話レベルの大ウソ。本意とすることは﹁ポストを決めて採り、勝手に動かすことはできない﹂、つまり企業に人事権がないということだと前回書きました。 この仕組みは、日本企業の社員のキャリア形成や企業経営に大きな影響を及ぼしています。特に、人材補充と解雇について今回は考えることにします。 中途採用とは同業・同職採用が基本 最初に人材補充を考えてみます。なぜ日本は新卒一括採用が盛んで、それに対して欧米は社会人の中途採用が主になるのでしょうか。日本型雇用の典型とも目される国内大手メーカーの例で考えてみましょう。 トヨタ自動車や日産自動車のような定着
-
1