書評に関するskypenguinsのブックマーク (5)
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私的ゴールデンウィーク恒例企画である﹁邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする﹂を今年もやらせてもらう︵過去回は﹁洋書紹介特集﹂カテゴリから辿れます︶。 その前に、今年までは、拙著﹃もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来﹄の宣伝を最初にさせてください。 もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来︻電子書籍︼yomoyomo 達人出版会 発行日: 2017-12-25 対応フォーマット: PDF, EPUB, ZIP 詳細を見る さて、今回はぴったり全30冊の洋書リストとなった。毎年書いていることの繰り返しだが、洋書を紹介してもアフィリエイト収入にはまったくつながらない。それでも、誰かの何かしらの参考になればと思う。 あとここ数年、Amazon リンクの書影画像が一部表示されない現象に悩まされている。昨年は紙の本だけリンクしていたが、
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事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学 作者: ターリシャーロット,上原直子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2019/08/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見る事実では人の行動は変わらないという。議論をしたときに﹁これこれこういう事実がある﹂という主張をしても相手の意見が変えられなかった、ということは多かれ少なかれみな体験しているものではないだろうか。たとえば、アメリカではワクチンを摂取することで知的障害などが発生するリスクがあるというデマが拡散して、そのせいで百日咳やおたふく風邪が今更蔓延するというアホくさい状況が発生している。 ワクチンによって知的障害リスクが上がるのは完全にデマなので、科学的な事実の啓蒙を行えばいいでしょ、と思うかもしれないが、実はこれには全然効果がないのである。ある実験では反ワクチン思想を持つ親を集め、麻疹にかかった子どもの痛まし
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結論から言うと、経験は買える。 適切なタイミングで適切な本と出会うことで、しなくてもいい経験や、身につけておくべき知恵を”買う”ことができる。今﹁おっさん﹂である私から、20年前の﹁若者﹂だった私に、いい仕事をする上で読んで欲しい本を選んだ。20年前は、炎上プロジェクトに飛び降りて、鎮火しつつ撤退する﹁しんがり﹂役を仰せつかっていた。負けることは決まっているが、死なないように生きることばかり考えていた。将来に漠然とした不安を感じていたものの、とにかく目の前の障壁をクリアすることが先決だと思っていた。 今はかなり違う。 身をもって得た経験や教訓はあるが、代償は大きく、もっと効率よく結果につなげることができたはず。この﹁効率﹂とは要するに時間だ。莫大な時を費やして手に入れた経験は確かに得難いが、そんなことをしなくても積むことはできた。どうすれば可能か、今なら分かる。 それは本を読むことだ。本
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結論を一言にすると、﹁イミテーションはイノベーションを加速する﹂。 模倣が創造を促すといえばその通りだろう。だが、世間一般の通念は違う。音楽や映像、書籍や製薬などの業界を見る限り、著作権や特許権でコピー禁止の﹁常識﹂が形作られている。クリエイターの努力が簡単にコピーしていいのなら、誰もわざわざ新しいものを創ろうとしなくなり、最終的にはその産業が壊滅してしまうという懸念が背景にある。 本書はこの﹁常識﹂に異議申し立てをするものだ。ファッション、アメフト、料理、金融、音楽といった分野に目を向け、コピーがイノベーションを促進しているだけでなく、成長の鍵となっている証拠を次々と指摘する。この事例が面白い。単なる反証ではなく、それぞれの歴史的経緯を踏まえながら、どのように折り合いをつけてきたかを解き明かす。 たとえばファッション。メジャーブランドが新作を発表すると、すぐさま模造品が出回るが、そうした
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しばらく間が空いた。で、反知性主義についての簡単なお勉強を経て、ぼくが手に取ったのは﹃日本の反知性主義﹄だった。 この本の題名は、明らかに﹃アメリカの反知性主義﹄を意識しているようだ。その一方で、この面子を見ると、ぼくが冒頭に挙げた﹃現代思想﹄の執筆者と重なるようであり、﹁反知性主義﹂を﹁バーカ﹂の意味で使う連中の集団のようにも思える。で、どうなのよ? それがぼくの興味だった。が、その前に…… ﹁反知性主義﹂をちがう意味で使ってはいけないの? まず、そもそも﹁反知性主義﹂を﹁バーカ﹂の意味で使ってはいかんのか? ぼくはそうは思っていない。ぜんぜん構わないと思う。ただ、その場合にはホフスタッターとかを引き合いに出してはいけない。まるで意味がちがうからだ。 なぜか? ホフスタッターの本は、名著とはいえ決してだれでも知っているメジャーな本ではない。ぼくはたまたま、漠然とホフスタッター的な意味合い
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