はじめに‥ 今、アメリカで大論争中の﹁現代貨幣理論又は現代金融理論︵MMT︶﹂をご存じだろうか。﹁財政は赤字が正常で黒字のほうが異常、むしろ、どんどん財政拡大すべき﹂という、これまでの常識を覆すような理論である。この理論にアメリカ民主党29歳の新星で、将来の女性初大統領ともいわれているオカシオコルテス下院議員が支持を表明したことで、世論を喚起する大きな話題となっている。これに対しノーベル経済学賞受賞の経済学者クルーグマン、元財務長官のサマーズ、FRBのパウエル議長、著名投資家のバフェットらがこぞって批判。日銀の黒田総裁も否定的なコメントを出している。 このため、クルーグマン、サマーズ、ロゴフといった影響力のある主流派経済学者、アメリカ連邦準備制度理事会︵FRB︶のパウエル議長、あるいはフィンクやバフェットといった著名投資家ら、そうそうたる面々がMMTを批判している。その言葉使いも異様に激し