活字離れやネット購買の浸透などから全国的に書店が減少する中、専門性の高い選書やイベントの企画を通じて店主の個性を打ち出す個人経営による﹁独立系書店﹂がつくば・土浦地域にも広がっている。昨年8月、土浦市にオープンした古書店﹁生存書房﹂もその一つ。障害者福祉の仕事に就きながら、科学史を専門とする大学非常勤講師で同書店店主の藤田康元さん︵57︶は﹁みんなで助け合い、今の困難な時代を生き延びるため﹂と書店への思いに力を込める。 社会問題、社会思想が2000冊 土浦駅から徒歩5分。霞ケ浦を望む築50年以上の民家の1階に﹁生存書房﹂の看板が立てかけられる。2021年に物件を見つけ、2年かけてDIYで手を入れてきた室内には、真新しい手製の木製棚に国内外の社会問題や社会思想に関する書籍が約2000冊並んでいる。 お薦めを聞くと藤田さんが取り出してくれたのが、﹁図説17都県 放射能測定マップ 読み解き集﹂と