︽たまに指揮者︾の岡田友弘が新日本フィルの定期に絡めたり絡めなかったりしながら﹁広く浅い内容・読み応えだけを追求﹂をモットーにお送りする﹁岡田友弘︽オトの楽園︾﹂。初回はコロナ禍のオーケストラにとっては演奏機会が増しているベートーヴェンについて取り上げます。 ドイツ音楽の巨匠で﹁楽聖﹂と呼ばれるルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンと ドイツ文学の巨人ヨハン・ウォルフガング・フォン・ゲーテ。 神の悪戯か粋な計らいかはわからないが、その巨人たちがほぼ同時期に生きていたことをご存知だろうか。それどころか二人は1812年に現在のチェコ共和国の温泉保養地で実際に会って交流をしていたのである。偶然同じ土地に滞在していた二人、散歩中のベートーヴェンをゲーテが呼び止めて挨拶を交わしたのが交流の発端だったそうである。いきなり街で話しかけられたのが、尊敬してやまない超有名人のゲーテだったベートーヴェンの心中
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