豊かに暮らせる﹁小さな家﹂づくりで知られる建築家の伊礼智さんは、これまで狭小地の住宅を含め、数々の﹁天井が低い家﹂を設計してきた。 一般に、住宅市場においては﹁天井は高いほうがいい﹂とされがちだ。ハウスメーカーのテレビCMや住宅情報誌などでは、明るく開放的な住まいとして天井の高さをアピールすることが少なくない。 一方、伊礼さんが設計する多くの住宅の天井高は2100~2200ミリメートル。これは、建築基準法で居室に対して定められている天井高の最低値だ。ハウスメーカーが通常推奨している天井高は2400ミリメートルとされているので、それよりも約20~30センチメートル低いことになる。 ﹁天井は高くなくてもいい﹂。伊礼さんから、家に対する一つのこだわりを脱ぎ捨てるヒントを伺った。 ﹁もしも家を建てるなら、天井が高くて明るい、開放感のある家にしたい﹂。 まだ見ぬマイホームに思いをはせた時、このような
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