﹁現実には襲われるリスクがあるんだから、自衛しなくちゃ仕方がないじゃないか﹂ 本人は﹁あたりまえの常識﹂を言ってるだけのつもり、なのに何故﹁常識﹂が批判されるのかわからない*1。だけど﹁常識﹂こそ厳しい批判が向けられるべきなのよ。とりわけ、その﹁常識﹂が差別を温存するものならば。 この﹁常識﹂がクソなのは、そもそも防犯としての効果がひどく限定的であること︵派手だからといって襲われるわけではない、性犯罪は顔見知りが加害者であることが多い︶に加えて、 犯罪を不可避的な、自然な出来事︵男はケモノ︶のように見せかけること、 それによって女性に﹁自衛﹂を求め、自由を奪う︵ミニスカなり夜間外出なり︶ことを正当化していること、 すなわち差別を自然化していること、 その﹁常識﹂の蔓延によって、被害者が傷つきつづけること、 犯罪者の責任を軽く考えたがる人々に口実を与えること、 などなど。差別だとしても身を守