ブックマーク / 80c.jp (6)
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大塚は普段着の街だ。ターミナル駅の池袋から山手線でたった一駅、隣の街にいくだけで、ぐっとカジュアルでおいしいものが楽しめる。 居酒屋、焼き鳥、洋食、ラーメン、カレー、もちろん中華もいろいろある。特にこの街は、ふらりと入って、びっくりするような中国郷土料理があったりするから侮れない。 そんな店のひとつが﹁豫見ハーラー麺︵ユージェンハーラーミェン|豫见饸饹面|豫見餄餎麺︶﹂だ。 河南省の非物質文化遺産、ハーラー麺とは? 2024年2月15日からプレオープンしている。 ハーラー麺とは中国語で饸饹面︵フールーミェン|hélemiàn︶と呼ばれるもので、中国北方を中心に作られている麺料理のひとつ。端的にいうと、ところてんのように生地を押し出して作る、押し出し麺である。 食べ方は、羊や牛のスープ麺に仕立てるほか、焼きそばなどにすることも。特に河南省の羊肉スープで食べる羊肉餄餎麺は名高く、同省では非物質
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丸鶏料理というと、手間暇かけて作るご馳走といったイメージがある。しかし実際のところ、丸鶏は手間をかけなくても、ほったらかしでおいしい料理ができる、大変素晴らしい素材である。 なかでもいろいろと合理性のある中国家庭料理において、特におすすめしたい丸鶏料理が、清燉鶏︵チンドゥンジー|qīng dùn jī|清炖鸡|※清燉全鶏・清炖全鸡とも︶、丸鶏のスープ煮込みだ。 調理道具はほぼ使わず、鍋ひとつででき、難しい調理工程は一切不要。鶏ガラやひき肉でも鶏のスープはとれるが、丸鶏を煮てとった鶏スープの、まあるくふくよかでしっかりとしたうまみといったら、スープを飲むたび﹁おお…﹂﹁ふぁ…﹂﹁んん…﹂﹁あぁ…﹂しか言葉が出ない。 もちろん、そこにしっとりと火の通った鶏肉がついてくるのだから、ひとつで二度おいしいというか、鶏肉を満喫するのにこれ以上の料理はない。 そんな清燉鶏︵チンドゥンジー︶に必要なのはお
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中国14億人の胃袋を満たす最強の家庭料理 中国の一般家庭で、ほぼどの地域でも作られている料理といえば、トマトと卵の炒めもの︵西紅柿炒鶏蛋|西红柿炒鸡蛋︶だろう。広大な中国は、地域によって主食が異なり、味付けもガラリと変わるが、トマトと卵は大陸のどこでも手に入りやすい食材で作れるとあって、中国人ならだれでも知っている料理といえる。 とはいえ、どこも同じかというとそうではない。砂糖を入れる派、にんにくを入れる派、炒めてから取り出す派など、細かく見るとそれぞれにこだわりがある。そんななか、見た目でわかる最も大きな違いは﹁つゆだく﹂か﹁つゆなし﹂かである。 つゆだくORつゆなし、どっちが好き? ﹁つゆだく﹂は、たっぷりのトマト汁の中に、炒めた卵と、少々ぐでっとなったトマトが入ったビジュアルがそそる。このタイプは、半分くらい味わったら麺を投入し、セカンドステージを楽しむのが最高of最高。むしろそのた
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<ポイント>卵の生臭みを消すために、生姜は使わず、黄酒︵紹興酒︶を加える。卵は香りが立ち上るまでたっぷりの油で加熱する。トマトは具を兼ねた調味料とするため、水加えて軽く煮て、片栗粉を少々加え、加熱した卵に絡めるように炒める。 ①にんにく、白ねぎをみじん切りにする。 左が白ねぎ、右がにんにく。 香りづけの薬味には、にんにくと白ねぎを使う。中華料理は何かとしょうがを使うが、この料理に関して、李さんはしょうがを使わない。なぜなら﹁しょうがを使うと“蟹の味”になってしまう﹂という。 ﹁蟹⁉﹂と思うかもしれないが、卵と生姜の組み合わせは、たしかに蟹を思わせる要素がある。例を挙げると、西太后のために作られた宮廷料理、賽螃蟹︵サイパンシェ︶は、鶏卵に生姜を効かせ、蟹のような味わいを出した料理として知られる。 また、秋冬の風物詩、上海蟹を使った料理で、蟹味噌の生臭みを消すためにしょうがを合わせるあの感じ…
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羊飼いという言葉は、広大な大地と長い歴史と、異国の風を思わせる。事実、羊飼いは約5,000年前のアナトリア半島︵アジア大陸最西部。現在はトルコ共和国のアジア部分︶に生まれたといわれ、紀元前からある最も古い職業のひとつだ。 そのせいか﹁父は内モンゴルの羊飼いです﹂と言われると、それだけで別世界を感じるのは私だけではあるまい。オーナーシェフのスヨリトさんが、初めて羊を捌いたのは14歳だという。 ﹃草原の料理 スヨリト﹄の3階の壁には、内モンゴルの風景がペインティングされている。エアコンまで丁寧に塗られており、まさに草原の風が吹く。 生まれた時から羊とともに。羊肉をおいしく食べさせるモンゴル族の知恵 ﹃草原の料理スヨリト﹄は、中国の内モンゴル自治区烏蘭浩特︵ウランホト︶出身のスヨリトさんが開いた店だ。 羊飼いであり、料理人でもあった父上の背中を見てこの道を選んだ。現地の調理師学校を卒業した後、初
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2020年、Twitterで南極からの更新を楽しみにしていた方もいるでしょう。アカウント名は﹁南極炒飯﹂。南極で炒飯を作るということは……? そう、中華の料理人です。 ﹁南極炒飯﹂こと依田隆宏さんは1985年長野県生まれ。東京・神田須田町﹁神田雲林﹂の厨房で腕を磨き、第61次南極越冬隊の調理担当となりました。依田さんは、何をきっかけに南極を目指し、どんな環境でどんな料理を作ってきたのでしょうか。帰国後、2021年6月に話を聞きました。 越冬隊、昨日より本格始動中。 南極にきた1番の理由はパワーアップ!あっという間の1年になる。1日1日をしっかり戦ってく。 pic.twitter.com/mHknV5ANA2 — 南極炒飯@1年前を振り返る元最果てのコック (@ma_bo_tantan) February 5, 2020 俺、南極行くぞ。 ―南極に行く前は﹁神田雲林﹂で働いていました。旬の食
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