タイトルが面白かったので、橋本治の新刊﹃あなたの苦手な彼女について﹄︵ちくま新書︶を読んでみた。書名からは分かりにくいが、これは﹁男にとってフェミニズムとは何か﹂を論じた本である、と要約しても、さほど間違っていないと思う︵正確に言えば、話はいろんな方向に飛ぶ。古事記の時代はどうだったとか︶。表紙カバーに印刷された本文からの引用が、この本の内容を非常に的確に要約している。 …男は﹁女﹂を差別なんかしません。その逆に、大切にしようと思います。でも、この﹁女﹂は、﹁自分の恋愛の対象にしたいとおもう女﹂だけです。そこからはずれたものは﹁女﹂ではなくて、ただ﹁どうでもいい﹂なのです。…男にとっての﹁男女平等﹂は、﹁どうでもいい女をどう位置付けるか﹂でしかない。……… あなたの苦手な彼女について (ちくま新書)作者: 橋本治出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/12/10メディア: 新書 僕