warとbookに関するume-yのブックマーク (16)
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アンパンマンの作者としても有名なやなせたかしだが、このブログでも一度取り上げたことがある。﹁[書評]93歳・現役漫画家。病気だらけをいっそ楽しむ50の長寿法︵やなせたかし︶﹂︵参照︶である。表題にあるようにこの本は93歳の長寿法である。やなせさん、100歳まで生きるんだろうなと思っていた。が、94歳で亡くなった。それでも天寿と言ってもよいのではないか。 年齢を見ると大変なお年のように思うが、生年で見ると、1919年︵大正8年︶。コラムニストの山本夏彦が1915年生まれだからそれより4年は年上。山本七平は1921年生まれで、やなせより3年、年下。同じく漫画家の水木しげるは1922年生まれなので、山本七平に近い。 彼らはそのあたりの年代。実際に大人として戦争を体験した世代である。山本夏彦は従軍していないが、山本七平はフィリピンで九死に一生を得ている。水木は左腕を失なった。 他、思い出すのは北京
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太平洋戦争とはどのような戦争であったか。なぜ日本は米国と戦争をしたのか。こうした問いに答えることは、容易でもあると同時に困難である。 容易というのは、すでにレディメードな解答が用意されているからだ。だがこの容易さは、どれほど学問的な装いをしていても、連合国軍総司令部(GHQ)が指導した戦後神話の影響を受けているのではないかという疑念が伴う。なにより﹁大東亜戦争﹂という呼称が上書きされている。もっともこの呼称は﹁支那事変﹂を含めていると見てよいこともあるだろう。 さらに戦後神話は近年では、太平洋戦争そのものの意味合いさえ薄め、﹁十五年戦争﹂的なアジア侵略を際立たせている。軍国主義日本といった思考の枠組みが優先されるからだろうか。﹁日本は戦争をすべきではなかった﹂から演繹されたような光景にも見える。 困難であるとすれば、戦後神話を除いたとき、太平洋戦争がどのような光景に見えるか、と問うことだ。
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普段はこの手の本はお奨めしないのですが、戦場で死と向き合う男が、故郷に置いてきた妊娠中の妻と幼い息子を思い、やり取りする手紙をまとめたこの本が、凄く訴えかけてくるものが強かったもので。 本来であればネタバレをするべきではありませんが、この本は結末を知ってから読むべきだと思います。手紙の出し手である石田光治少尉は、日中事変へと駆り出された挙句、遠い戦地で戦死してしまいます。 死を悟った石田少尉の悲痛で、それでいて、身を案ずる妻を逆に勇気付けようとする深い愛情には、もちろん心を打たれます。読み進めるだけで、物語が死へと収斂していくことが分かっていながら、ここまで字の温もりを感じさせる強さを感じ、引き込まれるというよりは、真っ白になります。 二度読んでください。そも、石田少尉は戦争の中にあって自らの命を危険に晒し、また、苛烈を極め、戦闘が拡大し激しくなっていく中で失っていく戦友、戦地を守る責任感
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本書、﹁私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった﹂︵参照︶のカバーには15人の少年少女の顔写真と名前が記されている。古そうな写真だ。写りの悪い写真もあり、親しみづらい印象をもつかもしれない。しかし、本書を読み終えたあと、その一人一人を自分の友だちのように身近に感じるようになる。その生命をたまらなくいとおしく思えるようになる。10代の彼らは第二次世界大戦を体験し、その戦火のなかでかけがえのない経験を記した。戦争とは何か。知識や善悪の教条を超えた答えがその手記の中にある。 手記はそれぞれを個別に扱うのではなく、ドイツ軍がポーランドへ侵攻した1939年9月1日から、日本政府が降伏文書に署名した終戦の日である1945年9月2日︵米国時間9月1日︶までの時間軸に沿いながら、全12章で各地域に分けて配置されている。数章に渡る手記もあり、章の始めと、手記の前後にはそれぞれの背景を補うナレーション的な解
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先日トゥイッターで、蛍雪時代、ラ講、百万人の英語といった話を少しして、﹁そういえば、J・B・ハリス先生は日本人﹂という話を投げたら、驚かれた人がいた。2004年にお亡くなりなったJ・B・ハリス先生の国籍は日本。戸籍名は平柳秀夫である。しかし、ハリス先生は産まれたときの英国籍の名前、James Bernard Harrisを自身のアイデンティティーとされていた。 英国人を父、日本人を母として1916︵大正5︶年9月4日、神戸に生まれ、ほどなく横浜に転居しそこで育った。震災後は米国に移り暮らし、12歳で日本に戻った。ジャーナリストであった父、Arthur Montague Harrisは、1933年、肺炎がもとで死去した。46歳だった。ハリス先生は当時16歳。残された母子は日本国籍を選び、このとき﹁平柳秀夫﹂となった。日本語は話せるものの漢字などは十分に読めず、軍人訓などを暗唱させられる兵役で
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元記事⇒米有権者の61%﹁原爆投下は正しかった﹂ : 国際 : YOMIURI ONLINE︵読売新聞︶ ぶくま⇒はてなブックマーク - 米有権者の61%﹁原爆投下は正しかった﹂ : 国際 : YOMIURI ONLINE︵読売新聞︶ fromdusktildawn ということは、﹁場合によっては、民間人の大量虐殺は正しい﹂という考えが多数派というわけか。そういう国と軍事同盟を結ぶことでしか、自国を守ることができない国なんだよね、日本は。 2009/08/05 ★(youichirou)★(okoppe8)★(watapoco)★(KoshianX)★(dekaino) 来暮さんらしくないぶこめという印象。 戦争論理学 あの原爆投下を考える62問: 三浦俊彦 究極のテーマで学ぶ、クリティカル・シンキング。歴史的事実を検証しながら最も合理的な結論に達する。新しい論理思考演習のテキスト、パラド
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⇒http://anond.hatelabo.jp/20081207052902 この問題は、逆コースから見ていくほうがよくわかる面がある。ただ、逆コース自体がよくわからんじゃないかと言われるとなんだけど。 ただの陰謀論じゃないから、読んでおくとよいよ。 軍隊なき占領―戦後日本を操った謎の男 (講談社プラスアルファ文庫): ジョン・G. ロバーツ, グレン デイビス, John G. Roberts, Glenn Davis, 森山 尚美 こっちのほうが読みやすいかな。 巨悪vs言論―田中ロッキードから自民党分裂まで︿上﹀ (文春文庫): 立花 隆 巨悪vs言論―田中ロッキードから自民党分裂まで︿下﹀ (文春文庫): 立花 隆
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ひめゆり学徒隊の証言を記録した映画﹁ひめゆり﹂は公開2年目だ。今年も全国で再上映が予定される。 沖縄を訪れる修学旅行生は06年の統計で約44万人。観光客は500万人を超える。戦跡に足を運ぶ人を増やせる可能性は十分にある。 沖縄戦で何があったのか。それを知ることは、本土の人たちにとっても、とても大きな意味がある。 映画なんかではわからない部分はあるよ。そしてもうさすがに古老も尽きてきた。 これもできたら読んどけ。できたら初版も読んだ方がいいけど。 ⇒﹁ ひめゆり忠臣蔵: 吉田 司: 本﹂ 増殖するノンフィクション。1993年初版、1994年削除改訂、そして2000年増補新版。汚れなき沖縄の精神的聖域﹁ひめゆり伝説﹂の偽善的平和を暴く大胆な論考に話題騒然、非難轟轟の嵐を受け、41ヵ所の削除を余儀なくされた問題作が、70ページの増補を加えて蘇る!沖縄と併走しながらニッポン精神構造の暗部を描く天下
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﹁その夜の終りに︵三枝和子︶﹂︵参照︶は、平成元年﹁群像﹂九月号に発表された後、単行本となった。私の手元にある翌年刊行された初版奥付を見ると一九九〇年二月二三日とある。版を重ねたかどうかは知らない。 三枝和子︵さえぐさ かずこ︶は、一九二九年︵昭和四年︶三月三一日の生まれ。今日が誕生日であり、存命なら七八歳であったことだろう。が、二〇〇三年、亜急性小脳変性症により七四歳で亡くなった。その前年に癌の手術も受けていた。喪主となったのは夫の文芸評論家森川達也。彼は昨年五月五日肺気腫で亡くなった。八三歳。生年は一九二二年︵大正十一年︶。三枝とは七つ違いということになる。子供は無かったのか喪主は兵庫県加東市花蔵院梅谷快洋住職とのこと。 彼らの結婚がいつだったか手元の資料ではわからない。三枝和子は、兵庫師範学校本科を経て、関西学院大学文学部哲学科を卒業し、同大学院文学研究科修士課程を中退。神戸と京都で
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島尾ミホさんが亡くなった。八十七歳。とぅしびーは祝ったであろうし、満年齢なら、とーかちも祝ったか、と思い、いや彼女はカトリック教徒だったなと思いおこして自分を少し苦笑した。 書棚を見ると彼女の﹁海辺の生と死﹂︵参照︶がそこにある。この書物はこの十年以上の年月、私の存在をいつもじっと見つめている。干刈あがたの本と一緒に、私が沖縄に出奔する前からいつも身近にあり、今もある。 ﹁海辺の生と死﹂と島尾ミホさんについて、私の胸にこみ上げるような思いがいろいろとある。だが言葉にならない。死は悼むべきだが、彼女は天寿に近い。その死を強く悲しむものではないが、なにか泣きたいような思いだけはこみあげてくる。 本を手に取りなんども読んだページをめくりながら、その感情のコアがどこにあるのかと問い直すまでもなく、それが何であるはわかる。だが、それをどう書いたらいいのだろうかとなるとまるでわからない。そこに記されて
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﹁本当の戦争﹂は戦争に関する437の質問に回答するもので、たとえばQ‥戦争に行った時、負傷したり死んだりする可能性は?A‥歩兵なら20%、歩兵以外なら2%。︵←僕の要約︶ このようにシンプルに答えられています。 こういった知識は何か物を作る時には参考になるし、また消費する︵映画を見る、漫画を読む︶時にも、より深い味わい方を可能にすると思います。 ここでは︵この本を図書館に返却する前に︶特に記憶に残しておくべき個所をピックアップしたいと思います。 ※この本では基本的にアメリカ軍の話をしています ・世界が平和だった期間は3400年のうち268年。 ・2003年初頭の時点で行われている戦争は30箇所 ・女性も男性同様戦える ・アメリカ軍は自軍の損害の10~20倍の損害を相手に与える強さがある ・新兵訓練ではわざと失敗させ、侮辱し、新兵の自尊心を叩き潰して権威に反抗できないようにする。 ・基礎
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ASIN: 4106101254
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PCの調子が悪く、OSの再インストール作業からやる羽目に。ただでさえまめでない更新がより滞っている。何とか復旧してはいるが。 この時期は戦争を振り返るというテレビ番組などが多く、どうせ良い番組もないだろうからせめて関係する本でもと目を通してみた。今回は新潮新書の﹁あの戦争は何だったのか﹂︵保阪正康氏 著︶を取り上げてみたい。全般として特定の思想的立場に立つというものではなく、客観性に徹する態度に好感が持てる。歴史的事実を極力公正に取り上げようというスタンスが感じられる。﹁大人のための教科書﹂と銘打っているが、一定以上の知識がある人にはやや蛇足な面もあるかもしれない。ただ新書という事でページ数もそれほどは無いので軽く目を通すには手頃だろう。関連したことも交えて色々述べてみたい。 この本の構成は、第一章が旧軍の組織に関する概略の説明、第二章が開戦に至るまでの外交経緯、第三章から五章までが戦時中
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