女性は﹁質問にすべて答えなければ、夫に不利になる﹂と理解した。 初めのうちは、事件当日に夫が帰宅した際の様子や酔ったときの状況、ホステスに対する日頃の言動などをめぐり、“無難”なやり取りが続く。 開始から約1時間。夫の知人から差し入れられた衣類を届けるため、女性は一時、席を外した。その後再開されると、刑事はいよいよ“一線”を越えてきた。﹁S?M?どこで出す?﹂ 女性側の訴状によると、こんな生々しいやり取りが交わされた。 ﹁性生活についてお聞きしたい。旦那さんとは週何回なんですか﹂ 刑事はそれまでの“上から目線”から一転、砕けた口調でたたみかけてきたという。 ﹁答えにくいかもしれませんが、旦那さんのためでもあるんで、聞かせてもらっていいですか。まず、どうやって始まるんですか﹂ 女性は﹁夫の無実を証明しなくては﹂というプレッシャーから、徐々に答え始めた。 刑事の質問は続く。 ﹁SかMか知りたい