群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」に建てられた朝鮮人労働者追悼碑が撤去された。これを建てたのは、戦時中の朝鮮人の労務動員について史実の掘り起こしをすすめてきた市民団体で、2004年に完成した。公有地に建てられた初めてのケースで注目を集めたが、14年に県が更新を認めず、撤去を要請した。市民団体が開いた追悼式典で、出席者が「強制連行」などの言葉を使ったことが、政治的行事を行わないとの条件に反したとされた。 背景には、12年ごろから続いた県や県議への抗議があった。インターネット上で追悼碑の存在が「反日的」との声が上がり、抗議の呼びかけが拡散した。これが県を動かすことになり、裁判の結果、県の判断が認められ、強制撤去の行政代執行が決定された。