チラシ
広告・宣伝のために配布される印刷物
チラシによるコミュニケーション
主に、次の3通りの方法で、印刷された情報を伝達する。一般に、大量に印刷し配布されないと、その効果は薄い。
直接配布する
一般に撒く︵ま-く︶という。チラシ、フライヤーいずれも、この行為自体を表している。具体的には次のような方法で配布される。
(一)駅前、街頭などで配る
●飲食店や旅行会社関係が多い
(二)個々の住宅、マンション、アパートなどの郵便受けに投函する︵ポスティング︶
●風俗関連のチラシやビラ配布にこの方式が取られることが多く、トラブルともなっている。
(三)新聞や書籍に挟み込む︵折込チラシ︶
●宅配される新聞に折り込まれたものは、各種販売関係︵スーパーマーケットやドラッグストアなど各種小売店、不動産、新車、中古車など︶やパチンコ店、求人募集が多い。
(四)店頭で商品︵店頭個々の︶と一緒に客に渡す。商品とは特に関連性がない場合もある
(五)インターネットで配信する。最近ではデジタルチラシとしてインターネットでチラシを配信する流通企業も多い。
●全国サイト例‥[1] 都道府県別サイト例‥[2]
掲示する
チラシよりもビラと呼ばれることがある。(英)billはその意味のひとつに張り紙という意味を持つ。
適当な分量を置く
チラシ、ビラ、フライヤーの呼び名の使い分け、由来
呼び名については、同一のものでも年代によって変わる。すなわち、世代が進むにつれてビラ→チラシ→フライヤーと使い分けられているだけで、指すものが本質的に変わらない場合も多い。
チラシ
﹁散らすもの﹂→﹁散らし﹂から。A4版やB5版の一枚刷りのもので薄い紙のものが多い。街頭などで配布されるものでも、プラスチックの袋に入れることで、A3などの大きな版のものも配られている。新聞折込チラシでは広げた場合、B2~B1判︵D2~D1判︶の大きさのものもある。
ビラ
︵英︶bill、もしくは、︵日︶片︵ひら︶、︵日︶擬態語びらびらから。単色刷りで薄い紙のものが多い。政治的な宣伝に用いられる場合、ビラと呼ばれることが多い。また、掲示を行うときはビラと呼ばれることがある。
フライヤー
︵英︶flyer,flierから。近代において、飛行機やヘリコプターを用いて、空からチラシをばら撒いて配布する方法がとられていたことがあった。そのため﹁飛ぶもの﹂をあらわす言葉が当てられたと思われる。
●日本では、A6などの特に小さいものや、一般的な版型ではなく丸などの裁断やその他の装飾が施された厚い紙のチラシを指すことが多い。
●イベントやショップなどの宣伝に用いられる場合、フライヤーと呼ばれることが多い。
●デザイナーがフライヤーと言うことが多い。
その他
●チラシには片面だけしか印刷されていないものがある。このようなチラシの場合、裏面は白紙なのでそれをメモ用紙として使用する人がいる。
●また、これから転じてネットコミュニティではくだらない書き込みを﹁チラシの裏に書く︵書け︶﹂などと呼ぶ。
●ホッチキス止め︵中綴じなど︶しているような場合には、チラシとは呼ばずに、冊子︵小冊子︶、リーフレット、パンフレットなどと呼ばれる。
2つ折以上のものをどう呼ぶかについて明確な境界はない。新聞折込では広げた場合、B1~B0判の大きさのものでもチラシと呼ぶことが多い。
●チラシの中には年月の経過や配布枚数の関係等で現在特別な価値が認められる物がある。
映画の宣伝用チラシがその代表格で、有名スターのチラシ等には万単位の価値が付いている物も多く存在する。映画チラシで人気のスターはクリント・イーストウッドやスティーブ・マックイーン、アラン・ドロンやオードリー・ヘップバーン、シリーズ映画では007等が挙げられる。