義経記
源義経とその主従を中心に書いた作者不詳の軍記物語
概説
あらすじ
第一巻
義朝都落の事
義経の父源義朝は平治元年︵1160年︶12月27日に平治の乱にて藤原信頼側に属すも、京での戦に敗北し、先祖代々仕えてきた家来たちを失い、残り20数騎で成人していた三人の子供を連れて東国へ落ち延びる[3]。嫡子の義平は越前にて北国の加勢を得ようとするも失敗し、近江の石山寺に籠城するも平家の追手を差し向けられ、京都の六条河原にて斬り殺される[4]。次男の頼長(16)も山賊の矢で膝を射られ、美濃の青墓宿にて没する[5]。義朝はそれ以外にも多くの子供を儲けていて、熱田大宮司の娘で後に三河守と名乗る女性に一人、九條院の常盤は7歳の今若、5歳の乙若、その年に生まれたばかりの牛若がいた[5]。
常盤都落の事
義経記関連画像
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義経鞍馬山之図。鞍馬山での天狗との修行(月岡芳年画)
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義経記五条橋之図。五条の大橋で戦う義経と弁慶(月岡芳年画)
関連作品
- 能音楽劇 義経記
脚注
参考文献
- 岡見正雄(校注)『義経記』(新装)岩波書店、1992年10月7日。ISBN 4000045008。 NCID BN08465262。
関連文献
- 岡見正雄校注 『日本古典文学大系37 義経記』 岩波書店、初版1959年。
- 新装版 『日本古典文学大系 歴史文学シリーズ 義経記』 岩波書店 1992年。
- 梶原正昭校注・訳 『日本古典文学全集31 義経記』 小学館、初版1971年。
- 『新編 日本古典文学全集62 義経記』 小学館、2000年。
- 佐藤謙三訳 『義経記』(全2巻) 平凡社東洋文庫、1979年、ワイド版2003年。
- 高木卓訳 『現代語訳 義経記』 河出文庫 2004年。
- 角川源義、高田実 『源義経』 角川新書 1966年、講談社学術文庫 2005年。
- 高橋富雄 『義経伝説 歴史の虚実』 中公新書、1966年。
- 五味文彦 『源義経』 岩波新書、2004年。
- 五味文彦 『物語の舞台を歩く 義経記』 山川出版社 2005年。
- 菱沼一憲 『源義経の合戦と戦略 その伝説と実像』 角川学芸出版[角川選書] 2005年。
- 大塚ひかり『大塚ひかりの義経物語』 角川ソフィア文庫 2004年。
- 西津弘美訳、西沢正史監修 『義経記 現代語で読む歴史文学』 勉誠出版 2004年。
- 近藤好和 『源義経 後代の佳名を貽す者か』 ミネルヴァ書房〈ミネルヴァ日本評伝選〉 2005年
- 藪本勝治 『義経記 権威と逸脱の力学』 和泉書院 2015年