ちぃばす
概要
編集名称・車両デザイン
編集「ちぃばす」との愛称は一般公募の15作品から「小さなバス」をそのまま呼びやすくし、「地域のバス」「地域住民に愛されるバス」という意味合いを込めて選定された。実際の読みは「ちいばす」だが表記上は「ちぃばす」と拗音になっている。また車両のデザインは沿線に所在する芝浦、赤羽、南山、赤坂の各小学校および東洋英和女学院の生徒に依頼したものを採用している。
沿革
編集運行開始までの経緯
編集運行開始、路線網拡大
編集(2004年10月1日)
(2004年10月6日、現在は全車引退済)
年表
編集現行路線
編集2023年8月現在で運行中の路線は以下の通りである。なお、解説では主要停留所のみ記載しているほか、停留所番号は省略している。詳細は外部リンクの公式ホームページを参照されたい。
田町ルート
編集- 田町駅東口 → 田町駅前 → 浅草線三田駅前 → 三田線三田駅前 → 赤羽橋南 → 赤羽橋駅前 → 麻布十番駅前(一の橋) → 六本木けやき坂 → 六本木ヒルズ
- 芝浦車庫 → 芝浦四丁目 → 八千代橋 → 田町駅東口 → 田町駅前 → 浅草線三田駅前 → 三田線三田駅前 → 赤羽橋南 → 赤羽橋駅前 → 麻布十番駅前(一の橋) → 六本木けやき坂 → 六本木ヒルズ
- 六本木ヒルズ → 六本木駅前 → 麻布地区総合支所前 → 東洋英和女学院前 → 法務局入口 → 赤羽橋駅前 → 三田線三田駅前 → 浅草線三田駅前 → 田町駅西口 → 田町駅東口
- 六本木ヒルズ → 六本木駅前 → 麻布地区総合支所前 → 東洋英和女学院前 → 法務局入口 → 赤羽橋駅前 → 三田線三田駅前 → 浅草線三田駅前 → 田町駅西口 → 田町駅東口 → 八千代橋 → 芝浦四丁目 → 芝浦車庫
- 芝浦車庫 - 芝浦四丁目 - 八千代橋 - 田町駅東口
- 芝浦車庫 → 芝浦四丁目 → 八千代橋 → 田町駅東口 → 田町駅前 → 浅草線三田駅前 → 三田線三田駅前 → 赤羽橋南
「ちぃばす」の開業当初に新設された路線の一つで、最主力路線である。田町駅から赤羽橋駅・麻布十番駅を経由して六本木ヒルズ方面へ向かい、六本木ヒルズからは往路と若干経路が異なりながらもほぼ並行して田町駅へ戻る。2000年(平成12年)12月に全線開業した都営地下鉄大江戸線の代替として廃止された都営バスの田70(新宿駅西口 - 六本木 - 田町駅東口(港区スポーツセンター))と一部で経路が重複しているほか、沿線に大学や病院などが所在することもあって終日に渡って混雑している。15分間隔での運行は「ちぃばす」の他路線に比べても高頻度で、一部便は田町駅東口を経由して芝浦車庫と六本木ヒルズを直通で運行する。六本木ヒルズを跨いでの乗車も可能だが、早朝および夜間の一部便は六本木ヒルズ終着・始発となり乗り通すことができないので注意が必要である。また、田町駅東口は車庫直通便を除いて終着となるため乗り通すことができない。
芝浦車庫発着便は2007年(平成19年)4月1日に従来まで回送運行だったのを活用して営業運転化したもので、藻塩橋には停車しない。片道運行の赤羽橋南止まりは平日早朝のみ運行され、利用者の多い区間の補完として設定されている。赤羽橋南に着いた車両は回送として他路線の出発地へ向かう。
赤坂ルート
編集- 六本木ヒルズ → 六本木けやき坂 → 六本木駅前 → 乃木坂駅入口 → 赤坂小前 → 赤坂駅前 → 溜池山王駅 → 赤坂見附駅
- 赤坂見附駅 → 豊川稲荷前 → 赤坂地区総合支所前 → 青山一丁目駅前 → 山王病院前 → 乃木公園 → 赤坂小前 → 檜町公園 → 六本木駅前 → 六本木ヒルズ
「ちぃばす」の開業当初に新設された路線の一つで、六本木ヒルズから赤坂・青山地区を循環運行する。赤坂見附駅を跨いだ乗車は可能だが六本木ヒルズを跨いだ乗車はできない。赤坂小前は経路の関係から一周のうち2回通過する。2006年(平成18年)6月10日に復路の六本木駅前から六本木ヒルズへの経路変更を実施し、六本木六丁目交差点を左折後に坂を下って六本木けやき坂へ向かう経路から、交差点を左折直後にそのまま六本木ヒルズ構内へ入る経路となり、六本木けやき坂は往路の赤坂見附駅方向のみ経由することとなった。
芝ルート
編集- みなとパーク芝浦 - 田町駅東口 - 浅草線三田駅前 - 三田線三田駅前 - 芝公園駅 - 港区役所 - 御成門駅 - 慈恵医大病院入口 - 新橋駅
- みなとパーク芝浦 → 田町駅東口 → 浅草線三田駅前 → 三田線三田駅前 → 芝公園駅 → 港区役所 → 御成門駅 → プラザ神明 → 慈恵医大病院入口 → 新橋駅
田町駅から日比谷通りを中心に北上して新橋駅へ向かう路線で、右左折が多いことから新橋駅までは時間を要する。2014年(平成26年)4月1日のダイヤ改正で新橋駅方向にプラザ神明経由便を新設し、現在は日中時間帯から夜間にかけてのみなとパーク芝浦発毎時1便がプラザ神明経由として運行される。道路環境から小型車での運行に限定されているが、電気バスは芝ルートに専属で充当される。2016年(平成28年)8月1日のダイヤ改正で田町駅東口 - みなとパーク芝浦間が延伸された。
麻布西ルート
編集- 広尾駅 → 天現寺橋 → 仙台坂上 → 麻布十番駅前(一の橋) → 六本木けやき坂 → 麻布地区総合支所前 → 麻布十番駅前(一の橋) → 仙台坂上 → 愛育クリニック → 広尾駅
地下鉄日比谷線広尾駅を起終点として六本木けやき坂方面を循環運行する路線で、2013年(平成25年)5月の路線分割までは麻布ルートの西側だった。路線の途中にある「愛育クリニック(愛育病院)」停留所と六本木ヒルズ付近は徒歩でも移動が可能なほど近距離で、路線網としては小規模ながら遠回り経路を採用している。広尾駅を跨いだ乗車も可能だが、一部便は広尾駅始発・終着となるため乗り通すことができない。
麻布東ルート
編集2013年(平成25年)5月の路線分割までは麻布ルートの東側として運行され、東麻布一丁目付近から赤羽橋駅前までを時計回りに大きく循環運行する経路を採っていた。2021年(令和3年)4月1日のダイヤ改正で港区役所北発着へ変更され、神谷町駅付近が同一経路に変更された。これによって芝公園四丁目が廃止され、路線網も赤羽橋駅前付近から法務局前付近にかけてを除いたほぼ全線で往復とも同一経路となった。他路線に比べて利用者数が少ないため、平日は30分間隔、土曜・休日は60分間隔での運行となっている。
青山ルート
編集2012年(平成24年)4月21日に本格運行へ移行した路線で、日赤医療センター付近の経路は幾度となく変更されている。この付近のみ渋谷区内を経由するのが特徴である。表参道駅 - 南青山三丁目交差点の区間は、かつてフジエクスプレスが運行を受託していた渋谷区コミュニティバス「ハチ公バス」の神宮の杜ルート(路線開設はハチ公バスが先)と重複しているために乗り継ぎが可能で、停留所デザインもほぼ同一である。赤坂見附駅乗り場は前述の赤坂ルートとは別の位置にあるので注意が必要である。日赤医療センター付近の道路が狭隘のため、中型車は使用されず小型車の専属となっている。
高輪ルート
編集- 品川駅港南口 → 港南二丁目 → 品川駅高輪口 → 東京高輪病院 → 高輪二丁目 → 魚藍坂下 → 高輪地区総合支所前 → 高輪二丁目 → 三田四丁目 → 浅草線三田駅前
- 浅草線三田駅前 → 三田線三田駅前 → 芝五丁目 → 慶應義塾東門 → 三田四丁目 → 魚藍坂下 → 高輪地区総合支所前 → 高輪二丁目 → 東京高輪病院 → 品川駅高輪口 → 港南二丁目 → 品川駅港南口
2012年(平成24年)4月21日に本格運行へ移行した路線で、高輪地区総合支所前付近は往復とも反時計回りの一方通行経路となっているため、高輪一丁目・高輪二丁目は三田駅方向のみ2度経由する。品川駅から来た便が支所を経由するか否かは車両の行先に表示されているので確認されたい。浅草線三田駅を跨いだ乗車も可能で、中型車による専属運行となっている。2022年(令和4年)4月1日のダイヤ改正で環状4号線の建設工事によって芝浦中央公園入口を経由しなくなった。
芝浦港南ルート
編集- 品川駅港南口 - 港南四丁目 - 港南の郷 - 芝浦四丁目 - 八千代橋 - 田町駅東口 -(みなとパーク芝浦→)- 芝浦アイランド -(←埠頭公園入口)- 海岸三丁目 - 日の出桟橋入口 - 竹芝桟橋入口
- 品川駅港南口 - 港南四丁目 - 港南の郷 - 芝浦四丁目 - 八千代橋 - 田町駅東口
- 品川駅港南口 → 港南四丁目 → 港南の郷 → 芝浦四丁目 → 八千代橋 → 田町駅東口 → みなとパーク芝浦 → 芝浦アイランド
- 埠頭公園入口 → 芝浦アイランド → 田町駅東口 → 八千代橋 → 芝浦四丁目 → 港南の郷 → 港南四丁目 → 品川駅港南口
- 竹芝桟橋入口 → 日の出桟橋入口 → 海岸三丁目 → 埠頭公園入口 → 芝浦アイランド → 田町駅東口
品川駅と田町駅を中心に運行されるルートで、同区間を含めたほぼ全線で都営バスと重複している。中心となるのは品川 - 田町間でこの区間が20分間隔で運行されるのに対し、みなとパーク芝浦から竹芝桟橋入口方面は20~40分間隔となる。田町駅東口を起終点として「田町→品川→田町→竹芝桟橋→田町」の順で走行して1周となり、循環路線扱いのために品川駅港南口および田町駅東口を跨いだ乗車も可能だが、田町駅東口終着の便は跨いだ乗車ができない。土曜・休日のみ運行される竹芝桟橋入口からの田町駅止まりと埠頭公園入口始発および芝浦アイランド終着は出入庫の区間便で、早朝・夜間に運行される。2021年(令和3年)4月1日のダイヤ改正で日の出桟橋入口発着へ延伸すると同時に藻塩橋経由へ経路変更し、八千代橋東・芝浦ふ頭駅を廃止した。その一年後には竹芝桟橋入口まで延伸させ、従来まで路線が無かった海岸三丁目付近のアクセスが向上した。田町ルート・高輪ルートと同様に中型車での運行に限定されている。
廃止路線
編集停留所表記は路線廃止当時のままとする。
- 赤坂ルート:六本木ヒルズ → 六本木けやき坂 → 六本木駅前 → 赤坂小前 → 赤坂駅前 → 赤坂見附駅 → 青山一丁目駅前 → 赤坂小前 → 檜町公園 → 六本木駅前 → 六本木けやき坂 → 六本木ヒルズ
- 2006年6月10日に復路のみ六本木けやき坂を経由しない経路へ変更された。
- 芝ルート:田町駅東口 - 浅草線三田駅前 - 勤労福祉会館前 - 芝公園駅 - 港区役所 - 御成門駅 - 慈恵医大病院入口 - 新橋駅
- 芝ルート:田町駅東口 → 田町駅前 → 浅草線三田駅前 → 勤労福祉会館前 → 芝公園駅 → 港区役所 → 御成門駅 → プラザ神明 → 慈恵医大病院入口 → 新橋駅
- 2016年8月1日にみなとパーク芝浦発着へ延伸された。
- 麻布ルート:港区役所 → 法務局前 → 麻布地区総合支所前 → 六本木けやき坂 → 麻布十番駅前 → 仙台坂上 → 愛育病院 → 広尾駅
- 麻布ルート:広尾駅 → 天現寺橋 → 二ノ橋 → 鳥居坂下 → 飯倉片町 → 麻布いーすと通り → 東京タワー入口 → 神谷町駅前 → 港区役所
- 現在の麻布東・麻布西ルートは一つのルートとして運行していた。2013年5月1日のダイヤ改正で分割され、広尾駅と港区役所を直通する路線が無くなった。
- 麻布東ルート:港区役所 → 芝公園四丁目 → 赤羽橋駅前 → 法務局前 → 麻布地区総合支所前 → 六本木けやき坂 → 飯倉片町 → 神谷町駅前 → 港区役所
- 2021年4月1日に港区役所北発着および神谷町駅付近が往復とも同一の経路へ変更され、芝公園四丁目は廃止された。
- 高輪ルート:品川駅港南口 -(芝浦中央公園入口→)- 港南二丁目 - 品川駅高輪口 - 高輪二丁目 - 高輪地区総合支所前 -(高輪二丁目→)- 三田四丁目 -(←勤労福祉会館前)- 浅草線三田駅前
- 2022年4月1日に環状4号線の工事のため芝浦中央公園入口非経由(停留所廃止)へ変更された。
- 芝浦港南ルート:品川駅港南口 -(←芝浦中央公園入口)- 港南一丁目 - 港南四丁目 - 港南の郷 - 芝浦四丁目 - 八千代橋東 - 芝浦一丁目 - 田町駅東口 - 芝浦アイランド - 芝浦ふ頭駅
- 2021年4月1日に日の出桟橋入口発着へ延伸すると同時に田町ルートの車庫発着便と同じ藻塩橋経由へ変更、八千代橋東・芝浦ふ頭駅は廃止された。
- 芝浦港南ルート:品川駅港南口 -(←芝浦中央公園入口)- 港南一丁目 - 港南四丁目 - 港南の郷 - 芝浦四丁目 - 田町駅東口 -(みなとパーク芝浦→)- 芝浦アイランド - 日の出桟橋入口
- 2022年4月1日に竹芝桟橋入口発着へ延伸されると同時に環状4号線の工事のため芝浦中央公園入口・港南一丁目非経由(停留所廃止)へ変更された。
運行概況
編集車両
編集-
CNG改造の日野・リエッセ
-
予備車のレインボーII
-
2009年導入のレインボーII・CNG車
-
ポンチョ電気バス
脚注
編集出典
編集次に、図3の﹁ちぃばす﹂青山ルートをごらんくださ
い。(11)^ ab港区議会. 平成27年度予算特別委員会︵第7日目︶. 2015年3月9日.
次に、﹁ちぃばす﹂の日赤病院への乗り入れの
問題です。[リンク切れ] (12)^ 港区議会. 平成27年度予算特別委員会︵第7日目︶. 2015年3月9日.
4点目でございます。﹁ちぃばす﹂の日赤医療セン
ターへの路線変更につきましては、[リンク切れ] (13)^ “﹁ちぃばす﹂青山ルートの運行経路変更について” (PDF). 広報みなと (港区): p. 7. (2015年6月1日) 2016年4月8日閲覧。 (14)^ 港区議会. 平成27年度第3回定例会︵第12号︶. 2015年9月10日.
日赤医療センターに行く経路を六本木ルヒルズから赤坂
見附駅方面だけでなく、赤坂見附駅から六本木ヒルズ方面も経由する
ようにしたため、[リンク切れ] (15)^ “ちぃばすの芝ルートでEVバスを運行”. 港区. 2018年3月16日閲覧。 (16)^ “﹁ちぃばす﹂青山ルートの運行経路変更について” (PDF). 広報みなと (港区): p. 5. (2016年3月21日) 2016年4月8日閲覧。 (17)^ https://www.city.minato.tokyo.jp/tiikikoutu/chiibus-ev.html (18)^ “コミュニティバスの路線を活用したEVバスの実証運行を開始”. 株式会社東芝 (2014年2月5日). 2016年4月26日閲覧。 (19)^ “港区、EVバスを本格導入 来月から芝ルートに3年間で6台”. 産経新聞. (2015年10月2日) 2018年3月16日閲覧。 (20)^ https://www.city.minato.tokyo.jp/tiikikoutu/chiibus-ev.html
参考文献
編集- 『バスラマ・インターナショナル』 119号、ぽると出版、2010年4月1日。ISBN 489980119X。