スキーブーツとは、ビンディングを介してスキー板に接続されるスキー専用のである。1930年代以前は登山靴などが用いられていたが、スキーがより専門的になるとともにスキーブーツもアルペンスキーノルディックスキーとでデザインが分化していった[1]

アルペン用のブーツ
1950年代、アルペン・クロスカントリー汎用のスキーブーツ

アルペン

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ISO

構造

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使[2] 19601970


ハードブーツとソフトブーツ

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[ 1]

20002007使

装着形式

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フロントエントリー

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Lower ShellUpper Shell21321姿

スリーピース

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フロントエントリー型の派生のひとつは、3ピース型と呼ばれるものである。これは、シェルをロワシェルとリアシェルとフレックスタンの3つから構成するものである。ロワシェルとリアシェルが通常のフロントバックルのシェルに対応するが、前部が大きく開いた形状となる。そこに、蛇腹状に成形されて柔軟性を高めたプラスチックのタンが覆いかぶさり、これをワイヤのみ、あるいはワイヤとバックルの両方で締めて固定する。インナーブーツは通常のフロントバックル型とほぼ同様である。特許や金型の問題から、製造は1社のみだが、根強いファンが存在している。

ミッドエントリー

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フロントエントリー型の派生のもうひとつは、ミッドエントリー型と呼ばれるものである。これは、快適性を重視したもので、フロントバックル型のシェルのアッパーシェルが前後に分かれて開くものである。フロントバックル型のブーツは、前述のようにオーバラップしたシェル素材で覆われているため、足を出し入れする際にはブーツを手などで押し開く必要があり、この手間はスキー初心者などには受け入れがたいものだとされることが多い。また、一般にフロントバックルブーツのアッパーシェルは、滑走時の姿勢を重視した角度でロワシェルに取り付けられているが、これは休憩時などに立ったままでいたり歩くのに不便である。ミッドエントリー型はこうしたフロントバックル型の欠点を取り除くために開発されたものだが、性能面の問題で熱心なスキーファンを引きつけるものとならなかったこともあり市場に定着できていない。

リアエントリー

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リアエントリーのブーツ。左のブーツは開いた位置。

Front ShellRear Shell2調19801990退使調
 
3調

調調

ノルディック

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クロスカントリー

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典型的な現代のクロスカントリースキーのブーツ。アルペンのものに比べはるかに簡素で、革靴だった面影が残る。

使3

テレマーク

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テレマークスキーのブーツはクロスカントリー用のものと同様に歩くことにも使用され、踵を上げる特殊な滑り方を行うため、つま先のみがビンディングに固定され、足の指先から曲がり踵が板と離れられるようになっている。そのため以前は革のブーツが主流であったが、現在は足先に蛇腹機構を設け曲がるようになったプラスチック製のものが主流である。バックルは2~4個を備えるタイプのものがあり、歩行を重視するものはバックルの数が少なく、滑走を重視するものはバックルの数が多く作られている。

スキーブーツのメーカー

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  • ALPINA(クロスカントリー)
  • ATOMIC(アルペン/クロスカントリー)
  • CRISPI(テレマーク)
  • FISCHER(アルペン/クロスカントリー)
  • GARMONT(アルペン/テレマーク)
  • GEN(アルペン)
  • HEAD(アルペン)
  • HELD(アルペン) http://www.held.co.jp/
  • LANGE(アルペン)https://dynastar.rossignol.co.jp/
  • MADSHUS(クロスカントリー)
  • NORDICA(アルペン)
  • REXXAM(アルペン) http://www.rexxam.com/
  • ROSSIGNOL(アルペン/クロスカントリー)https://rossignol.co.jp/
  • SALOMON(アルペン/クロスカントリー)
  • SCARPA(テレマーク)
  • TECNICA(アルペン)

脚注

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注釈

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  1. ^ 実際にどれくらいの期間で破損に至るかは組成や利用頻度・保管条件などによりまちまちだが、全日本スキー連盟(SAJ)日本プロスキー教師協会(SIA)[3]では、製造から5年程度を目安として、滑走中の破損による事故を防止するためにチェック項目を含めて広報している。

出典

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  1. ^ Masia, Seth. “History of Ski Boots”. Skiinghistory.org. 2021年2月7日閲覧。
  2. ^ スキー靴の代用にわらぐつ『新潟日報』(昭和15年2月1日夕刊)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p565 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  3. ^ 参考資料:日本スキー教程「安全編」/山と渓谷社ISBN 978-4-635-46022-4

関連項目

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