ティーガーII

ドイツの重戦車

II: Panzerkampfwagen VI Tiger Ausführung B "Tiger II"     " "70VIVIIII2III稿II
ティーガーII

ボービントン戦車博物館が所蔵するティーガーII(ヘンシェル砲塔)

性能諸元
全長 10.28 m
車体長 7.38 m
全幅 3.75 m
全高 3.09 m
重量 69.8 t
懸架方式 トーションバー方式
速度 38 km/h(整地
20 km/h(不整地
行動距離 170 km(整地)
120 km(不整地)
主砲 8.8 cm KwK 43 L/71(84発)
副武装 7.92mm機関銃MG34×3
(内1挺対空用)
装甲
砲塔
  • 前面180 mm 傾斜10°
  • 側面・後面最大80 mm 傾斜20°
車体
  • 前面最大150 mm 傾斜50°
  • 側面・後面80 mm 傾斜25°
  • 上面・下面最大40 mm
エンジン マイバッハHL230P30
4ストロークV型12気筒水冷ガソリン
700 PS(690 hp,515 kW) / 3,000 rpm
乗員 5 名
テンプレートを表示

 (1944-45)Königstiger

 

概要

編集

III

IIII

150 mm80 mm185 mm/180 mm80 mmII68.569.8

8.8 cm KwK 43/2 L/711,000 mPzGr. 39/43APCBC-HE使165 mmPzGr. 40/43APCR193 mm30PzGr.PanzerGranate

II[1]西[2]II
 
503194410

II194391945348919449650II

III使II[]

設計

編集

砲塔

編集
 
第503重戦車大隊第3中隊のポルシェ砲塔型。
砲塔前面の装甲が大きく湾曲している

I

50""T-34IS-2G100mm

VK4502(P)VK4501(P)使VK4502(P)VH

VK4503(H)50

H3""180mm

II122mm D-25T17APCR

機械的な問題

編集
 
第503重戦車大隊の整列したティーガー。
全ての車輛が鉄道輸送用履帯を履いている

II3165501458

 HL230I

II194531559%IV62%

生産

編集

ティーガーIIの生産は1,500両が発注されたが、試作車両も入れて総生産数は485-492両と見られる。本格的生産は1944年中頃から第二次世界大戦の終了まで行われた。

  • 1943年:3両(1両)
  • 1944年:377両(379両)
  • 1945年:107両(112両)

各車両は個々の砲塔番号が記入された。

  • ギアボックス: Maybach OLVAR EG 40 12 16 B(前進8段、後進4段)
  • 無線機: FuG 5, Befehlswagen version: FuG 8 (Sd. Kfz. 267), FuG 7 (Sd. Kfz. 268)
  • 搭載弾薬: 88 mm - 80発(ポルシェ砲塔), 86発(ヘンシェル砲塔), 7.92 mm - 5,850発以上
  • 照準器: Turmzielfernrohr 9d (TZF 9d), 初期型は TZF 9b

運用

編集
 
パンツァーファウスト作戦でブダペストに進駐した、再編成された第503重戦車大隊の車両

II5031944718194464512II50119446258745II812使

IISS501SS5092035IV

II[1]T-343

162[3]

ギャラリー

編集

名称の変遷

編集

当初「ティーガーH3」と呼ばれていたが、1943年3月13日より「ティーガーII」に変更された。書類上の制式名称は「装甲戦闘車両ティーガー(8.8cm)(Sd.Kfz.182)B型」または略して「ティーガーB型」。「ケーニッヒスティーガー」の名は1945年1月初旬の報告書の中で非公式に使われているのが確認されている。なお記録上「VI号戦車〜」と書かれたものは少なく、むしろ「ティーガーII」「ティーガーB型」の方がニックネームではなく制式名称である。

日本語での表記

編集

Königsの日本語読みの表記は、「ケーニッヒス」「ケーニヒス」「ケーニクス」などいろいろあり、ドイツ語でも方言により変化がある。1970年代後半、戦車専門誌である『月刊PANZER』の編集部が西ドイツ(当時)大使館に電話して訊ねたところ、「ケーニクスである」と回答されたため、以来同誌ではそう表記されている[4]

バリエーション

編集
ティーガーII(ポルシェ砲塔型)(前期型)

 IIII

II()()

II19449使

派生型

編集



Jagdtiger (Sd.Kfz.186)

II12.8cm

Gerät 809

II173mm



E-75

II

現存車輌

編集
写真     所在地 所有者 公開状況 状態 備考
  フランス
ソミュール
ソミュール戦車博物館 公開 動態保存 唯一実働可能な車両。全体にツィンメリット・コーティングが施されている。1944年8月23日、フランスのブルエイユ=アン=ヴェクサン英語版で乗組員により放棄され、9月にフランス軍が回収しイシー=レ=ムリノー工廠でテストが行われた。1975年に同博物館が取得。
  イギリス
ボービントン英語版
ボービントン戦車博物館 公開 静態展示 ポルシェ砲塔車両。ヘンシェル社によって製造された2番目の試作車両であり、1944年1月に完成。戦闘部隊には配備されず、ヘンシェル社内で各種試験用に運用された。終戦後、ハウステンベック(現シュランゲン)にある試験場でイギリス軍によって捕獲された。足回りのパーツは試験場に放棄されていた他の車両のものに置き換えられている。この車両のエンジンはタイガー131のレストアに利用された。
  イギリス
ボービントン英語版
ボービントン戦車博物館 公開 静態展示 SS第501重戦車大隊所属車両で、シュリヴェンハム防衛アカデミーからの貸し出し品。ツィンメリット・コーティングが施されている。1944年8月29日、ボーヴェの近くでM4中戦車数両と交戦し最終減速器を損傷し擱坐。後日第23槍騎兵中隊のロバート軍曹がこの擱坐車両を射撃し戦果を報告している[5][6][7]
  ベルギー
ラ・グレーズ英語版
44年12月博物館 公開 静態展示 SS第501重戦車大隊所属車両。バルジの戦いでベルギーのラ・グレーズ村まで達した所で燃料不足に陥り、1944年12月25日、パイパー戦闘団の撤退時に自爆処分された6両の内の1両。米軍がスクラップとして処分するはずだったが、村人がコニャック1本と引き替えに購入、展示物となり1951年にベルギー軍により現在の位置に移動。1972年に修復され、失われたマズルブレーキを第150戦車旅団の偽装M10パンターの残骸から流用している。
  ロシア
モスクワ
クビンカ戦車博物館 公開 静態展示 第501重戦車大隊の所属車両(第502号車)で、1944年8月13日、ヴィスワ川流域にあるオグルドウポーランド語版[注 2]でソ連軍に鹵獲された指揮戦車型車両。ソ連軍において初めてティーガーIIと遭遇してこれを撃破した戦車英雄、アレクサンドル・オスキン指揮下のT-34-85に撃破された車両である。
  アメリカ
フォート・ノックス英語版
パットン戦車博物館 公開 静態展示 SS第501重戦車大隊所属車両。バルジの戦いが行われていた1944年12月25日に、ベルギーのプティクー(現スタヴロ英語版)の近くでアメリカ軍が捕獲。1945年2月にアバディーン試験場でテストが行われた。内部が観察できるように装甲の一部がカットされている。
  スイス
フル=ロイェンタール英語版
スイス軍事博物館英語版 公開 静態展示 (レストア中) この車両の正確な来歴は不明で、戦後にフランス軍から取得したものとされている。以前はトゥーン戦車博物館に展示されていた。現在スイス軍事博物館にて走行、砲塔回転、砲の俯仰など、完全可動状態を目指して修復中。[9]
  ドイツ
ムンスター英語版
ムンスター戦車博物館 公開 静態展示 SS第501重戦車大隊所属車両。燃料不足で放棄された後、1944年9月にフランスのラ・カペル英語版で捕獲された。砲身の先端と砲口制退器は復元。
フランス
フォントネ=サン=ペール英語版
1944年8月26日に爆撃で生じたクレーターに転落し、放棄された車両。現在はD913道路の下に埋められている。2001年に部分的な発掘調査が行われ、砲塔が回収された。現在、財政上の理由からさらなる発掘は中止されている。

登場作品

編集

脚注

編集

注釈

編集


(一)^ 1M4A2M4A4T-34-853500mIS-22300mII

(二)^ Google [8]

出典

編集


(一)^ I1944105

(二)^ / 1942-19452000[]

(三)^ p55

(四)^ PANZER

(五)^ Jentz and Doyle 1997, p.108.

(六)^ Schneider 2005, p. 212.

(七)^ Parada, George. Tiger II Gallery 2. Achtung Panzer!. 20091020

(八)^ Google 

(九)^ Tiger II. Schweizerisches Militärmuseum Full. 20091020

外部リンク

編集