イギリス
- グレートブリテン及び北アイルランド連合王国
- United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland[1]
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(国旗) (国章) - 国の標語:Dieu et mon droit
(フランス語:神と我が権利) - 国歌:God Save the King(英語)
神よ国王を守り給え
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公用語 英語 首都 ロンドン 最大の都市 ロンドン - 政府
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国王 チャールズ3世 首相 リシ・スナク 貴族院議長 ジョン・マクフォール 庶民院議長 リンジー・ホイル 最高裁判所長官 ロバート・リード - 面積
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総計 244,820km2(76位) 水面積率 1.3% - 人口
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総計(2022年) 68,683,025[2]人(21位) 人口密度 271人/km2 - GDP(自国通貨表示)
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合計(2019年) 2兆2184億3900万[3]UKポンド (£) - GDP(MER)
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合計(2019年) 2兆8333億100万[3]ドル(6位) 1人あたり 4万2416.598[3]ドル - GDP(PPP)
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合計(2019年) 3兆2462億7100万[3]ドル(6位) 1人あたり 4万8599.049[3]ドル - 建国
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エグバートがイングランドを初統一 827年 スコットランド王国成立 843年 イングランド王国成立 927年 ノルマン朝成立
(ノルマン・コンクエスト)1066年12月25日 イングランドとスコットランドが同君連合を形成 1603年3月24日 グレートブリテン王国成立 1707年5月1日 グレートブリテン及びアイルランド連合王国成立 1801年1月1日 現在の国号に変更 1927年4月12日
通貨 UKポンド (£)(GBP) 時間帯 UTC±0 (DST:+1) ISO 3166-1 GB / GBR ccTLD .uk / .gb[4] 国際電話番号 44 (一)^ 英語以外での正式国名: ●An Rìoghachd Aonaichte na Breatainn Mhòr agus Eirinn mu Thuath︵スコットランド・ゲール語︶ ●Teyrnas Gyfunol Prydain Fawr a Gogledd Iwerddon︵ウェールズ語︶ ●Ríocht Aontaithe na Breataine Móire agus Tuaisceart na hÉireann︵アイルランド語︶ ●An Rywvaneth Unys a Vreten Veur hag Iwerdhon Glédh︵コーンウォール語︶ ●Unitit Kinrick o Great Breetain an Northren Ireland︵スコットランド語︶ ●Claught Kängrick o Docht Brätain an Norlin Airlann、Unitet Kängdom o Great Brittain an Norlin Airlann︵アルスター・スコットランド語︶ (二)^ “Population estimates - Office for National Statistics” (2019年6月26日). 2019年6月26日閲覧。 (三)^ abcde“World Economic Outlook Database, October 2021”. IMF (2021年10月). 2021年10月29日閲覧。 (四)^ 使用は.ukに比べ圧倒的少数。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国︵グレートブリテンおよびきたアイルランドれんごうおうこく、英語: United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland、英語略称: United Kingdom、UK、Britain[1]︶、通称イギリスは、ヨーロッパ大陸北西岸に位置し、グレートブリテン島、アイルランド島北東部その他多くの島々から成る立憲君主制国家。首都はロンドン。日本語における通称の一例として、英国︵えいこく︶がある︵﹁国名﹂を参照︶。 イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという歴史的経緯に基づく4つのカントリー︵﹁国﹂︶が、同君連合型の単一主権国家を形成している[2]。また、2020年1月31日まで欧州連合︵略称‥EU︶に属していたが離脱した ︵ブレグジットを参照︶。イギリスは国際連合安全保障理事会常任理事国であり、G7・G20に参加する先進国である[3]。また、経済協力開発機構、北大西洋条約機構、欧州評議会の原加盟国である[4][5][6]。 核拡散防止条約により核兵器の保有を認められた5つの公式核保有国のひとつであり[7]、強力な軍事力を持つ。ウィーン体制が成立した1815年以来、世界で最も影響力のある国家を指す、列強のひとつに数えられる。 GDPは2020年時点で名目GDP世界第5位、購買力平価世界第9位と、いずれも世界10位以内に位置する大きな市場を持ち、世界的な経済大国かつヨーロッパにおける四つの大国﹁ビッグ4﹂の一国である。人間開発指数の高い先進国と見なされている。 また、民主主義、立憲君主制、議院内閣制など近代国家の基本的な諸制度の発祥国でもあり、ピューリタン革命、名誉革命、産業革命など、様々な歴史的事象の舞台であった。シェイクスピア、ダーウィン、ニュートン、クック、ファラデー、フレミングといった科学者や芸術家の故国で、現代においてもビートルズ、クイーンなどを輩出した。ビジネスや政治において﹁国際共通語﹂化が進んでいる英語は、イングランドの発祥である。 イギリスの擬人化としてはジョン・ブル、ブリタニアが知られる。
象徴
国花
国名
正式名称は英語で、United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland︵ユナイテッド・キングダム・オヴ・グレイト・ブリテン・アンド・ノーザン・アイルランド︶。 日本語では、﹁グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国﹂とする場合︵法文など︶と﹁グレートブリテン及び北アイルランド連合王国﹂とする場合︵条約文など︶がある。 英語での略称は﹁United Kingdom﹂、﹁UK﹂、﹁Britain﹂。日本語における一般的な通称は﹁イギリス﹂もしくは﹁英国﹂︵英と略称される︶であるが、稀に﹁United Kingdom﹂の直訳である﹁連合王国︵れんごうおうこく︶﹂が用いられることもある。現在の公用文では﹁英国﹂が使用されており、﹁イギリス﹂は口語で用いられることが多い[注釈1]。﹁連合王国﹂は2003年まで法文において用いられていた[10]。 ﹁イギリス﹂は、イングランドに関連するポルトガル語の形容詞﹁inglez, inglês︵イングレス、イングレシュ︶﹂が語源で、戦国時代にポルトガル人が来航した事に起源を持つ。原義にかかわらず連合王国全体を指して使われており、連合王国の構成体たる﹁イングランド﹂とは区別される。江戸時代には、オランダ語の形容詞﹁engelsch, engels︵エンゲルス︶﹂を語源とする﹁エゲレス﹂という呼称も広く使用された[11]。幕末から明治・大正期には﹁英吉利︵えいぎりす︶﹂や﹁大不列顛︵大不列顚、だいふれつてん、大ブリテン︶﹂と漢字で表記されることもあったが、前者が﹁英国﹂という略称の語源である。ただし﹁英国﹂は、狭義に連合王国全体でなくイングランド︵英格蘭︶のみを指す場合もある[注釈2]。 1707年合同法においては、イングランド王国およびスコットランド王国を一王国に統合すると宣言する。同法において、新国家名称は﹁グレートブリテン王国﹂または﹁グレートブリテン連合王国﹂および﹁連合王国﹂とすると述べている[12][13]。しかしながら、﹁連合王国﹂という用語は18世紀における非公式の使用にのみ見られ、﹁長文式﹂でない単なる﹁グレートブリテン﹂であった1707年から1800年まで、同国はごくまれに正式名称である﹁グレートブリテン連合王国﹂と言及された[14][15][16][17][18]。1800年合同法では、1801年にグレートブリテン王国とアイルランド王国が統合し、グレートブリテン及びアイルランド連合王国が成立した。現在の正式国名である﹁グレートブリテン及び北︵部︶アイルランド連合王国﹂は、北アイルランドのみが連合王国の一部としてとどまった1922年のアイルランド自由国独立およびアイルランド分裂後に採用された[19]。 イギリスは主権国家として国であるが、イングランド、スコットランド、ウェールズ、それほどの段階ではないが北アイルランドも、主権国家ではないが﹁国﹂︵country︶と呼ばれる[20][21]。スコットランド、ウェールズ、北アイルランドは、権限の委譲による自治権を有する[22][23]。イギリス首相のウェブサイトでは、連合王国の説明として﹁1国内の国々﹂という言葉が用いられていた[2]。イギリスの12のNUTS1地域統計のような複数の統計的概要において、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドを﹁region﹂と言及している[24][25]。北アイルランドは﹁province﹂とも言及される[20][26]。北アイルランドに関しては、記述名の使用が﹁多くの場合、個人の政治的選好を明らかにする選択で議論の的になり得る﹂[27]。 英語では﹁Britain﹂という言葉は、連合王国の同義語として頻繁に用いられる。一方、﹁Great Britain﹂という言葉は、連合王国全体の緩い同義語として用いられる場合もあるが[28][29]、本来はイングランド、スコットランドおよびウェールズを指すものであり、北アイルランドを含む︵すなわち、イギリス全体を指す︶場合には用いるべきでないとされる[30][31][32]。 "GB"及び"GBR"は、イギリスの標準国名コード (ISO 3166-2及びISO 3166-1 alpha-3を参照) であり、その結果として国際機関がイギリスに言及する際に用いられることがある。さらに、イギリスのオリンピックチームは﹁Great Britain﹂もしくは﹁Team GB﹂の名称を用いる[33][34]。 形容詞の﹁British﹂は、イギリスに関する事項への言及によく用いられる。﹁British﹂に明白な法的含意はないが、イギリスの市民権及び国籍に関する事項への言及に法律上用いられる[35]。イギリスの国民は、自らの国民性を表現するのに多数の異なる用語を用い、自らをイギリス人であるか、イングランド人、スコットランド人、ウェールズ人、北アイルランド人、アイルランド人[36] であるか、またはその両方であると見なし得る[37]。 2006年、英国旅券に新デザインが導入された。新パスポートの1ページ目には、英語、ウェールズ語、スコットランド・ゲール語で正式国名が記載されている[38]。ウェールズ語での正式国名は﹁Teyrnas Unedig Prydain Fawr a Gogledd Iwerddon﹂であり、政府のウェブサイト上での略名は﹁Teyrnas Unedig﹂であるが[39]、通常は語形変化した形﹁Y Deyrnas Unedig﹂から﹁DU﹂と略される。スコットランド・ゲール語での正式国名は﹁Rìoghachd Aonaichte Bhreatainn is Èireann a Tuath﹂であり、略名は﹁Rìoghachd Aonaichte﹂である。歴史
政治
政体は、イギリスの君主を元首に戴く立憲君主制であり、内閣が議会の信任に基づいて存在する議院内閣制を採用する[44][45]。
元首
歴代 | 肖像 | 名 | 英 | 誕生 | 即位 | 在位期間 | 続柄 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ウィンザー朝 第5代 |
チャールズ3世 | Charles III | 1948年11月14日(75歳) | 2022年9月8日 | 1年276日 | 女王エリザベス2世第1王子 |
法
イギリスの憲法は一つに成典化されていない不文憲法であり、制定法︵議会制定法だけでなくマグナ・カルタのような国王と貴族の契約も含む︶や判例法、歴史的文書及び慣習法︵憲法的習律と呼ばれる︶などが憲法を構成している。これらは他の法律と同様に議会で修正可能なため、軟性憲法であると言える︵ただし、伝統的に憲法を構成する法律については簡単に改正されることはない︶。憲法を構成する慣習法の一つに﹁国王は君臨すれども統治せず﹂とあり、形式上は国王大権が残っているものの、国王や女王の権能は極めて儀礼的である。 このように、世界でも最も早い段階から立憲君主制と法の支配を採用し、また立法権優位の議会主義が発達しており、議院内閣制︵ウェストミンスター・システム︶や政党制︵複数政党制︶など、現代の多くの国家が採用している民主主義の諸制度が発祥した国である。内政
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国際関係
国家安全保障
イギリスの軍隊は、1707年にグレートブリテン連合王国の軍隊としてイングランド軍とスコットランド軍の合併によって設立された。
名称は「イギリス軍 (British Armed Forces)」または「陛下の軍 (His/Her Majesty's Armed Forces)」として知られている。しかし、公式の場では「アームド・フォーシーズ・オブ・ザ・クラウン (Armed Forces of the Crown)」(慣例がないため未翻訳)と呼ばれる[55](クラウンは冠、王冠の意)。全軍の最高司令官はイギリスの君主であるが、それはあくまで名目上に過ぎず、国王大権は首相ないし内閣の助言に従い行使されるため、首相が事実上の指揮権を有している。軍の日常的な管理は国防省に設置されている国防評議会によって行われている。
アメリカ軍の駐留と問題
地理
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気候
地方行政区分
連合王国の地方行政制度は次の各地方によって異なっている。
このほか、連合王国には含まれないものの、連合王国がその国際関係について責任を負う地域として、海外領土および王室属領が存在する。
主要都市
イギリスは四つの非独立国であるイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドより構成される。それぞれの国は首都を持ち、ロンドン(イングランド)、エディンバラ(スコットランド)、カーディフ(ウェールズ)、ベルファスト(北アイルランド)がそれである。中でもイングランドの首都であるロンドンは、イギリス連合王国の首都としての機能も置かれている。
イングランドの首都ロンドンは、ヨーロッパ第2の規模の都市的地域及びユーロスタットによれば欧州連合最大の約1,400万人の人口を有する都市圏であり、重要な世界都市及び金融センターである[68][69]。
ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの首都は各々カーディフ、エディンバラ、ベルファストである。
イギリスの主要都市 | |||||||||
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# | 都市名 | 行政区画 | 人口 | # | 都市名 | 行政区画 | 人口 | ||
1 | ロンドン | イングランド | 8,908,081 | 11 | コヴェントリー | イングランド | 366,785 | ||
2 | バーミンガム | イングランド | 1,141,374 | 12 | カーディフ | ウェールズ | 362,800 | ||
3 | リーズ | イングランド | 789,194 | 13 | ベルファスト | 北アイルランド | 340,200 | ||
4 | グラスゴー | スコットランド | 626,410 | 14 | レスター | イングランド | 329,839 | ||
5 | シェフィールド | イングランド | 582,506 | 15 | ノッティンガム | イングランド | 321,500 | ||
6 | マンチェスター | イングランド | 547,627 | 16 | ニューカッスル・アポン・タイン | イングランド | 300,196 | ||
7 | ブラッドフォード | イングランド | 537,173 | 17 | プリマス | イングランド | 263,100 | ||
8 | リヴァプール | イングランド | 494,814 | 18 | ウルヴァーハンプトン | イングランド | 262,008 | ||
9 | エディンバラ | スコットランド | 488,050 | 19 | キングストン・アポン・ハル | イングランド | 260,645 | ||
10 | ブリストル | イングランド | 463,400 | 20 | ストーク・オン・トレント | イングランド | 255,833 |
4位以下の都市人口が僅差であり順位が変わりやすい。2006年以降はロンドン、バーミンガム、リーズ、グラスゴー、シェフィールドの順となっている。
経済
鉱業
農業
最も早く工業化された国であり、現在でも高度に工業化されている。農業の重要性は低下し続けており、GDPに占める農業の割合は2%を下回った。しかしながら、世界シェア10位以内に位置する農産物が8品目ある。穀物ではオオムギ(586万トン、世界シェア10位、以下2004年時点)、工芸作物では亜麻(2万6000トン、5位)、テンサイ(790万トン、9位)、ナタネ(173万トン、5位)、ホップ(2600トン、6位)である。家畜、畜産品では、ヒツジ(3550万頭、7位)、羊毛(6万5000トン、5位)、牛乳(1480万トン、9位)が主力。
貿易
不動産
イギリスの不動産は人口の約1%の約25,000人の貴族や大企業などがイングランドの土地の48%を保有しており、未申告は貴族が家族間で秘密裏に管理していた土地と考えられている。法人企業 | 18 | |
銀行の経営者・寡頭政治家 | 17 | |
公的機関 | 8.5 | |
住宅保有者 | 5 | |
慈悲団体 | 2 | |
王室 | 1,4 | |
イングランド教会 | 0.5 | |
未申告 | 17 |
エネルギー政策
通貨
スターリング・ポンド (GBP) が使用されている。補助単位はペニーで、1971年より1ポンドは100ペンスである。かつてポンドはUSドルが世界的に決済通貨として使われるようになる以前、イギリス帝国の経済力を背景に国際的な決済通貨として使用された。イギリスの欧州連合加盟に伴い、ヨーロッパ共通通貨であるユーロにイギリスが参加するか否かが焦点となったが、イギリス国内に反対が多く、通貨統合は見送られた。イングランド銀行が連合王国の中央銀行であるが、スコットランドと北アイルランドでは地元の商業銀行も独自の紙幣を発行している。イングランド銀行の紙幣にはエリザベス女王が刷られており︵2022年10月以降はチャールズ新国王の紙幣が発行される予定︶、連合王国内で共通に通用する。スコットランド紙幣、北アイルランド紙幣ともに連合王国内で通用するが、受け取りを拒否されることもある。 2016年6月24日、1993年に加盟した欧州連合︵EU︶の脱退が、国民投票によって正式に決定した。企業
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交通
道路
自動車、自転車は左側通行である[80]。インド・オーストラリア・香港・シンガポールなど、旧イギリス植民地の多くが左側通行を採用している。
鉄道
1825年開業のダラム州のストックトン&ダーリントン鉄道に始まり、近代鉄道の発祥の地であり国内には鉄道網が張り巡らされている。ロンドンなどの都市には14路線ある地下鉄︵チューブトレイン︶網が整備されている。しかし1960年代以降は設備の老朽化のために事故が多発し、さらに運行の遅延が常習化するなど問題が多発している。 小規模の民間地方鉄道の運営する地方路線の集まりとして誕生したイギリスの鉄道は、19世紀から20世紀前期にかけて、競合他社の買収などを通じて比較的大規模な少数の会社が残った。1921年にはついにロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道、ロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道、グレート・ウェスタン鉄道、サザン鉄道の4大鉄道会社にまとまり、これらは1948年に国有化されてイギリス国鉄 (BR) となった。しかし1994~97年にBRは、旅客輸送・貨物輸送と、線路や駅などの施設を一括管理する部門に分割されて民営化された。 1994年開業したイギリス、フランス両国所有の英仏海峡トンネルは、イングランドのフォークストンからフランスのカレーまで、イギリス海峡の海底130mを長さ50.5kmで走る3本の並行したトンネルからなる。1本は貨物専用で、残り2本は乗客・車・貨物の輸送に使われる。このトンネルを使ってセント・パンクラス駅からはヨーロッパ大陸との間を結ぶユーロスターが運行され、パリやブリュッセル、リールなどのヨーロッパ内の主要都市との間を結んでいる。
海運
周囲を海に囲まれている上、世界中に植民地を持っていたことから古くからの海運立国であり、P&Oやキュナード・ラインなど多くの海運会社がある。また、歴史上有名な﹁タイタニック号﹂や﹁クイーン・エリザベス2﹂、﹁クイーン・メリー2﹂などの著名な客船を運航している。航空
科学技術
国民
国民性
イギリスは伝統的価値観を重視する保守的な国であり[81]、国民性としては伝統的価値観を重視する保守的な面と音楽やアートに代表される斬新性と独自性の両面を持ち合わせている[82]。国柄として、古くからの伝統的なものを残存させながらも時代とともにゆっくりと変容させていく特徴が認められる。イギリス国民の保守性は、産業革命後に台頭した二大階級を次々と体制内化し、諸改革によって社会的危機を回避し漸進的で温和な社会の発展を行うことで、民族・人種や生活様式および価値観の異なる階級層が存在しても国を分断させることなく共存している点にある。また、イギリスは世界各国と比較して階級間の社会移動が少なく、多くの国民が親と同様の職業に就業する階級帰属意識も保守性の一つとして挙げられる[83]。言語
婚姻
婚姻の際には、夫婦同姓・複合姓・夫婦別姓のいずれも選択可能である。また同性結婚も可能である[84]。また、在日英国大使館においても、同性結婚登録を行うことが可能である[85][86]。移住
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宗教
保健
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医療
教育
イギリスの学校教育は地域や公立・私立の別により異なるが、5歳より小学校教育が開始される。
またイギリスの大学は、中世からの伝統を受け継ぎ、カレッジ制を採用する世界的に有名なオックスフォード大学・ケンブリッジ大学・ダラム大学をはじめ、現在では100以上の大学が存在している。イングランドの大学では、通常、学士の学位には3年、修士の学位には学士取得後1~2年、博士の学位には同じく修士取得後3年が必要とされる場合が多い。
治安
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法執行機関
警察
人権
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メディア
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通信
イギリスでは、ヒースロー空港などにある自動販売機でSIMカードが購入できる。プリペイド式となっており、スーパーなどで、通話・通信料をチャージして使う。
おもな通信業者
文化
食文化
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文学
哲学
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音楽
クラシック音楽における特筆すべきイギリス人作曲家として、「ブリタニア音楽の父」ウィリアム・バード、ヘンリー・パーセル、アーサー・サリヴァン、エドワード・エルガー、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ、ベンジャミン・ブリテンがいる。欧州大陸で古典派、ロマン派が隆盛をきわめた18世紀後半から19世紀にかけて有力な作曲家が乏しかった時期もあったが、旺盛な経済力を背景に演奏市場としては隆盛を続け、現在もロンドンはクラシック音楽の都の一つとなっている。ドイツのオーケストラが地方中都市の団体でも四管フル編成を原則としているのに対し、ロンドン5大オーケストラは長年BBC交響楽団を除き(現在はロンドン交響楽団も)総員70名台の中規模編成を貫き、大曲演奏に際してはフリー奏者を臨時補充するなどの形であったにもかかわらず、それなりの世界的声価を維持してきた。一時はメンバーの共有も見られ、映画音楽の仕事が多いことが批判されることもあるものの、持ち前の合理主義によって、少なくとも英語圏では随一のクラシック演奏都市であり続けている。オペラはロンドンにコヴェントガーデン王立歌劇場と、イングリッシュ・ナショナルオペラを擁し、後者は世界的にも珍しい英訳上演主義の団体である。
ポピュラー音楽
映画
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コメディ
イギリス人はユーモアのセンスが高いと言われている。また、コメディアンの多くは高学歴である。
被服・ファッション
英国全土で着用されている伝統衣装の形式は、主にイングランドのものに関連しており、英国の紳士と女性の区別化を示すために着用されることが多い。特に女性の伝統衣装はイングリッシュドレスと呼ばれるもので占められており、他のヨーロッパの伝統的なドレス類に比べて簡素に仕上げられているのが特徴ともなっている。
現代においてはロンドン・コレクション開催で先進的なデザインを発表するなど、米国や日本、イタリアに並ぶファッション業界の牽引役を代表する国の一つとされている。
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建築
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世界遺産
イギリス国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が21件、自然遺産が5件ある。
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ウェストミンスター宮殿
祝祭日
祝祭日は、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの各政府により異なる場合がある。
銀行など多くの企業が休みとなることから、国民の祝祭日をバンク・ホリデー (Bank holiday)(銀行休業日)と呼ぶ。
日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
---|---|---|---|
1月 | 1日元日 | New Year's Day | |
1月 | 2日元日翌日 | - | スコットランドのみ |
3月17日 | 聖パトリックの日 | St. Patrick's Day | 北アイルランドのみ |
3月 - 4月 | 聖金曜日 | Good Friday | 移動祝日 |
3月 - 4月 | 復活祭月曜日 | Easter Monday | 移動祝日 |
5月第1月曜日 | 五月祭 | Early May Bank Holiday | 移動祝日 |
5月最終月曜日 | 五月祭終り | Spring Bank Holiday | 移動祝日 |
7月12日 | ボイン川の戦い記念日 | Battle of the Boyne (Orangemen's Day) | 北アイルランドのみ |
8月第1月曜日 | 夏季銀行休業日 | Summer Bank Holiday | 移動祝日、スコットランドのみ |
8月最終月曜日 | 夏季銀行休業日 | Summer Bank Holiday | 移動祝日、スコットランドを除く |
12月25日 | クリスマス | Christmas Day | |
12月26日 | ボクシング・デー | Boxing Day |
- 聖金曜日を除く移動祝日は原則的に月曜日に設定されている。
- ボクシング・デー後の2日も銀行休業日であったが2005年を最後に廃止されている。
スポーツ
サッカー
- 2007-08シーズンにおけるイングランドサッカーの入場者数[99]
- プレミアリーグ(1部)- 1370万8875人
- EFLチャンピオンシップ(2部)- 939万7036人
- EFLリーグ1(3部)- 441万2023人
- EFLリーグ2(4部)- 239万6278人
- FAカップ - 201万1320人
- EFLカップ - 133万2841人
- UEFAチャンピオンズリーグ - 122万0127人
- UEFAヨーロッパリーグ - 46万2002人
- 総観客動員数 - 3494万人
クリケット
競馬
モータースポーツ
イギリスはモータースポーツ発祥の地としても知られる。フォーミュラ1︵F1︶では多数のチャンピオンドライバーを生み出している。最近では、2009年世界チャンピオンにジェンソン・バトン、そして2008、2014、2015、2017、2018、2019、2020年度世界チャンピオンに7度ルイス・ハミルトンが輝き、あと1回世界チャンピオンになれば、ミハエル・シューマッハのもつ7度の記録を上回ることになる。過去にはロータスやティレル、現在もマクラーレン、ウィリアムズといった数多くの名門レーシングチームが存在しており、強豪メルセデスAMG F1も本拠を置くなど、欧州で最も進んだレーシングカー産業の国としても知られる。 イベントにも歴史があり、1926年に初開催されたイギリスグランプリは最も古いグランプリレースのひとつである。1950年に始まったF1グランプリはイギリスグランプリを第1戦とした。また世界ラリー選手権の一戦として組み込まれているラリー・グレート・ブリテン︵ラリーGB、1933年初開催︶も同シリーズの中でもっとも古いイベントの一つである。国内レースとしては、毎年死人が出るほど危険な、バイクによる公道レースのマン島TTやアルスターグランプリが有名である。またサーキットでも、BTCC︵イギリスツーリングカー選手権︶、BSB︵ブリティッシュスーパーバイク選手権︶も有名で、これらには多数の日本車・日本人が参戦しており、清成龍一はBSBの3度の王者である。自転車競技
国内での人気はサッカーなどには劣るが、ロードレースやトラックレースでは世界でもフランス、スペイン、イタリアと肩を並べる強豪国である。ロードレースでは2012年にブラッドリー・ウィギンスがツール・ド・フランスを英国人として初めて制覇し、クリス・フルームは2013年、2015年、2016年、2017年と同大会で総合優勝、2017年にはブエルタ・ア・エスパーニャを、2018年にはジロ・デ・イタリアを制覇し、グランツールと呼ばれる世界三大ステージレースを年を跨いで連続制覇した史上3人目の選手となった。マーク・カヴェンディッシュは2021年にツール・ド・フランス区間優勝数で最多タイとなる34勝に到達した。トラックレースでもウィギンスやカヴェンディッシュ、ゲラント・トーマス、エド・クランシーらが世界選手権やオリンピックで数々のメダルを獲得している。その他の競技
著名な出身者
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
- 本国政府
- 英国王室(The British Monarchy) (英語)
- The British Monarchy (TheBritishMonarchy) - Facebook (英語)
- BritishMonarchy (@BritishMonarchy) - X(旧Twitter) (英語)
- The British Monarchy - Flickr (英語)
- The British Monarchy - YouTubeチャンネル (英語)
- 英国政府(GOV.UK) (英語)
- 英国首相府(Prime Minister's Office, 10 Downing Street) (英語)
- 10 Downing Street (10downingstreet) - Facebook (英語)
- UK Prime Minister (@@Number10gov) - X(旧Twitter) (英語)
- No.10 Press Office (@@Number10press) - X(旧Twitter) (英語)
- Number 10 - Flickr (英語)
- UK Prime Minister - Pinterest (英語)
- Number10gov - YouTubeチャンネル (英語)
- Downing Street - YouTubeチャンネル (英語)
- UK and Japan (UK and the world - GOV.UK) (日本語)(英語)
- 駐日英国大使館(GOV.UK) (日本語)(英語)
- British Embassy Tokyo (ukinjapan) - Facebook (日本語)(英語)※使用言語は個々の投稿による
- BritishEmbassy英国大使館 (@UKinJapan) - X(旧Twitter) (日本語)(英語)※使用言語は個々の投稿による
- UK in Japan- FCO - Flickr (英語)
- UKinJapan - YouTubeチャンネル (英語)
- 駐日英国大使館(GOV.UK) (日本語)(英語)
- UK Visas and Immigration (GOV.UK) (英語)
- 英国ビザ申請センター - VFS Global Japan (上記「UK Visas and Immigration」日本地区取扱代行サイト) (日本語)(英語)
- 日本政府内
- 日本外務省 - 英国 (日本語)
- 在英国日本国大使館 (日本語)
- 観光
- 英国政府観光庁(日本語版サイト) (日本語)
- Love GREAT Britain (LoveGreatBritain) - Facebook (英語)
- その他
- JETRO - 英国 (日本語)
- "United Kingdom". The World Factbook (英語). Central Intelligence Agency. (英語)
- イギリス - Curlie(英語) (英語)
- 『イギリス』 - コトバンク
- イギリスのウィキメディア地図 (英語)
- イギリスに関連する地理データ - オープンストリートマップ