(トランザクションしょり、: transaction processing)とは、トランザクションと呼ばれる不可分な操作から構成される情報処理の形態。

解説

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1[1]

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11; roll back; commit



n+1  nn  n+1  hole 

技法

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トランザクション処理システムの基本原則は、どのようなシステムであっても同じである。しかし、システムによって用語が異なる可能性があり、以下で使用する用語は必ずしも常に通用するとは限らない。

ロールバック

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トランザクション処理システムはデータベースの整合性を保証するため、データベース更新の中間状態を記録し、トランザクションがコミットできなかった場合にデータベースを既知の状態にリストアするためにそのような記録を活用する。例えば、トランザクションによる更新前のデータベースの情報のコピーを事前に取って置く(これをbefore imageと呼ぶ)。トランザクションがコミット前に失敗した場合、そのコピーを使ってデータベースをトランザクション開始前の状態に戻す。これを「ロールバック」と呼ぶ。

ロールフォワード

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また、データベースへの更新毎に別にジャーナルを保持することも可能である(これをafter imageと呼ぶ)。これはトランザクション失敗時のロールバックには不要だが、データベースの障害発生時のアップデートには便利である。そのためトランザクション処理システムでもこれを提供している場合がある。データベース全体の障害が発生した場合、最近とられたバックアップからデータベースを復元する。バックアップは、バックアップ採取後にコミットされたトランザクションによる更新を反映していない。しかし、データベースをリストアした後、after imageのジャーナルをデータベースに適用してデータベースを最新状態にすることができる。これを「ロールフォワード」と呼ぶ。障害発生時に処理中だったトランザクションはロールバックされる。これにより、障害発生直前までにコミットされた全トランザクションが反映された一貫した状態のデータベースが復旧できる。

デッドロック

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場合によっては、2つのトランザクションの処理中にデータベース内の同じ部分に同時にアクセスしようとして、互いの処理の進行を妨げる場合がある。例えば、トランザクション A が X にアクセスし、トランザクション B が Y にアクセスしているとしよう。その状態で、A が Y にアクセスしようとし、B が X にアクセスしようとしたとき「デッドロック」が発生し、どちらのトランザクションも先に進めなくなる。トランザクション処理システムはそのようなデッドロックが発生するのを検出するよう設計されている。通常、両方のトランザクションをキャンセルし、ロールバックする。そして、自動的に順序を変えて再実行し、デッドロックが再度発生しないようにする。

ACID 標準

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トランザクション処理システムがデータベースの一貫性を保つ手法には様々な微妙な差異があるが、基本原則に違いはない。あらゆるトランザクション処理システムはACID属性(アトミック性、一貫性、独立性、永続性)と呼ばれる機能をサポートしている。

実装

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IBMIMS1960 (DBMS) 1980 調

X/Open Distributed Transaction Processing (DTP) IBM  CICS CICS 

脚注

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  1. ^ A transaction groups a set of actions that transform the database from one consistent state to another.

参考文献

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  • Jim Gray, Andreas Reuter, Transaction Processing - Concepts and Techniques, 1993, Morgan Kaufmann, ISBN 1558601902
  • Philip A. Bernstein, Eric Newcomer, Principles of Transaction Processing, 1997, Morgan Kaufmann, ISBN 1-55860-415-4
  • Ahmed K. Elmagarmid (Editor), Transaction Models for Advanced Database Applications, Morgan-Kaufmann, 1992, ISBN 1558602143

関連項目

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