プロシュット
イタリアで作られる生ハム
(プロシュートから転送)
プロシュット︵prosciutto︶は、イタリアでは豚のもも肉のハムを表すが、日本などでは特にイタリア産、またはイタリア式の燻製しない生ハムのことを指す。イタリアでは、非加熱のものはプロシュット・クルード︵prosciutto crudo︶、加熱したものはプロシュット・コット︵prosciutto cotto︶と呼んで区別する。日本では﹁プロシュート﹂と呼ばれることもある。名称はイタリア語で﹁とても乾いた物﹂という意味である。豚のもも肉を塩漬けにした後、乾燥したところにつるし、熟成させる。自家製のものは暖炉近くにつるすことがあるが、意図的な燻蒸は行わない。火を通していない生ハムであるため、近年まで個人が日本に持ち込んで輸入することに制約があった。
プロシュット
プロシュットの薄切り
プロシュットの下ごしらえ。もも肉に塩をすりこむ
出来上がったプロシュット
プロシュット
基本的に加熱せずに薄切りにしたものをそのままか、他の食材に和えて食す。
イタリア料理では、いろいろな種類のハムの盛り合わせプロシュット・ミスト︵prosciutto misto︶として、また﹁生ハムメロン﹂などメロンやイチジクにそえて、前菜として供することがある。プロシュットを加熱調理した料理には、サルティンボッカ・アッラ・ロマーナなどがある。
プロシュットの一覧
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以下のものは保護指定原産地表示︵DOP︶指定されており、かつ世界的に有名である。
●パルマ産のプロシュット・ディ・パルマ︵パルマハム︶
●ウーディネ県サン・ダニエーレ産のプロシュット・ディ・サン・ダニエーレ
以下のものも保護指定原産地表示︵DOP︶指定されている。
●モデナ産のプロシュット・ディ・モーデナ
●トスカーナ州産のプロシュット・トスカーノ
●ヴェネト州産のプロシュット・ヴェーネト・ベリコ=エウガーネオ
●マルケ州産のプロシュット・ディ・カルペーニャ
以下のものは保護指定地域表示︵IGP︶指定されている。
●ウンブリア州産のプロシュット・ディ・ノルチャ
以下のものは製法が似ているが、素材が異なるためプロシュットではない。パンチェッタやグアンチャーレはハムよりもむしろベーコンに似ている。
関連項目
編集- ランギラーノ - パルマハムの主な生産地
- モスタルダ - 付け合わせの食材
- イタリア料理
- ラルド・ディ・コロンナータ - IGP指定のラルド