アレクサンドリアのヘロン
(ヘロンから転送)
アレクサンドリアのヘロン︵ヘーローン・ホ・アレクサンドレウス、古希: Ἥρων ὁ Ἀλεξανδρεύς、英: Hero of Alexandria, Heron of Alexandria、紀元10年ごろ? - 70年ごろ?︶は、古代ローマ属州エジプト︵アエギュプトゥス︶のアレクサンドリアで活動したギリシャ人工学者、数学者。より古代ギリシア語音に近い表記として、アレクサンドリアのヘーローンともする。一説にはクテシビオスの弟子︵師弟関係ではなく、クテシビオスの著作からアイディアを得たとする説もある︶。
ヘロン | |
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生誕 | 紀元10年ごろ? |
居住 | アレクサンドリア |
主な業績 | アイオロスの球 |
プロジェクト:人物伝 |
ヘロンの生没年
編集発明
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●アイオロスの球︵ヘロンの蒸気機関︶の構造を記述したことで知られる。これはロケットエンジンの原型であり、記録に残る最古の蒸気機関であるともいわれる︵ただし古代ローマのウィトルウィウスもまた、ヘロンより100年ほど前にその著作﹃建築について﹄の中でアイオロスの球に言及している︶。いずれにせよ蒸気機関は産業革命より2000年も前に発明されたことになる。その他にも、密閉された容器を祭壇の炎によって熱し、そこから噴出する空気を用いて別の容器から水を移動させ、その水の重みでロープを引っ張って神殿の扉を開けるという発明もあった[1][2]。
ヘロンの蒸気機関
●世界初の自動販売機も一説にはヘロンが発明したとされる。マシンの最上部にある投入口からコインを入れると、決まった量の聖水が出てくるという物であった。著作﹃気体装置﹄︵後述︶で記述している。
●ヘロンの風力オルガンは世界初の風力機械とされる。また、ギリシアの劇場における様々な仕掛けも発明した。中には円柱形のギアを回転させて動く簡単な仕掛けと、ロープの結び目を用いた二進法の様なシステムを用いて、完全な機械仕掛で10分間も動き続けるような物もあった。機械的に一定の間隔で落下する金属球を用いて隠れたドラムを鳴らし、雷の音を鳴らす仕掛けもあった。
ヘロンの風力オルガン︵復元図︶
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b8/Aeolipile_illustration.png/150px-Aeolipile_illustration.png)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5f/Heron%27s_Windwheel.jpg/150px-Heron%27s_Windwheel.jpg)
著作
編集『気体装置』
編集脚注
編集関連項目
編集外部リンク
編集- O'Connor, John J.; Robertson, Edmund F., “Heron of Alexandria”, MacTutor History of Mathematics archive, University of St Andrews.