ロケットエンジン

推進剤を噴射する事によってその反動で推力を得るエンジン

3
H2A1LE-7A
CRS-68


作動原理

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使使使SSME9

[][]

1kg1N[]
 

/使

冷却

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3000[]使[]

[]:

(一)使

(二)

(三)

(四)

(五)

(六)調

(七)


燃焼室

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推進剤を燃焼して生成した高温高圧のガスをノズルから噴出してその反動で推力を生み出す。

固体燃料ロケットエンジン

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調

2842[1]

固体燃料ロケットエンジンの利点

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[]

(一)

(二)

(三)

(四)

固体燃料ロケットエンジンの欠点

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[要出典]

  1. 出力制御が困難
  2. 比推力が(液体燃料ロケットと比較して)小さい
  3. 二乗三乗の法則により燃焼速度によって大型化が困難

液体燃料ロケットエンジン

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液体燃料を推進剤として使用する形式のロケットエンジンである。推進剤の組み合わせで多様な用途に用いられる。燃焼方式にはガス発生器サイクル二段燃焼サイクルエキスパンダーサイクル等、複数の形式がある。

液体燃料ロケットエンジンの利点

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  1. 比推力が大きい
  2. 出力制御が可能で機種によっては再着火も可能
  3. 発射時、マイルドに加速する。よって、ペイロード内に与える衝撃が小さい。

液体燃料ロケットエンジンの欠点

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  1. 構造が複雑
  2. 燃料の種類によっては常温での貯蔵が困難な種類もある。
  3. 発射まで時間がかかる。
  4. 密度比推力が小さい。(構造が大型化しやすい)

液体燃料ロケットエンジンの分類

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液体燃料ロケットエンジンは推進剤をエンジンに供給する方式によって、以下のように分類される。




H-1

IIB使/

RS-72

5使

J-2

V使/

E-1

F-1

F-1

V使/

M-1

NOVA



19使/

LE-5

H-I使/

LR-87

/-50//

LR-89

/

LR-91

//

LR-105

/

MB-3-3

N1H1使/

RS-27

/

RS-27A

23/

CE-20

GSLV-III使/

HM7B

45使/



5/

RS-68

/

YF-73

3使/

YF-75

/

Bell 8000

使/



RD-253

1使(UDMH)/

NK-33

N-11 /

RD-120

使/

RD-170

 /

RD-180

1RD-170 /

RD-191

1 /

RD-0120

 /

RD-0124

-2 /

SSME

 /

LE-7

H-II1 /

LE-7A

H-IIAH-IIB1 /

CE-7.5

GSLV使/

YF-77

51使/

BE-4
ブルーオリジンが開発した、ヴァルカンロケットニューグレンの1段目に使用される液化天然ガス/液体酸素エンジン

燃焼室の冷却に用いた燃料でターボポンプを駆動する。上段エンジンに適しており、再着火能力を備える物も多い。

RL-10
セントールロケットに使用された。アメリカ初の液体水素/液体酸素エンジン
Vinci
開発中のアリアン5ロケットの液体水素/液体酸素を推進剤として使用する上段エンジン
RD-0146
プラット&ホイットニーのRL-10を元にロシアで再設計して生産するエンジン

エキスパンダーサイクルと同様に冷却に用いた燃料でターボポンプを駆動するが、ターボポンプを駆動した部分の水素ガスをノズル内に捨て燃焼には用いないという開いたエキスパンダーサイクル。

LE-5A
H-IIロケットの液体水素/液体酸素を推進剤として使用する第2段エンジン
LE-5B
H-IIAロケット,H-IIBロケットの液体水素/液体酸素を推進剤として使用する第2段エンジン
LE-9
H3ロケットの液体水素/液体酸素を推進剤として使用する第1段エンジン(開発中)
MB-35
三菱重工ロケットダインが共同研究したエンジン
MB-60
三菱重工ロケットダインが共同研究したエンジン

使
AJ-10
エアロジェットが開発、生産する自己着火性推進剤を使用する上段ロケットエンジン。再着火能力を持つ

三液推進系

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三液推進系には複数の形式があり、三種類の推進剤を組み合わせる形式と飛行段階に応じて推進剤を切り替える形式がある。前者の場合リチウム/フッ素・水素を同時に燃焼させる方式があり、後者の場合は単段式宇宙輸送機への搭載を企図して低高度ではケロシン/液体酸素、高度が上昇すると液体水素/液体酸素の組み合わせに切り替える方法が模索される。低高度で密度の大きいケロシンを燃焼することで燃料タンクの小型化が可能になり高高度では比推力の大きい水素を燃焼する。

ポゴ振動

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ポゴ振動(Pogo振動)とは液体燃料ロケットの飛行中にエンジンが共鳴振動する現象である。このような振動は燃料の流量が増えた時(燃焼室内の圧力は下がる)や燃料流量が減った場合(燃焼室内の圧力は上昇する)、圧力の変動が順番に集まり、エンジン内の圧力の変動が引き金になり発振する。 燃料システムの共鳴振動周波数で発生すると振動は徐々に強まり機体を破壊する。

Pogo振動のPogoはアクロニムではなく、英語のPogoスティック(和名ホッピング)に由来する。

この現象が十分解明されていなかった1950年代から60年代のロケットが少なからずこの現象により失われた。

液体燃料ロケットエンジンの比較

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機種 RS-25D LE-7A RD-0120 ヴァルカン2 RS-68 YF-77
開発国 アメリカ合衆国 日本 ソビエト連邦 欧州宇宙機関 アメリカ合衆国 中華人民共和国
形式 二段燃焼サイクル 二段燃焼サイクル 二段燃焼サイクル ガス発生器サイクル ガス発生器サイクル ガス発生器サイクル
全高 4.24 m 3.7 m 4.55 m 3.45 m 5.20 m 4.20 m
直径 1.63 m 1.82 m 2.42 m 2.1 m 2.43 m
重量 3,177 kg 1,832 kg 3,449 kg 2,100 kg 6,696 kg 2,700 kg
推進剤 液体水素液体酸素 液体水素液体酸素 液体水素液体酸素 液体水素液体酸素 液体水素液体酸素 液体水素液体酸素
主燃料室圧力 18.9 MPa 12.3MPa 21.8 MPa 11.5 MPa 9.7 MPa 10.2 MPa
真空中比推力 453秒 440秒 454秒 434秒 409秒 430秒
真空中での推力 2.278MN 1.098MN 1.961MN 1.340MN 3.370MN 0.700MN
地上での推力 1.817MN 1.517MN 0.960MN 2.949MN 0.510MN
搭載 スペースシャトル H-IIAロケット
H-IIBロケット
エネルギア アリアンV デルタ IV 長征5号

上段エンジンの比較

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主要諸元一覧
  RL-10 HM7B Vinci CE-7.5 YF-75 RD-0146 ES-702 ES-1001 LE-5 LE-5A LE-5B
開発国   アメリカ合衆国   フランス   フランス   インド   中華人民共和国   ロシア   日本   日本   日本   日本   日本
燃焼サイクル エキスパンダーサイクル ガス発生器サイクル エキスパンダーサイクル 二段燃焼サイクル ガス発生器サイクル エキスパンダーサイクル ガス発生器サイクル ガス発生器サイクル ガス発生器サイクル エキスパンダブリードサイクル
(ノズルエキスパンダ)
エキスパンダブリードサイクル
(チャンバエキスパンダ)
真空中推力 66.7 kN (6.80 tf) 62.7 kN (6.39 tf) 180 kN (18 tf) 73 kN (7.4 tf) 78.45 kN (8.000 tf) 98.1 kN (10.00 tf) 68.6 kN (7.00 tf)[2] 98 kN (10.0 tf)[3] 102.9 kN (10.49 tf) 121.5 kN (12.39 tf) 137.2 kN (13.99 tf)
混合比 5.05 5.2 6.0 5.5 5 5
膨張比 40 40 40 140 130 110
真空中比推力 (秒) 433 444.2 465 454 437 463 425[4] 425[5] 450 452 447
燃焼圧力 MPa 2.35 3.5 6.1 5.8 3.68 7.74 2.45 3.51 3.65 3.98 3.58
LH2ターボポンプ回転数 min-1 125,000 41,000 46,310 50,000 51,000 52,000
LOXターボポンプ回転数 min-1 16,680 21,080 16,000 17,000 18,000
全長 m 1.73 1.8 2.2~4.2 2.14 1.5 2.2 2.68 2.69 2.79
質量 kg 135 165 280 435 550 242 255.8 259.4[6] 255 248 285

主な電気推進の採用例

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技術実証用のオーダーメイドものも多いが、イオンエンジンを中心に製品化されている。現在でも多くの研究がすすむ。

レジストジェット

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Meteor 3-1

10

GlobalStar-3


イオンエンジン

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μ10μ20μ10HIspμ1

HIspμ10μ10MUSES-C

MIPS

Miniature IonPropulsion System 

NSTAR

NASA Solar Electric Propulsion Technology Readiness

Deep Space 1DAWN

XIPS

Xenon Ion Propulsion System

RIT-10

EURECA-1使240

DCアークジェット

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多くの1-2kW級アークジェットが衛星システムに搭載された実績を持つ。

DRTS「こだま」
日本のデータ中継衛星。静止軌道上における南北制御に、米PRIMEX社(現ジェネラル・ダイナミクス)のアークジェットを使用。PRIMEX社は多くの人工衛星にアークジェットを供給している。
ESEX
Electric propulsion Space eXperimentの略で、本来は大電力アークジェットの軌道上試験そのものを指す。米空軍が主体で、26kW級アークジェットの試験を行った。

ホールスラスタ

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旧ソビエト、ヨーロッパを中心に実績を持つほか、アメリカでも意欲的に研究がすすむ。

SPTシリーズ、TALシリーズ
いずれも旧ソヴィエトが開発した代表的ホールスラスタで、生産数、軌道上の実績は世界でもトップ。欧米にも技術展開がなされている。
TM-50
NASAで試験された50kW級大推力スラスタ
PPS-1350
ヨーロッパのホールスラスタ。月探査機SMART-1にメインエンジンとして搭載された。

MPDスラスタ、PPT

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使

MS-T4

MPD

EPEX

Electric Propulsion EXperimentMPD使SFU1kW

EO-1

姿PPT

ZOND-2

姿PPT

脚注

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  1. ^ M-Vロケット推進系研究開発を振り返って
  2. ^ 開口比40のノズルスカートを未装着時の推力は48.52kN (4.9 tf)
  3. ^ 開口比40のノズルスカートを未装着時の推力は66.64kN (6.8 tf)
  4. ^ 開口比40のノズルスカートを未装着時の比推力は286.8秒
  5. ^ 開口比40のノズルスカートを未装着時の比推力は291.6秒
  6. ^ 計算値

関連項目

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外部リンク

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