ミリオンダラー・ホテル
(ミリオンダラーホテルから転送)
『ミリオンダラー・ホテル』(The Million Dollar Hotel)は、2000年に公開されたドイツ・イギリス・アメリカの合作映画。ヴィム・ヴェンダース監督。
ミリオンダラー・ホテル | |
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The Million Dollar Hotel | |
監督 | ヴィム・ヴェンダース |
脚本 | ニコラス・クレイン |
原作 | ボノ |
製作 |
ディーパック・ネイヤー ボノ ニコラス・クライン ブルース・デイヴィ ヴィム・ヴェンダース |
製作総指揮 | ウルリッヒ・フェルスベルク |
出演者 |
ジェレミー・デイビス ミラ・ジョヴォヴィッチ メル・ギブソン |
音楽 |
ボノ ジョン・ハッセル ダニエル・ラノワ ブライアン・イーノ |
撮影 | フェドン・パパマイケル |
編集 | タティアーナ・S・リーゲル |
配給 |
ライオンズゲート 東宝東和 |
公開 |
2000年2月9日(BIFF) 2000年2月25日 2000年4月28日 2001年4月28日 |
上映時間 | 122分 |
製作国 |
ドイツ イギリス アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $8,000,000 |
興行収入 | $59,989[1] |
第50回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(審査員賞)を受賞。
概要
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題名の﹁ミリオンダラーホテル﹂はロサンゼルスに実在したホテル。1987年にアイルランドのロックバンドU2が当地で﹁ホエア・ザ・ストリーツ・ハブ・ノー・ネーム﹂のミュージック・ビデオを撮影した際、ボーカリストのボノが屋上の巨大看板をみて着想を得たという。
ヴェンダースは﹃夢の涯てまでも﹄の主題歌やミュージックビデオ撮影などでU2と親交があり、ボノの原案をふくらませる形で、大都会の寓話的なラブストーリーとして映画化するに至った。
あらすじ
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ロサンゼルスのダウンタウンにある安宿﹁ミリオンダラー・ホテル﹂には、ひと癖もふた癖もある住人たちが住み着いていた。その中のひとり、トムトムは知的障害を持つ心優しい青年。彼は住人のエロイーズに密かな恋心を寄せていた。
ある日、トムトムの親友イジーが屋上から転落死し、調査のためFBI捜査官スキナーがホテルを訪れる。高圧的に容疑者探しを進めるスキナーに対し、住人たちはしたたかな態度で応対する。
やがて、トムトムはエロイーズと心を通わせあうが、気の弱さが災いしてイジー殺しの犯人に仕立てられ、警察に追われる身となる。一緒に逃げようというエロイーズを残し、トムトムは彼女への至上の愛を感じながら屋上を駆け抜け、軽やかに宙へと舞う。
キャスト
編集※括弧内は日本語吹き替え
- トム・トム:ジェレミー・デイビス(宮本充)
- エロイーズ:ミラ・ジョヴォヴィッチ(松谷彼哉)
- スキナー刑事:メル・ギブソン(菅生隆之)
- ディクシー:ピーター・ストーメア(山路和弘)
- ヴィヴィアン:アマンダ・プラマー(小宮和枝)
- ジェロニモ:ジミー・スミッツ(田中正彦)
- ジェシカ:グロリア・スチュアート(翠準子)
音楽
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サウンドトラックの製作にはU2のほか、ブライアン・イーノとダニエル・ラノワという常連プロデューサーコンビや、ブラッド・メルドー、その他ミュージシャンが参加。ミリオンダラー・ホテル・バンド︵MDHバンド︶名義で演奏を行なった。ヒロイン役のミラ・ジョヴォヴィッチも﹁サテライト・オブ・ラヴ﹂︵ルー・リード原曲︶のヴォーカルを吹き込んだ。
主題歌の﹁ザ・グラウンド・ビニース・ハー・フィート︶﹂は作家サルマン・ラシュディの同名作品を読んだボノが、その中の詩に曲をつけたもの。本作のサントラのほかに、U2のアルバム﹃オール・ザット・ユー・キャント・リーヴ・ビハインド﹄の日本盤ボーナストラックとして収録されている。
脚注
編集- ^ “The Million Dollar Hotel (2001)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月12日閲覧。