ユンボギの日記

李潤福の日記作品

  [1]19636196411964姿

Yun-Bogii

ストーリー

編集

小学校4年生のユンボギは、母が父との不仲で家を出てしまい、父は病気のため仕事ができず、妹2人と弟1人の面倒を見ながら物乞い同然の生活を送っている。ユンボギは、いつも母が帰って来てほしいと願いながら、日記を綴る。貧しさに苦しみながらも担任の先生や同級生の同情に感謝し、非行に走らず、懸命に生きている。ある日、妹のスンナが貧しさに耐えかねて家出してしまい、ユンボギは更に孤独を感じ、いつか母とスンナを探しに行きたいと望む。

エピソード

編集

稿

使

1990138稿 1993

200310[2]

邦訳

編集

196520042006[3]
  • 『ユンボギの日記 あの空にも悲しみが』(太平出版社、1965年)
李潤福 / 塚本勲
  • 『あの空にも悲しみが 完訳 ユンボギの日記』(評言社、2006年、ISBN 482820508X
イ・ユンボック / 塚本勲訳

映像作品

編集
 
大島渚が監督した『ユンボギの日記』(1965年)

韓国では過去3度映画化されている。

日本では1965年に大島渚により映画化された。ただし、これは作品の内容をそのまま映画化したのではなく、大島がテレビドキュメンタリーの仕事で訪韓した際に撮影した写真に本作の朗読を付加した、24分の短編作品である。編集を担当した浦岡敬一(1930 - 2008)は本作について生前、「編集によって、静止画でも映画になりうることを実証することができた。ユンボギが生きて見えたら私の勝ちだと思った。様々なモンタージュ理論を深めて行くきっかけとなった作品である」とコメントしている[4]。また、大島は本作の「スチル写真をフィルムで撮影して映画にする」という手法を、2年後の『忍者武芸帳』でも使用した。

脚注

編集
  1. ^ 2006年刊行の完訳版では「イ・ユンボック」と表記
  2. ^ 加藤将輝・著、中森明夫・プロデュース『北朝鮮トリビア』飛鳥新社 2004年 ISBN 978-4-87031-619-5
  3. ^ 完訳版のAmazon.comでの「商品の説明」による。
  4. ^ 2004年11月にポレポレ東中野で開催された上映会に寄せられたもの[1]


参考図書

編集

*李潤福, 許英燮著1993『ユンボギが逝って : 青年ユンボギと遺稿集」 塚本勲, 金容権共訳.白帝社 .6