京王八王子高速バスターミナル
概要
編集「京王八王子高速バスターミナル」は東京都八王子市明神町にあり、ボウリング場「西東京ボウル」を併設した西東京バスの旧本社ビル「西東京ビル」に隣接していた。建物の歩道に面した部分には京王不動産八王子営業所が入居しており、バスターミナルが廃止された後も2010年(平成22年)8月31日まで営業していた。
「西東京バス#旧本社ビル「西東京ビル」」も参照
京王の高速バスターミナルとしては別に、新宿駅西口の﹁新宿高速バスターミナル﹂が存在したが、2016年︵平成28年︶4月4日の﹁バスタ新宿﹂開業によって同年5月8日に廃止された[2]。新宿高速バスターミナルには正式名称に﹁京王﹂が付かないが、新宿駅南口に存在したJRバスの﹁新宿駅JR高速バスターミナル﹂や、バスタ新宿と区別するために﹁京王新宿高速バスターミナル﹂と通称されることもあったが、京王側で使用していた名称ではない。
沿革
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●1989年︵平成元年︶
4月2日 - 同日に地下化された京王線京王八王子駅西口[1][3]を整備し、同年12月20日に﹁京王八王子高速バスターミナル﹂が新設された[1]。1971年︵昭和46年︶4月5日に開業した新宿高速バスターミナルに続き、京王グループにおける多摩地域の高速バスの拠点として使用が開始された[1][3]。
12月22日 - 当バスターミナルを発着する最初の路線として、京王帝都電鉄︵現‥京王電鉄バス︶と富士急行︵現‥富士急シティバス︶の共同運行で﹁八王子 - 沼津線﹁スキッパー号﹂が運行開始[1][3]。しかし利用が伸び悩み、富士急ハイランドを停車地に加えるも改善せず、1996年︵平成8年︶9月に廃止された。
●1990年︵平成2年︶
3月22日 - 西東京バスと京阪バスの共同運行で八王子 - 京都線﹁きょうと号﹂が運行開始[1]。西東京バスが高速路線へ初参入した路線だが不振を受けて夜行のみに縮小後、京王八王子高速バスターミナル廃止前日の2007年︵平成19年︶3月30日をもって運行を休止した。
11月9日 - 西東京バスの夜行高速バス八王子 - 大阪線﹁トレンディ号﹂が運行開始[1]。のちに新宿 - 大阪線﹁カジュアル・ツィンクル号﹂へ統合された。
●1992年︵平成4年︶
月日不明 - 西東京バスの夜行高速バス﹁金沢線﹂が運行開始[1][4]。
●1998年︵平成10年︶
7月1日 - バスターミナルの運営会社である京王帝都電鉄が﹁京王電鉄﹂へ社名変更[3]。
●1999年︵平成11年︶
4月1日 - 西東京バスの分社化によって子会社の﹁多摩バス﹂が設立され、同年10月1日より営業開始。
●2002年︵平成14年︶
2月1日 - バス事業の分社化によって﹁京王電鉄バス株式会社﹂が設立され、同年8月1日より営業開始[3]。バスターミナルの運営会社が京王電鉄から京王電鉄バスとなる。
3月21日 - 多摩バスが新宿 - 大阪線の格安便﹁カジュアル・ツィンクル号﹂を運行開始。
●2003年︵平成15年︶
10月1日 - 西東京バスの貸切バス・高速バス事業が多摩バスへ移管される。これに伴い西東京バス日野営業所︵観光バスセンター︶は廃止され、西東京バスの高速バス路線は多摩バス恩方営業所が運行することになる︵路線の詳細は﹁西東京バス#高速バス路線﹂および﹁多摩バス#高速バス路線﹂を参照︶。
●2007年︵平成19年︶
3月15日 - 高速バスの発券業務と待合室の利用が終了する。
4月1日 - 京王八王子駅周辺への乗り場変更を実施の上で廃止され、バスターミナルとしての役割を終えた。
発着路線
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現行の京王八王子駅の高速バス発着停留所は、西東京バス公式サイト﹁のりば案内 - 京王八王子駅﹂を参照。また、2007年︵平成19年︶4月1日の廃止以降の発着場は以下の通りに変更された。
(一)★印‥京王八王子駅10番のりば発︵多摩信用金庫京王八王子支店前︶に変更。
(二)☆印‥京王八王子駅11番のりば発︵旧ターミナル付近の路上︶に変更︵同年7月6日の発車便から上記の10番のりばに統合︶。
(三)降車場はどちらも11番のりばに変更。
(四)印のない路線は路線廃止もしくは休止。
昼行
編集- 当時は東京空港交通の単独運行で、多摩バスの参入は京王八王子高速バスターミナル廃止後の2008年(平成20年)3月17日だった。
- 中央高速バス沼津線「スキッパー号」:京王八王子高速バスターミナル - 御殿場 - 沼津駅
夜行
編集![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/cb/P-MS729SA-Keihan-A1743.jpg/250px-P-MS729SA-Keihan-A1743.jpg)
廃止後
編集八王子駅北口案内所
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京王八王子高速バスターミナルに併設されていた一般路線バスの窓口﹁八王子駅北口案内所﹂は、廃止後にJR八王子駅北口のそごう八王子店︵現‥セレオ八王子北館︶1階の﹁京王電鉄バス八王子駅北口案内所﹂へ移管されたが、そごう八王子店が閉店する2年前の2010年︵平成22年︶3月、そごう1階から京王プラザホテル八王子前へ移転し、のちに廃止された。その後、京王の路線バスの定期券発券業務は京王プラザホテル八王子近隣の﹁西東京バス八王子駅北口案内所[5]﹂へ継承されているが、一部区間の紙式定期券のみ発行が可能で、京王バスの金額式IC定期券﹁モットクパス﹂は発行できない[6][7]。
京王八王子西口ビル
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京王八王子高速バスターミナル廃止後も、跡地には旧ターミナルの建物と車庫部分が現存している。建物の名称は﹁京王八王子西口ビル[8]﹂で、かつての車庫部分は京王不動産が管理する時間貸駐車場﹁京王コインパーク 京王八王子駅前﹂として使用されている[9]。
残存している建物のうち、京王不動産八王子営業所が入居していた場所にはテナントとして日本調剤の調剤薬局が出店している[10]。また待合室として使用されていた部分には2010年︵平成22年︶5月31日より日産レンタカー八王子駅前店が出店している[8]。
なお、隣接していた西東京バスの旧本社ビルだった﹁西東京ビル﹂は解体され、跡地には京王電鉄がオフィスビル﹁京王八王子明神町ビル[11]﹂を建設、日本ヒューレット・パッカード八王子事業所[12]に賃貸している。
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京王不動産八王子営業所が入居していた(左側、2007年撮影)
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左写真の12年後はテナントとして調剤薬局が入居している(左端、2019年撮影)
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右は西東京ビル跡地に建設された「京王八王子明神町ビル」(2015年撮影)
脚注
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(一)^ abcdefghi京王電鉄50年史 第3部 第3章﹁バス事業の生き残りをかけて﹂1﹁乗りやすいバスづくり﹂ 京王電鉄、2022年10月23日閲覧。
(二)^ “新宿西口の高速バスターミナル、45年の歴史に幕”. 朝日新聞デジタル (2016年5月9日). 2016年5月9日閲覧。
(三)^ abcdefg“2016年京王ハンドブック‥データ集﹁年表﹂” (PDF). 京王電鉄 (2016年3月31日). 2017年4月21日閲覧。
(四)^ 企業情報 - 沿革 西東京バス、2022年10月23日閲覧。
(五)^ 路線バス - 定期券 西東京バス、2022年10月23日閲覧。
(六)^ 定期券について 京王バス、2022年10月23日閲覧。
(七)^ バス定期券取扱窓口一覧 (PDF) 京王バス、2022年10月1日、2022年10月23日閲覧。
(八)^ ab店舗一覧 - 八王子駅前店 日産レンタカー、2022年10月23日閲覧。
(九)^ 京王コインパーク 京王不動産、2022年10月23日閲覧。
(十)^ 日本調剤 八王子薬局 日本調剤 お客さま向け情報、2022年10月23日閲覧。
(11)^ 京王八王子明神町ビル K-STATION 京王不動産の賃貸オフィス・店舗物件検索サイト、2022年10月23日閲覧。
(12)^ 日本ヒューレット・パッカード株式会社 主要事業所 日本ヒューレット・パッカード Hewlett Packard Enterprise、2022年10月23日閲覧。