大奥義書
概要
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﹃大奥義書﹄は黒魔術に属するグリモワールの一つである[1]。アーサー・エドワード・ウェイトは﹃大奥義書﹄を﹁一連の︵グリモワールの︶中で最も奇想天外なもの︵英: the most fantastic of the cycle︶﹂と評している[2]。この書は1522年の写本に基づくものと謳っているが、実際には18世紀になってしばらく経ってから書かれたと思しい
[3]。編者はラビのアントニオ・ヴェニティアナとされ、編者の名から、この書の発祥はイタリアであると考えられている[2]。
内容としては、召喚において必要な神秘の杖の作製方法、悪魔の階級と名称の一覧、悪魔との取引を行うためにルシファー配下の悪魔であるルキフゲ・ロフォカレを召喚する手順、その他まじないの類が記載されている。
登場する悪魔のリスト
編集他の多くのグリモワールと同様に、『大奥義書』にも悪魔の階級構造が紹介されている[4][5]。本書によれば、地獄は三柱の精霊が支配している。
階級 | 精霊の名前 |
---|---|
皇帝 | ルシファー |
君主 | ベルゼビュート |
大公爵 | アスタロト |
そして、これらの支配者の配下に六柱の上級精霊があり、これら上級精霊が三柱ずつ合計十八の精霊を指揮しているという。
階級 | 精霊の名前 | 配下の精霊の名前 | ||
---|---|---|---|---|
宰相 | ルキフゲ・ロフォカレ | バエル | アガレス | マルバス |
大将 | サタナキア | プルスラス | アモン | バルバトス |
司令官 | アガリアレプト | ブエル | グソイン | ボティス |
中将 | フルーレティ | バティム | ピュルサン | エリゴル |
旅団長 | サルガタナス | ゾレイ | ウァレファル | ファライー |
少将、総監督官 | ネビロス | アイペロス | ナベルス | グラシャラボラス |
脚注
編集参考文献
編集- コラン・ド・プランシー著 床鍋剛彦訳 『地獄の辞典』 講談社 1990年 ISBN 4-06-201297-9 (「契約」の項に『大奥義書』の内容が引用されている。)
- Waite, A.E., The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書(英文)