熊本総合車両所
日本の熊本県熊本市南区にある九州旅客鉄道の新幹線用の車両基地および車両工場
熊本総合車両所(くまもとそうごうしゃりょうしょ)は、熊本県熊本市南区富合町にある九州旅客鉄道(JR九州)の新幹線用車両基地および車両工場である。本社鉄道事業本部新幹線部の管轄。
熊本総合車両所 | |
---|---|
![]() | |
基本情報 | |
鉄道事業者 | 九州旅客鉄道 |
帰属組織 | 本社鉄道事業本部新幹線部 |
所属略号 | 幹クマ |
配置両数 | |
電車 | 136両 |
合計 | 136両 |
備考 | 2021年4月1日現在[1] |
組織体系
編集本所
編集九州新幹線で使用される800系電車、N700系電車が配置される。本項で説明する。
大村車両管理室
編集詳細は「熊本総合車両所大村車両管理室」を参照
概要
編集
熊本駅から南方約10kmの場所に熊本方面への引込み線と連絡線が存在し、入出庫の際はこれら連絡線を経由する。
敷地面積は約20万m2、全長約1.4 km、全幅約150mの細長の構造であり、敷地内の建造物は台車検修場、車体検修場、車体塗装場2棟、検車庫、総合事務所などで構成され、加えて8両編成の新幹線電車を収容できる着発収容線13線を有している[2]。
当車両所にはJR九州が所有する新幹線車両のうち九州新幹線に使う車両︵西九州新幹線は熊本総合車両所大村車両管理室︶が配置されており、車両の留置に加え、全般検査・台車検査・交番検査・仕業検査およびATC特性検査などの各種車両検修、車両の塗装などJR九州に所属する新幹線車両の全般的な整備を行っている。
2011年︵平成23年︶3月12日の九州新幹線博多 - 新八代間の開業に向けて設置された[2]。2010年︵平成22年︶11月22日に当車両所が鉄道建設・運輸施設整備支援機構より移管され、川内新幹線車両センター︵鹿児島県薩摩川内市︶の機能を全面移転させ︵川内基地は鹿児島中央発着便の夜間留置を行う電留線に規模縮小︶、正式にJR九州の現業機関として開所、業務を開始した[3][4]。2010年8月21日にオープニングセレモニーが行われ、同日には一般公開が行われた[5]。
かつて、九州新幹線の車両は川内新幹線車両センター所属で、台車検査・全般検査の際は川内新幹線車両センターで機器と台車を取り外し、鹿児島県鹿児島市にある鹿児島総合車両所までトラックで陸送した上で行われていた。
配置車両の車体に記される略号
編集新幹線を意味する「幹」と、熊本の電報略号である「クマ」から構成された「幹クマ」となっている。
配置車両
編集
2021年︵令和3年︶4月1日現在の配置車両は以下のとおり[1]。
●800系電車︵48両︶
●0番台の6両編成5本︵U001 - U004・U006編成︶、1000番台の6両編成2本︵U007・U009編成︶、2000番台の6両編成1本︵U008編成︶が配置されている。U009編成をのぞき、すべて川内から転属したものである。
●﹁つばめ﹂を中心に運用されるが、一部の﹁さくら﹂にも使用される。
●U005編成は2016年︵平成28年︶4月14日に発生した熊本地震で被災、2018年︵平成30年︶3月18日付で廃車となっている[6]。
●N700系電車︵88両︶
●8000番台の8両編成11本︵R1 - R11編成︶が配置されている。全車が新製時からの配属である。
●﹁みずほ﹂﹁さくら﹂を中心に運用されるが、一部の﹁つばめ﹂﹁ひかり﹂﹁こだま﹂にも使用される。
このほか、構内専用としてアント工業製車両移動機が配置されている[7]。
脚注
編集
(一)^ abジェー・アール・アール編﹃JR電車編成表﹄2021夏 交通新聞社、2021年、p.204-205。ISBN 9784330025216。
(二)^ ab“最速みずほ…13編成OK、新幹線車両の保守拠点が発足 熊本”. MSN産経ニュース. (2010年11月12日). オリジナルの2010年12月3日時点におけるアーカイブ。 2022年9月4日閲覧。
(三)^ 九州新幹線 川内車両センターを縮小、熊本に機能移転 - 南日本新聞 2010年11月20日閲覧[リンク切れ]
(四)^ 九州新幹線 現業機関の設置について - JR九州ニュースリリース2010年11月17日[リンク切れ]
(五)^ “九州新幹線‥熊本総合車両基地で初公開 全線開業へ動き本格化/熊本”. 毎日新聞熊本版. 毎日新聞西部本社 (2010年8月22日). 2010年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年8月25日閲覧。
(六)^ 交通新聞社﹃JR電車編成表2018夏﹄
(七)^ ﹃鉄道ピクトリアル﹄2011年9月号 (No.853) p.62。
関連項目
編集